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集団面接で聞かれる質問とは?現役人事が語る、回答の極意【例文付き】

就活で必ず目にする集団面接。 集団面接の評価視点がわからないと悩む就活生の方も多いのでは? そこで人事コンサルタントの坂本さんに、「集団面接」について伺いました。 今回は集団面接の評価視点、志望動機や自己PRなど頻出質問への対策方法をお伝えします。

集団面接の全てを現役人事コンサルが語る

1時間で面接官1人が、就活生複数人のグループを一度に面接する集団面接。

集団面接の経験が少ない方は、個人面接との違いは何か、何が質問されるのか、どう評価されるのかわからず不安でしょう。

そこで現役の人事コンサルタント坂本(仮名)さんに「集団面接」を徹底取材。

マナーから面接官が見ているポイント、頻出質問への回答法など、グループ面接の全てを聞きました。

そしてこの記事では

・集団面接で気をつけるべき3つの重要ポイント

・ガクチカなどの定番質問への回答例

・今から気をつけるべき失敗例

などをお伝えします。

集団面接を徹底対策したい就活生必見の内容です。

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集団面接の最重要ポイント3つ

坂本:まず抑えてほしいのは、集団面接を行う企業側の意図。

集団面接の実施意図は「短い時間で多くの学生を選考し、ふさわしくない人材を足切りする」というもの。

そのため、集団面接は減点評価になります。

そこで面接官はグループの中で自社にふさわしくない、もしくはマナーが悪い学生をドンドン減点し集団面接で落とします。

つまり、集団面接では面接官の評価視点を理解した上で、いかに減点行為をしないかが重要。

これを踏まえて、集団面接を突破するポイントは大きく分けて3つ。

1点目は、企業が求める人物像であるとアピールすること

2点目は、社会人として必要なマナーを抑えること

3点目は、時間的制約の中で各質問の評価視点を理解して答えること

では、この集団面接のポイント3点について詳しく説明していきます。

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集団面接のポイント① 企業が求める人物像との合致をアピール

坂本red:まず1点目の集団面接のポイント、「企業が求める人物像であるとアピールする」とは、つまりガクチカや自己PRなどで「自分が企業の求める人物像である」と面接官に思わせることです。

基本的にすべての選考において面接官は「学生が自社の求める人材であるか」を評価します。

ですが集団面接では面接官一人が学生一人当たりに割ける時間が短い。

それ故、集団面接においては面接官に自分が「企業の求める人物」であるとわかりやすくアピールすることが求められます。

例えば、企業の求める人物像が「自立し主体的に行動できる人物」だとします。

その場合、集団面接においては自己PRで「自分の強みは積極性です。」というアピールが必要です。

集団面接の前段階で必要な準備はOB訪問や会社説明会で、企業が求める人物像や、またそれらが求められる理由などを知っておくこと

そして、自分は企業が求める人物像と合致していると、面接官とのコミュニケーションでアピールできるかが、集団面接通過のコツとなります。

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集団面接のポイント②:社会人として必要なマナーを抑えること

坂本:集団面接のポイント2点目は、社会人として必要なマナーを抑えること

みなさん「マナーなんてできて当たり前じゃないの?」と思うかもしれません。

しかし、マナーの根本にあるのは、他者への配慮ができるかどうか。

例えば、集団面接で「他の就活生に対して失礼な態度を取っていないか」も含まれます。

これらのマナーは、仕事上関わる人に不愉快な思いをさせないか、円滑なコミュニケーションが取れるかを判断する1つの基準となります。

そして、面接官にとってマナーは「できているか」「できていないか」という点で簡単に判断できる項目です。

そのため、集団面接に限らずあらゆる選考においてマナーはチェックされる。

中でも減点方式の集団面接においては、特に注意して見られると考えてください。

また、特に金融業界などでは、会社の重役を相手にするケースが多いことから、マナーを非常に厳しくみる傾向もあります。

注意すべきポイントは、普段から気遣いができる人でも、普段ビジネスマナーに接していなければ、なかなか身につかないようなマナーもあること。

「他の就活生の話をきちんと聞いているかどうか」「良い姿勢を保つ」そういったマナーは、普段から意識している学生であれば、集団面接では自然とできるでしょう。

ただ、「入室の際のノックは3回」「『おかけください』と言われるまで着席しない」などは、それまでビジネスマナーに接したことがなければ意外に知らないマナーかもしれません

