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コンサルティングファームで活躍するために必要な3つの資質

就活で人気の業界であるコンサルティングファーム。しかし、その業界を詳しく理解しているという人は少ないのでは。 今回、当記事では「コンサルティングファームとは何か」「コンサルティングファームで求められる3つの資質」についての解説をしていきます。

まずは業界基礎から。コンサルティングファームの業務とは?

就活を始めると耳にすることが多い、コンサルティングファームという業界。コンサルティングファームとは何か、コンサルタントとは、どんなことをする仕事かと、疑問に思う人も多いのではないでしょうか。

そんな皆さんのために、当記事ではコンサルティングファームの基本的な業界知識を紹介していきます。

まず、そもそもコンサルティングファームとは何かについて、お話をしていきましょう。

コンサルティングファームとは、簡単に言えば「企業が自分たちでは解決できない難易度の高い課題を、代わりに解決する会社」です。

そして、コンサルティングファームにおいて、課題解決を行う人をコンサルタントと呼びます。

例えば、ある100人規模の企業が成長し、1,000人規模になったとします。そして、その企業が「より多くの人数を管理するための人事システムが欲しいな」と考えたとしましょう。

しかし、それまでは100人単位で管理をしていたその企業にとっては、1,000人規模を支える人事システムの導入は初めての取り組み。どんなシステムを、どんな風に導入すれば上手く行くかがわかりません。

そこで活躍するのが「コンサルティングファーム」です。

コンサルティングファームには、様々な課題を解決してきたノウハウが蓄積されています。そこで、まずは「人事機能」に専門性を持ち、課題を解決してきた実績のあるメンバーで、チームを作ります。

そしてそのチームのコンサルタントが、クライアント企業の担当者に対して「このシステムを導入すると上手く行きますよ」と提案。

実際に提案が受け入れられれば、次はそのシステムを実際に企業に導入し運用するまでをサポート。クライアント企業が無事にシステムを使えるようになれば、コンサルタントの仕事は終わりです。

この例のように、これまでの課題解決を通じて社内に蓄積したノウハウや知識を活かして、企業の成長を部分的にサポートするのです。

また、コンサルティングファームもそれぞれ専門性を持っており、会社によって、どういった領域をサポートできるかが分かれています。大きく「戦略コンサル」「総合コンサル」「ITコンサル」の3つに分けられることが一般です。

戦略コンサルティングファームは、「企業の全社戦略」などをサポートします。企業の経営の根幹に関わる、非常に難易度の高い領域ですが、他企業の成功事例などを用いてサポートします。

ITコンサルティングファームは、ITに特化したサポートを行います。依頼をうけた企業の課題を解決できるITシステムをコンサルタントが提案し、導入を行います。

総合コンサルティングファームは、「事業戦略」や「IT導入」、「M&A」など企業経営に関して幅広くサポートしています。よく、「戦略から実行まで」と言われ、戦略を立てるだけでなく、その後の実行支援を行ったりしています。

とはいえ、近年では戦略コンサルティングファームがIT支援までを行ったり、総合コンサルティングファームがIT支援に偏ったりと、業界の切り分けは曖昧になっています。業界の違いを、すごく細かい部分までは気にする必要はないでしょう。

まとめると、経営やITのノウハウを活かして、企業が抱えている課題を解決すること、それがコンサルティングファームに求められる役割です。

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論理性だけではない。コンサルティングファームで求められる3つの資質

それでは、そんなコンサルティングファームにおいて、コンサルタントに求められる資質・能力とはどんなものなのでしょうか。

先ほど述べた、コンサルティングファームの業務をもう一度考えてみましょう。コンサルタントが行う業務を簡単にまとめると、

クライアント企業から、課題を解決してほしいと依頼を受けます。そして、コンサルタントが課題を明確にし、解決策を特定。その後、解決法を経営者に説明し、納得してもらい、実際に実行してもらいます。

つまり、コンサルティングファームで求められる能力は、

1つ目、そもそも課題を明確に捉えるために、物事を網羅的・構造的に捉える力 2つ目、どれだけ難しい課題でも、課題解決をやりきり成果を出す力 3つ目、意思決定を促すため、魅力や信頼で相手を動かす力

であり、この3つを兼ね備えた人が、コンサルタントとして活躍する人材と言えるでしょう。では、それぞれについて、もう少し詳しく考えてみましょう。

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コンサルティングファームに求められる能力① 物事を網羅的・構造的に捉える力

1つ目に挙げた、物事を網羅的・構造的に捉える力。では、なぜその力が必要なのでしょうか。

なぜなら網羅的に構造化することで、課題を明確に捉えることができ、解決策に納得感が生まれるからです。

例えば、ある企業に「地方の営業成績が良くない」という課題があったとします。そして、以下のような課題が表層的に観察されたとしましょう。

(1)地方の営業成績が好ましくない

(2)地方は顧客が分散しており、1日あたりのアポ数が少ない

(3)営業担当者が地方に行きたくないと感じている

(4)地方の営業担当者は、都心の営業担当者に比べて、歩合給が少なくなる傾向にある

(5)地方の営業責任者は、本社の意思を伝える手段があまりないと感じている

このように少し複雑化された課題の場合は、このように整理するとわかりやすいでしょう。

コンサルティングファーム

因果関係を明確にして、どこが根本的な課題であるかを特定することが重要です。

そして、この構造的な整理によって、「地方支社と本部との営業戦略MTGを週次で行い、営業システムの地方最適化を目指す」ことを解決策として提案するのです。

これなら、クライアントも図解された資料を元に、納得した意思決定をすることができるでしょう。

これはとても簡単な例ですが、クライアントはもっと複雑な課題を依頼してきます。これ以上に複雑化された課題を、漏れなく構造的に捉える能力が必要なのです。

実際にコンサルティングファームが受注した案件で見ていきましょう。

アジア、欧州市場において強いブランドを持つ日本の大手スキンケアメーカーが、中南米市場への参入をしたいと、某コンサルティングファームに依頼をしました。

これだけを聞いても、非常に難易度の高い課題であることはなんとなくイメージがつきますよね。

コンサルティングファームが求められているのは、どのブランドを、どんなチャネルで、どれくらいの価格で販売すれば、中南米市場で成功できるかを考えて、提案をすることです。

