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【通過ES付き】IT業界の志望動機を徹底解説!書き方の手法とは?

IT業界に行きたい。しかし、「IT業界は広すぎてよくわからない」「志望動機の書き方がわからない」そんな就活生も多いのでは。今回はIT業界の全体像に対する解説やIT業界内定者が書いた志望動機の例文、コツを解説します。

志望動機の前にIT業界の概要を解説

AI、IOTなどIT技術の発展により、就活生人気が高まるIT業界。そもそもITとは、「Information Technology』の略で、日本語では、情報技術と略されます。

IT業界は、一般的にはインターネットをプラットフォームにしたサービスを提供する企業(Amazonなど)。システムを開発する企業(システムインテグレーター)など様々なプレイヤーがIT業界には含まれます。

IT業界に含まれる企業は、非常に多いため、IT業界は正確な分類が難しい業界です。例えば、Amazon。Amazonのビジネスモデル自体は、スーパーといった小売店に近い業態。しかし、インターネット上でサービスが展開されるため、分類としてはIT業界になります。

また、近年では、金融(finance)と技術(Technology)を掛け合わせたFintechと呼ばれるIT企業が興隆するなど、新しいビジネスモデルや業態が盛んに生まれる分野です。

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NTTデータ_ ES(2020卒_本選考) 野村総合研究所(NRI)_ ES(2020卒_本選考) 日立製作所_ES(2020卒_本選考) 新日鉄住金ソリューションズ(2020卒_本選考)

志望動機を作る前に。IT業界5つの分類とは

では様々な業態が存在するIT業界を、整理します。結論から言うと、IT業界には大枠5つの分類が有ります。

1.Web業界 2.情報処理業界 3.通信業界 4.ソフトウェア業界 5.ハードウェア業界

1.Web業界とは? Web業界とは、インターネットを利用したサービス及びインターネット上でサービスを提供する企業です。PCだけではなく、スマートフォンの出現により新たなサービスが生まれるIT業界の中でも大きな市場と言えるでしょう。

このWeb業界の中には、Web制作代行、Web広告、ECサイト等様々な業態が含まれます。Google、Amazon、Facebook、楽天、DeNAなどもこのWeb業界に属する企業です。

2.情報処理業界とは? 情報システムの構築・運用を行う業界が一般的に情報処理サービス業界に含まれます。システムの構築・運用だけでなく、ITを活用した業務効率化などコンサルティング業務も担います。

代表的な企業の中には、NTTデータ、アクセンチュア、日立製作所、富士通と言った企業群が含まれます。

3.通信業界とは? 通信業界とは主に通信インフラを扱う業界です。電話、インターネットから固定通信なども業界に含まれます。そして実はこの通信業界には大きな伸び代が見込まれます。

なぜなら、通信業界は次世代の通信システムである5Gの普及において重要な役割を果たすため。この5GはIotの普及やVR・ARといった先端技術の実用化において欠かせない技術です。

具体的な企業としては、NTT東日本、NTT西日本、NTTコミュニケーションズのNTTグループ、ソフトバンク、KDDIなどが挙げられます。

4.ソフトウェア業界とは? ソフトウェア業界とは、いわゆるオペレーションシステム(OS)・アプリケーションを開発し提供する業界です。例えば、Windows、MacOS、IOSなどが主要なOSとして挙げられます。

アプリケーションの中には、PC・スマホで動作するアプリや、ハードウェアを守るセキュリティソフトを含みます。

このソフトウェア業界に含まれる代表的な企業群として、Microsoft、トレンドマイクロ、日本オラクル、オービック等が挙げられます。

5.ハードウェア業界とは? ハードウェア業界とは、PC・スマホ・周辺機器などいわゆるデバイスを扱う業界。こうしたハードウェアの企画・設計・開発・販売を行うことが主たる業務です。

代表的な企業群としては、海外企業だと、Appleやサムスン、日本企業の中では日立製作所・ソニー・パナソニック等が挙げられます。

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志望動機の書き方は?IT業界・企業から内定するための基本文法

ここまでは、IT業界の全体像や業界に存在する分類を整理しました。「IT業界って思ったよりも複雑...志望動機ってどう書けばいいの...?」といった気持ちになっているのでは?