集団面接にて最低限の部分で減点されぬよう、一度はマナー本などに触れるのも良いでしょう。

最後に付け加えると、集団面接では学生の話を聞く態度が悪かったり、返答がぶっきらぼうだったり、いわゆる「圧迫面接」のような集団面接を実施することも。

このような面接官に遭遇すると、面接官に悪い態度を取ったり、感情的に答えるなどマナーに欠く就活生もいます。

ですが、就活生のストレス耐性や態度の悪い顧客に対してどうふるまうのか、これを見極めようとして、面接官は意識的に集団面接で悪い態度を取っていることも。

だからこそ学生のみなさん、マナーを守り感情的にならずに面接官とコミュニケーションしましょう。

ー本記事の最後にて、集団面接のマナーを解説していただきます。マナーについて不安な方はチェックしてみて下さい。

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集団面接のポイント③:時間内に、質問の評価視点を理解し回答すること

---では集団面接、最後のポイント「時間的制約の中で、各質問の評価視点を理解して回答する」について、詳しくお願いします。

坂本:集団面接では、学生一人当たりの持ち時間がとにかく少ないです。

例えば、1時間で集団面接が行われるとすると、学生5人グループの場合、面接官が就活生一人に割ける時間はたった12分。

面接官からの質問の時間を考慮すると、12分のうち4分が面接官の質問となります。

そのため面接時間のうち8分しか、1人の学生はアピールできません。

この8分の中で、各質問の評価視点を理解し、端的に伝えられるコミュニケーション能力があるかを見ます

基本的に集団面接で面接官が聞くのは、自己紹介、学生時代力を入れたこと、志望動機、自己PRの4つです。

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集団面接の質問「自己紹介」のポイントと解答例

坂本:大前提として、集団面接の自己紹介は面接官に問われた内容に即して答えることが大事。

例えば、「お名前と大学名を教えてください」と面接官に言われた場合は、氏名と大学名を答えましょう。

ですが「自己紹介をお願いします」と聞かれた場合、一分間で裁量を持って自分自身をアピールできます。

この「自己紹介をお願いします」というケースは、面接官も評価視点を持ち質問しています。

このケースにおける「自己紹介」の評価視点は、一つです。

グループの中で差別化できるような自分を印象付けるメッセージングを面接官に伝えられているかです。

多くの学生が自己紹介で話す内容は、

・名前 ・大学名・学部専攻名 ・学生時代力を入れていること ・自分の特技・趣味 ・簡単な自己PR

です。

集団面接で自分の名前や大学名のみを話すとグループの中で没個性的になりがち。

しかし面接官は、自己紹介で就活生の個性や人間性、キャラクター像を掴みたい。

就活生が複数人いる集団面接ならば、なおさら自分の個性を伝えることが重要です。

なので、集団面接では自己紹介に印象的なメッセージングを加えると有効です。

では、集団面接における自己紹介の例文を出して考えましょう。

集団面接における「自己紹介」の回答例

『私は○○大学経済学部の○○です。専攻はミクロ経済学で、○○に関する論文を執筆しています。私は所属したテニスサークルで、コーチとして練習の統括だけでなく、初心者への気配りを大事にしました。縁の下の力持ちとして周囲に貢献する姿勢がモットーです。』