某コンサルティングファームは、日本とは違う中南米の独特のマーケットにかなり苦戦しました。しかし、初めにマーケットを構造的に分解したおかげで、現地とのコミュニケーションがスムーズに進み、次々出てくる課題を解決することができました。

最終的に、某コンサルティングファームは、設備投資や売上げから、現地での組織体制案を構造的にまとめ、わかりやすく図解して、市場参入戦略をクライアントに提案しました。

そのおかげでクライアントは、複雑化されていた、中南米のマーケットを構造的に理解することができ、不安視されていた中南米マーケットへの進出を意思決定することができました。

このようにコンサルティングファームは「中南米に進出したい」というざっくりした依頼を解決するために、課題を構造的に捉え、クライアントに理解してもらう必要があるのです。

だからこそ、コンサルタントは構造的に物事を捉える力が必要なのです。

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コンサルティングファームに求められる能力② 課題解決をやりきり、成果を出す力

コンサルティングファームでは、やりきる力がとても重要視されています。それは依頼される課題の難易度と重要度に起因しています。

依頼される案件は難易度の高いものが多く、解決に向けた準備が順調に進まないことも多々あります。。また、もしコンサルタントがクライアントの課題を解決できなければ、クライアント企業の大きな損失に繋がってしまうような重要度の高い案件も。

このような案件を「難しくてできません」「わかりません」と諦めてしまうのではなく「成果を出すまで、諦めず頑張ります」と思う力が必要なのです。

実際の事例を見てみましょう。

某コンサルティングファームが解決に3年〜7年かかる案件を受注しました。その案件は、もし失敗すると8,000人が路頭に迷うと言われた、国も関わる大きな事業だったのです。そこにアサインされたのは2人のコンサルタントでした。

PJTは難航し、コンサルタントは山積みの課題を前に、いつ解決されるかわからない不安でいっぱいでした。しかし、そのコンサルタントは「わかりません、できませんなんて言ってる場合じゃないんです。8000人のためにも、私たちは負けられない戦いをしています。」と答えられていました。

今でも案件を解決するため、必死に取り組んでいるとのことです。

このように、コンサルタントは、難易度と重要度が高い仕事を任されることが多く、そのため、課題解決をやりきり、成果を出す力が求められているのです。

コンサルティングファームに求められる能力③ 魅力や信頼で相手を動かす力

課題を構造的に捉え、解決策を見つけたとしましょう。一安心かと思いきや、コンサルタントにはもう一つ重要な問題があります。。それは、クライアント企業にその解決策を納得してもらい、実際に動いてもらうということです。

そして、そのために必要となってくる力が、「相手を動かす力」となります。

コンサルタントがどれだけ良い提案をしても、経営者が納得しない可能性もあります。

クライアント企業の気持ちを考えてみましょう。、経営者は、コンサルタントの提案を信頼して、数十億円もかかるような解決策を実施する意思決定をしなくてはいけません。

しかしどうでしょう。その課題は難易度が高く、今まで解決できなかった課題。優秀と言われるコンサルタントであっても、数ヶ月ほど一緒に仕事をした程度。「本当にその解決策でいいのか」「また失敗するんじゃないか」と、不安になるのは当たり前ですよね。

そんな中、経営者の信頼を勝ち取り、意思決定を促すためには、コンサルタント自身の魅力や信用が必要となってくるのです。

これも、具体的な例を見ていきましょう。

ある大手企業は、某コンサルティングファームに毎年、新規プロジェクトを依頼。そのための依頼額は毎年数億円にもなったそうです。

しかし、それらのプロジェクトはが、ことごとく失敗。コンサルタントが考え抜いて提案したプロジェクトがが、なぜ一つとしてうまくいかなかったのでしょうか。

そんなとき、とあるコンサルタントが、経営者に対して、「どうしてもこの事業をやりたい」という強い思いを持って、解決策の提案をしたのです。経営者はそのパッションに動かされ、部下に本気で新規事業の推進を指示したそうです。その後その新規事業は立ち上げに成功し、軌道に乗りました。

そのコンサルタントは、のちに振り返ってこう述べています。

「どれだけ綺麗な提案であっても、心からの情熱をもってやり抜こうという人がいなければ、成果を得ることはできない。

地頭を活かして優れた解決策を提案できることは、もちろん大事です。しかし、コンサルタントに必要なのはそれだけではありません。

信頼される人間か、情熱的で魅力的な人間か、 それによって相手を動かす力を持っていることも、コンサルタントにとって重要な能力の一つと言えるでしょう。

コンサル業界の成り立ちや詳しい業種、各業種の主要プレイヤーについて気になる方はこちらを参考にしてください。

これがコンサルティングファームで活躍するために求められる3つの能力となります。

いかがでしたか?みなさんは3つの力を持っていましたか?

そもそも自分の能力がわからない、自分がやりたいことが見つからないという人は周りの先輩や友達に相談してみましょう。

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そもそもコンサルティングファームにおける、自分の資質がわかりませんという人のために