そこで、どんな業界にも使える志望動機のフレームワークをご紹介します。 フレームワークの流れとしては3ポイントです。

御社を志望した理由を書き出しで述べる。 ② 業界を選択した理由や原体験を述べる。 ③ 業界の中でもその企業を選択した理由・きっかけを述べる。

それでは、3つのポイントについて順番に解説していきます。

① 御社への志望理由を書き出しで述べる。 まず志望動機の冒頭で、御社を志望した理由を伝えます。志望動機は企業側にとって、「なぜ自社に入りたいのか?」その背景にある経験や価値観を知り、志望度を測るための設問です。

つまり企業が一番知りたいのは、「自社を志望した理由」であり、「それが妥当なものか」を判断するために、就活生個人の価値観や経験を問うのです。

そのため、結論先行で「志望理由」を伝える。その後価値観や自分の経験を伝える書き方が読み手に伝わりやすい書き方と言えます。

② 業界を選択した理由やきっかけとなる経験を述べる。 次に、その業界を選択した理由を伝えます。一般的に就職活動は、業界の絞り込み>企業の絞り込みと言ったプロセスで進みます。

つまり、業界への志望理由を伝えることで、御社に対する志望理由への論理的補強として使えるのです。ここでは、業界・企業を選択した根拠として自分自身の経験を書くと納得感が増します。

③ 御社を選択した理由・きっかけとなる経験を述べる。 最後に業界の中でも自分が御社を選択した理由・経験を述べます。 こちらは、「自分は御社のどんな要素に惹かれたのか?」「そしてなぜ惹かれたのか?」「どんな経験が御社に惹かれたきっかけなのか?」を明確にする。それにより、競合他社と比較して、御社のどこに魅力を感じたのかを伝えます。

御社と競合他社を差別化する上でよく使われる要素は、「御社の人」や「企業理念」「強み」と言った企業が持つ特有の要素です。例えば、「OB訪問に参加した際、貴社の〇〇な人柄・社風を魅力に感じた経験がある」「自分には〇〇等価値観があるので、御社の企業理念を魅力に感じた」といった志望理由の訴求を行うべきです。

こうした企業の魅力を感じた経験を元に、御社を選んだ理由を伝えると、納得感のある志望動機となるでしょう。

ここまでは、志望動機の書き方についてフレームワークを解説しました。次に志望動機の内容を作るのに必要なIT業界が求めている人材についてお話します。

IT業界が求める人材とは?志望動機に盛り込もう

例文を見る前に、志望動機を作る際に意識して欲しい「IT業界が求める人材」についてお話します。志望動機を含むESや面接での回答において、IT業界が求める人材を意識することは大事です。

なぜなら、企業はただ優秀な人材を求めているわけではなく、仕事の適性がある人材を求めているから。

例えば、「プロジェクトマネージャーとしてチームをまとめられる人材が欲しい」のであれば、「チームより個人プレーがいいです」といった人材はとらないですよね。

そのため、志望動機を作る際には「IT業界が求める人材」を意識しましょう。

IT業界が求めている人材は大きく2つで、「ITや最新技術に対する興味関心が強い人」「チームをまとめることが出来るリーダーシップのある人」です。それぞれ見ていきましょう。

・ITや最新技術に対する興味関心

志望動機においてはこちらがメインになるでしょう。これから、ITを用いて社会を変えて行こうというIT業界に務めるためには最も必要なマインドですし、IT業界の企業が選考において重視してくる点でもあります。

面接でも、「最新のIT技術のうち何に興味がある?」「IT技術を用いて、どんな新しいビジネスが生まれると思う?」のような、ITや最新技術に対する興味関心を聞いてくる質問は多いです。

志望動機では、「ITを用いて労働環境の効率化を促したい」「幼少期から興味のあったITで社会を変えたい」といった内容になるかと思います。

・チームをまとめることが出来る

志望動機でこちらをアピールすることは少ないですが、IT業界を受ける上で意識すべき大事な要素です。実際に下記の楽天内定者のESには「チームメンバーと共に走り続けたい」といった一文があります。

なぜなら、IT業界と聞くとデスクワークで個人プレーのイメージを持っている方も多いと思いますが、実際には数百〜数千人規模の大規模なチームで働くことが多い業界なのです。なので、チームをまとめられる人材はIT業界の企業にとって必須です。

こちらを意識するのであれば「チーム一丸となってプロジェクトを推進していく仕事に興味を持った」のような志望動機になるでしょう。

これらの「IT業界を求める人物像」を満たしているESが通過します。また、この人物像に沿った人がIT業界の最大手からの内定を獲得出来るでしょう。なので、選考全体を通してこの2つのことを絶対に忘れないように。

そのことを意識して以下のIT業界における志望動機の例文を見てみてくださいね。ここからはIT業界の主要企業通過ESを元に、志望動機作成のテクニックを掘り下げていきます。

IT業界志望動機の例文① 楽天の通過者ES

楽天_ES(2020卒_本選考)

上記は2020卒で楽天に内定した先輩のインターン参加時のES例文です。こちらのESからわかる志望動機作成のコツとして、自分の価値観と企業のミッションの合致をアピールするテクニック。

具体的に解説すると、 ① 自分の価値観として「目の前の他者や組織と伴走しながら、彼らの発展のために様々な方法で尽くし続ける」経験を明示。

② 会社のミッションに対する共感として「貴社のイノベーションを通じて人々と社会をエンパワーメントするというミッションのもと、自分は多様なバックグラウンドを持ったチームメンバーと共に走り続けたい」と述べる。