この「縁の下の力持ち」というメッセージを入れることで、自分は貢献意欲の強い人材と面接官にアピールできる。

なので集団面接の自己紹介におけるコツは、このように自分の人間性に基づいたキャッチフレーズを加えること。

これができていれば、面接官に自分の印象を強く与えられ、集団面接では他就活生との差別化につながります。

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集団面接における「自己紹介」の注意点

坂本:しかし、自己紹介で気を付けるべきことは、自己紹介=自己PRの時間と勘違いし、自己PRをしてしまうこと。

その結果、自己紹介が冗長になる就活生がいます。

余りに冗長な自己紹介は自分の評価を下げるだけでなく、グループ全体にも迷惑が掛かる。

先ほどもお伝えしたように、集団面接はグループで行うため就活生一人当たりの持ち時間が少ない。

一分程度でまとまるように、あらかじめ集団面接用の自己紹介を決めておきましょう。

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集団面接の質問「学生時代力を入れたこと」の回答例文

坂本:集団面接において面接官に「学生時代力を入れたこと」を伝える上では、以下の2ポイントを抑えてください。

①  学生時代力を入れた経験・エピソードを通じて、どのような成果を上げたのか。 ②  そして成果が上がるまでのプロセスに再現性があるか。

この理由は、社会人の評価は成果とプロセスの妥当性で決まるです。

ビジネスの世界では、会社として利益を出すために、社員一人に目標が与えられ成果が求められます。

そして成果を上げるには、そのプロセスが妥当でかつ応用が利くものでなければならない。

プロセスがいい加減なものであれば、たまたま良い結果が出たとしても、それは偶然かもしれません。

その学生が持続的に成果を上げ続けられるかどうかには疑問符がつきます。

そのため、「学生時代力を入れたこと」を聞く意図として、どういった成果を上げたのか、また妥当なプロセスを踏み、入社後も成果を出せるか思考力があるどうか、を図りたいわけです。

この二点を確かめるために、集団面接では「なぜその取り組みを行ったの?」というプロセスの妥当性を図る深堀り。

また「その経験から何を学んだの?」と今後の可能性、再現性を図る深堀りを学生に対し行います。

では、以下の段落で回答例を元に、集団面接における「学生時代力を入れたこと」のコツを説明します

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集団面接における「学生時代力を入れたこと」への回答例文

坂本:集団面接にて「学生時代力を入れたこと」を伝える時のコツは、学生時代何に力を入れ、結果どういう成果が出たかという結論先行で話すこと

具体的に言えば、

「私が学生時代に力を入れたことは、ベンチャー企業での営業のアルバイトです。中でも私はマネージャーとして、アルバイトチームの売り上げ目標100万円の達成に導きました。

私が入社した直後は、月当たり100万円の売り上げ目標が達成できていない状態でした。

その原因を社内の一体感の欠如、そして新人の育成不足にあると考え、週一回のグループ勉強会を企画しました。

勉強会の設計に当たって、全社員へのヒアリングに基づいた商材知識の共有。そして売り上げNo.1 の営業マンのノウハウ共有を行いました。

その結果、徐々に勉強会で知識を得た新人が売り上げを伸ばす。それにより社内に切磋琢磨する空気感が生まれたことで、月当たり100万円の売り上げ目標を達成しました。」

上記の例では、「学生時代に頑張ったこと」の中身である「営業のアルバイト」。

「売り上げ目標100万円の達成」という「成果」を結論先行で伝えています。

その上で、「一体感の欠如」「新人の育成不足」が、売り上げ目標に達しなかった要因だと伝えることで、「商材知識や営業ノウハウを学ぶ勉強会を開く」という行動に根拠付けがされている。

それ故、この例文は、「成果」を上げるに至ったプロセスに説得力が伴っています。

まとめると、まず結論先行で学生時代力を入れた「取り組み」と「上げた成果」を明確にする。

そして取り組みを行った理由や根拠を述べ、成果を上げるに至ったプロセスに説得力を持たせる。

これが集団面接において、面接官をの評価を得る上で意識すべきことです。

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集団面接の質問「企業への志望動機」のポイント

坂本:志望動機のポイントは、学生自身の過去経験を志望動機に結び付けられているかです。

いわば、自社を志望する「きっかけとなる経験」があるかどうかということ。

学生に「きっかけとなる経験」を問う理由は、裏付けとなる経験がある確固たる志望動機なのかを確かめたいからです。

例えば、新聞をほぼ読んだことのない学生が「社会にとって必要なことを伝えたい」と新聞業界、記者を志望しても、集団面接における説得力は生まれません。

では過去経験と絡め、どう志望動機を伝えるべきかを具体例と共に説明します。

集団面接における「志望動機」の回答例

坂本:ここではとあるインフラ系企業の内定を得た学生が集団面接で話していた内容を元に解説します。

『私は、世界中の誰もが安心して暮らせる社会を作りたいと考え、御社を志望しています。

私は大学時代、ボランティア活動の一環でブラジルに半年間滞在した経験があります。

ブラジルでは都市周辺部でも道は整備されていないまた、水道水の質も悪く大変住みにくい環境でした。そのような現実を目にし、日本のインフラ設備の質の高さを実感しました。

この経験を通じて、世界中の誰もが快適で安心して暮らせる社会にしたいと感じました。』

この志望動機では、自分自身の過去経験、そしてインフラ系企業を志望するに至ったエピソードが簡潔に述べられています。

これによって、一貫性・説得力が伴う志望動機になっている。

このように、集団面接では企業の事業内容やプロダクトを志望ようになった自分のエピソードを伝える。

それにより、志望動機を納得感を持たせグループの中で目立ったアピールとなります。

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集団面接の質問「自己PR」のポイントと回答例

―では最後に、自己PRのポイント、そして伝え方について教えてください。

坂本:集団面接における「自己PR」のポイントは、「自分の強みを述べた上で、学生時代の経験でその強みをどう発揮したのか」を伝えること。

面接官が自己PRを聞く理由は、グループの内一人一人の就活生が、自社のどんな仕事をすれば活躍できるか、どの部署に配属するべきか。そういった採用後のイメージを膨らませたいからです。

そこで集団面接の自己PRでポイントとなるのが、 ・その行動をとった背景・理由を伝えること

・課題・困難をどうやって乗り越えたかを伝えること

この二点を組み込むことが、集団面接における自己PRの対策になります。

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集団面接における「自己PR」の具体例とコツ

坂本:では具体例を用いて、集団面接における自己PRのコツをお伝えします。

集団面接のみならず就活でありがちな自己PRは

「私は大学時代にボランティアサークルを立ち上げ、3年間代表を務めました。この経験で培ったリーダーシップを御社での仕事で発揮したいと思います」

というもの。

しかしこの自己PRでは、どういった目的でその行動をとり、どういった場面でリーダーシップを発揮したのかが伝わらない。

そのため面接官は、「本当にこの就活生にリーダーシップがあるの?」と疑わしく思います。

またライバルが複数いる集団面接において、面接官の印象に残る内容ではありません。

そこで重要なのは、どういった理由で力を入れ、その中でどういった課題があったか、強みを活かして困難をいかに切り抜けたか、これらを面接官に伝えること。

そして自己PRの内容に具体性を持たせましょう。

先ほどの例を使って説明すると、

「私は、キャンパスや大学周辺の公園が、学生が散らかしたゴミで汚れており、地域の人たちに迷惑をかけている。そこで地域に貢献するためにゴミ拾いを行うボランティアサークルを立ち上げました」

のように、サークルを立ち上げた理由を伝えることで、「周囲への貢献欲求」の強さをアピールできます。

また、

「最初はサークルに人が集まりませんでしたが、自分から毎日率先的にゴミ拾いすることで、共感してくれるメンバーを集めることができました。」

のように、「人が集まらない」という課題を、率先して行動することで周囲の人を巻き込み解決したエピソードを伝えることで、周囲の人を巻き込むリーダーシップ、自分から率先して物事に取り組む行動力が強みだと面接官の評価を得られます。