「なぜ入社したいのか?」といった点が厳しく問われる本選考のエントリーシート。その場合、企業と自分とのマッチ度合いをアピールする上で、自らの価値観や経験と企業を紐づけるアプローチは非常に有効でしょう。

IT業界志望動機の例文② NTTデータの通過者ES

NTTデータ_ES(2020卒_本選考通過ES)

上記は2020卒でNTTデータに内定した先輩の通過ESです。 このESからわかる志望動機作成のポイントは、3つ。

① 情報処理業界を志した原体験として、自分は大学院時代の応用研究でシステム開発の効率化分野で成果を出した経験を述べている。

② 自分の強みである「思考力」を生かしたいという思いがある。この強みを生かして、顧客の課題の本質を掴み、顧客企業によりよいシステムを開発したい。

③ 業界の中でも御社を志望した理由を述べている。具体的には、「自社製品を持たず柔軟な提案ができる貴社だからこそ、顧客の本質的課題を解決するシステムが開発できる」と述べている。また御社への志望理由と自分の成し遂げたいことや経験が合致している。

こちらのESでは、業界を志したきっかけとなる経験、入社後に成し遂げたいこと、業界の中でも御社に入りたい理由といった志望動機に必要な要素が全て抑えられています。

IT業界志望動機の例文③ NTT西日本の通過ES

NTT西日本_ES(2020卒_本選考)

上記は、NTTグループの中でも通信分野に長けているNTT西日本の通過ESです。また多くの被災地の通信サービス普及活動の実績を持ち、社会貢献性も高い超人気企業。

こちらでは「NTTで挑戦したいこと」といった設問が、志望理由を聞く質問として、設けられています。ESからわかる志望動機作成のポイントは2つ。

1点目は、「挑戦したいこと」として「ICTを用いた教育現場における機会格差をなくす」と述べています。通信技術に大きな強みを持つNTT西日本と合致した内容であり、個人の意思と企業のマッチングをアピールできています。

2点目は、「挑戦したいことを実現する手段として、NTT西日本のアセットを使うというスタンス」を伝えていること。具体的な文言としては、「遠隔オフィスの技術を応用したサービスやkirari等の御社のサービスをさらに地方の教育現場に導入すること」で教育の質に関する格差をなくすと伝えています。

この文言から、NTT西日本のサービスに対する理解度が伝わるため「緻密な企業研究がなされている」「NTT西日本に対する熱意」も伺えます。

自分の意思と企業のビジネスモデルや理念が合致した、非常に説得力のある志望動機と言えます。

IT業界志望動機の例文④ 日立製作所の通過者ES

日立製作所_ES(2020卒_本選考)

上記はグローバルに事業展開を行う、日立製作所のES。このES例文からわかる志望動機作成のポイントは、2つ。

1点目は、自分の成し遂げたい想いについて触れていること。本ESでは、「ITで社会に変革を起こしたい」という自分の想いを述べています。その根拠として、「幼少期からITに興味を持ち、大学院までITを学び続けた」と言う経験が根拠として挙げられています。

2点目は、業界の中でも日立製作所を志望した理由が述べられていること。具体的には、『「IT・IOT・プロダクト」それぞれに強みを持ち、他社では真似できない社会イノベーションを実現できる」』と述べています。

こちらの志望動機は、企業を選択した理由が明確な志望動機と言えます。

IT業界志望動機の例文⑤ Amazonの通過者ES

アマゾンジャパン(Amazon.co.jp)_ES(2020卒_本選考)

上記は世界有数のECサイトを運営するアマゾンジャパンのエントリーシートです。ECサイトの中でも世界的な規模を誇り、Amazon Echoなど革新的なプロダクトを生み出すアマゾンジャパンに惹かれ、志望する就活生の方も多いのでは?

このES例文からわかる志望動機作成のポイントは1つ。企業の経営理念や事業方針に対する「共感」が志望理由として機能していること。ESの筆者は、地方創生のインターンから「顧客中心主義」の重要性を学んだ経験を根拠に、即日配達などユーザーのニーズに答えるためサービスの改善を絶えず実践するAmazonの企業理念に魅力を感じたと述べています。

また「ICTの発展により激動する現代で生き残るには、変革を恐れず絶えず挑戦し続けるほかない」という自分の価値観を述べた上で、AmazonペイやスマートスピーカーなどECを超えた領域に絶えず挑戦をし続けるAmazonに入り、自己成長を遂げたいと述べています。

このように、自身の価値観と企業理念や事業の運営方針を重ね合わせた強力な志望動機となっています。

内定者の志望動機例文を参考にして、ぜひエントリーシート・志望動機対策を進めてくださいね。

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