記のように、物事に力をいれた背景、課題の乗り越え方を自己PRに加えることで、集団面接における自己PRの対策はばっちりです。

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集団面接の質問「他社の選考状況」のポイントと回答例

ーでは最後の質問「他社の選考状況」の答え方について教えてください。

坂本:他社の選考状況について、グループ面接ではシンプルに「他社の選考状況を教えてください。」「ほかにどんな業界を受けているの?」といった聞かれ方をします。

この他社の選考状況の評価視点は、2つですね。

1点目は、どういう方針で就活を進めているのかつまり、企業選び/就活の軸が明確であるか。

2点目は、その軸と照らし合わせて、自社の業界を受けている理由が伝えられているかです。

集団面接に限らず、面接にて企業は「就活生が本当に自社に就職してくれそうか」を確かめるために、就活生それぞれの受けている業界や企業の一貫性を見ています。

コンサルを受けて、IT業界を受けて、食品メーカーを受けているなど、就活生が一貫しない複数業界を受けている場合、よほど優秀でない限り企業からは好まれません。

例えば、幅広く業界を受けている場合は、面接先の業界に合わせて、面接で話す必要がありますね。

集団面接の質問「他社の選考状況」の回答例文

ーでは「他社の選考状況」を聞かれた時の回答例文を教えて下さい。

坂本:例えば

「私は、将来的に経営者を目指す目標から、経営に対する知見を身に着けたい、という軸で就職活動をしています。

その観点から、若手社員でも大企業の事業戦略に携われる戦略コンサルを中心に見ています。

具体的には、御社のほかにA社、B社、Ⅽ社を受けています。

例文のように企業選びの軸を伝えた上で、その業界を受けている理由を述べれば「他社の選考状況」へのポイントは抑えられます。」

集団面接における逆質問のポイントとコツ

ーでは次に逆質問の方法や具体例について伺っています。まずは逆質問をする際のポイントって何でしょうか?

坂本:よく逆質問は志望度を伝える機会といった捉え方をされます。一面では正しいのですが、そもそも逆質問の時間とは「その企業を就職先と捉えた時に、その就活生が感じている疑問や懸念を解決する場」です。

なので、「逆質問を使って熱意を示す」と無理に意気込む必要はありません。

基本的に逆質問は、自分が知りたい情報、感じている疑問を正直に聞いていいのです。

ただマナーとして押さえておきたいポイントは以下の2つですね。

1点目は、端的に相手が理解しやすい聞き方をすること。

集団面接では、質問を行う人数が複数人いる上にそもそも持ち時間が少ないため、スムーズに質疑応答が進むことが理想です。

要点をあらかじめまとめた上で整理して逆質問をしましょう。

2点目は、調べたら解決する質問は避けること。

よく調べたらわかる情報の例として挙げられるのは、福利厚生の制度や勤務地などは会社のHPについて等。こういった情報はHPを見ればわかるはずです。

一方で例えば、「福利厚生について、こういう制度があると聞いたのですが、実際に社員の立場からどうですか?」のように、実際に働く社員の視点から福利厚生や勤務制度について情報収集する質問は、聞くべきかと思います。

ーなるほど、ではこの2点を踏まえた上で、具体的にどんな逆質問をするべきか、教えてもらっても良いでしょうか?

グループ面接で逆質問を作る2つのコツとは

坂本:そうですね。思いつくのは2つですかね。

まず1点目の逆質問のコツとして、数字ベースで質問すること。

例えば、「御社では海外で働くチャンスがあると、説明会で伺ったのですが、実際に海外で働ける社員は全体の内どれくらいの割合ですか?」といった質問が挙げられます。

また「御社は若手にも社内の重要ポストを与える風土があると聞きましたが、実際に部長や課長レベルに若手が抜擢されるのは、若手社員の内、割合はどの程度ですか?」といった質問もありですね。

数字に基づき情報収集を行うのは、入社後のミスマッチを防ぐために非常に重要です。

例えば、海外で事業展開しており一見海外で働くチャンスが多そうに見える日系企業でも、実際に海外で働ける割合は新卒社員の1割程度ということも良くあります。

そういった企業に海外志向の強い学生が入社すると、「海外で働くチャンスを求めて入社したのに、そうではなかった。」といったミスマッチになります。

「海外で働くチャンスがある」「若手でも重要ポジションに抜擢される」これらは企業が就活生に良く使う殺し文句ですが、実態はどうなのか数字で測るべきです。

数字ベースで質問を行い、企業別に比較検討すると、逆質問の時間や会社選びにとって非常に有効かと思います。

そして2点目の逆質問のコツは、相手の役職や業務内容に合致した逆質問を行うこと。

例えば、面接官が普段営業職を務める社員だった場合、「人事や総務の仕事内容」を質問しても、詳細な回答は期待できません。

一方で、例えば面接官が部長や課長クラスの社員の場合、部署や事業全体の視点、マネジメントの考え方など貴重な情報を手に入れることができます。

このように、相手の役職や立場に適した質問を行い、より良い情報を手に入れてください。

また面接官の年次や仕事内容に合わせて、事前に逆質問を考えておく対策ができると理想ですね。

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集団面接で、学生がやりがちな失敗とは?

---では集団面接で、学生がやりがちな失敗について教えてください。

坂本:よく集団面接で学生がやりがちな失敗は、グループの中でただ目立てばいいと誤ったアピールをしてしまうこと。

だから、異常なくらい大声で話すとか、「えー」とか言ってオーバーリアクションするとか、うなずきの角度がえげつない学生が集団面接ではたまに現れます。

人の話に対してうなづくのはマナーの一つですが、度を超えてはダメです。

もちろん集団面接にてグループの中で目立つことは重要ですが、ただ目立てばいいというわけではない。

重要なのは目立ち方で、時間の短い集団面接で面接官に良い印象を残せるか。

集団面接に臨む上で重要な意識は、「自己PR」や「学生時代力を入れたこと」で自分の魅力をアピールすること。

また「うちの事業について何を知ってる?」等、企業分析を図る質問をされた場合に、自分なりの意見を加えて話す等。

「与えられた質問の中で目立つ」という意識で集団面接に臨んでください。

―あくまで与えられた質問への答え方で目立つことが重要ということですね。

企業の評価を落とさない!集団面接のマナーを解説

坂本:では最後に、集団面接のマナーを振り返っておきましょう。

冒頭に述べた通り、社会人としてマナーを保てているかどうかは集団面接では重要なポイントですから。

集団面接/入室時のマナー

坂本:まず集団面接では、就活生複数人が一度に入室します。

入室時に気を付けるべきマナーは3つですね。

集団面接のマナー1つ目は、列の先頭にいる場合部屋のドアを3回ノックする。そして部屋にいる面接官から入室の許可をもらってから入室しましょう。

集団面接のマナー2つ目は、入室直後面接官に一礼・挨拶を行うこと。

「失礼致します。本日は宜しくお願い致します」と面接官に目を合わせて伝えられば好印象です。

集団面接のマナー3つ目は、一緒に集団面接を受ける就活生が全員入室してから着席すること。

基本的に、全員が入室したら、面接官の方が「お座りください」と挨拶するので、面接官から着席の合図があるまでは席の前で待機しましょう。

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集団面接における面接中のマナー

坂本:では次に面接中のマナーについてお伝えします。

まず集団面接のマナー1つ目は、自分が質問を受けている時、面接官の目を見てはきはきとした声でしゃべること

就活生に多いのが、面接官に深堀などをされると萎縮して声が小さくなってしまうこと。

この場合、面接官に頼りない印象を与えてしまうので、どんな質問にもはきはきと答えるようにしましょう。

集団面接のマナー2つ目は、自分以外の就活生が話をしていても、話に耳を傾けること

他の就活生が話している時の態度も面接官はチェックしている可能性があります。

もちろん他者の話に耳を傾けている就活生の方が、面接官にとって好印象ですし、今後の選考に役に立つ情報を得られるかもしれません。

集団面接で他の就活生の話を聞くこと、それは選考通過そして自分のためにもプラスになるマナーです。

集団面接における退出時のマナー

坂本:最後に退出時のマナーについてお伝えします。

集団面接にて面接官から「今日は弊社にお越しいただきありがとうございました。以上を持って面接は終わりです。」といった合図があります。

それを以て、退室となります。

集団面接の退室時のマナーは2つです。

1点目は、起立し感謝の旨を述べること

面接官から退室の合図があったら、荷物は持たないまま起立し「本日は貴重なお時間を頂きありがとうございました」と述べ、一礼しましょう。

順番としては、感謝の旨を述べてから一礼すべきです。

2点目は、ドアの前に来てからもう一度挨拶・一礼を行うこと

退室時にドアの前についたら「失礼しました」と一言述べ、一礼してから退出するようにしましょう。

ー集団面接の基本としてマナーに気を使い企業側の評価を落とさないこと。

その上で、面接官からの質問にポイントを抑えて回答することが集団面接では重要ですね。

坂本さん、今日はありがとうございました!

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