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コラム
2019/01/15

鉄道会社分析!人気就職先3社(JR東海・東日本・西日本)を比較!

社会を支える交通インフラとして、就活生から絶大な人気を誇る鉄道会社。今回は鉄道会社のビジネスモデルを解説した上で、その中でも就職先ランキングでも上位にランクインすることが多い3社(JR東海・JR東日本・JR西日本)を徹底比較していきます!
鉄道会社分析!人気就職先3社(JR東海・東日本・西日本)を比較!

鉄道会社、ちゃんと理解してますか?

インフラの中でも特に人気の高い鉄道会社。経営が安定している大企業が多いというだけでなく、日本社会の基盤である交通インフラという面でも人気の企業が集まっています。

しかしJR東海・東日本・西日本を始めとした鉄道会社の採用倍率は非常に高く、志望動機の作り込みや業界理解が進んでいなければ選考を突破するのはかなり難しいと言えるでしょう。

また、交通インフラを提供している会社の中でも、「なぜこの会社なのか?」をしっかりと面接時に語れることが選考では重要視されています。

そこで今回の記事では、就職先ランキングでも上位にランクインすることが多い3社(JR東海・JR東日本・JR西日本)の共通点や違い、また鉄道会社の事業内容や仕事内容について紹介していきたいと思います。

就活で知っておきたい鉄道会社の事業内容

毎年難関大学の就活生に人気の高い鉄道会社。皆さんは、どういう事業を営んでいるか理解できているでしょうか?

もちろん、在来線や新幹線を運営していることは知っていると思いますが、それ以外にどのような事業があるのか知っていますか?

「電車が好き」という理由で鉄道会社を志す人は多いですが、全ての人が鉄道事業に関わるとは限りません。鉄道の安全な運行を支えたいと入社を決めたのに、鉄道とは関わりの薄い事業に配属されることになれば目も当てられません。この機会に、鉄道会社の事業内容とどのような仕事をするのかを知っておきましょう。

まずは鉄道会社の事業内容とビジネスモデルについて解説していきます。

鉄道会社の事業内容は「鉄道事業」「不動産開発」「金融・決済事業」「旅行代理店」の4つに大別されます。

これら一つずつについて簡単に解説を加えていきます。

鉄道会社の事業①「鉄道事業」

まずは「鉄道事業」です。多くの人が鉄道会社と聞いてイメージするのはこの事業ではないでしょうか。

在来線・新幹線・特急等の設備・運行管理等を初めとして、鉄道の魅力を届けるための広報・PR・招致などの営業活動、また鉄道を利用している人々の動向を分析し、後述の様々な事業の担当と連携して様々なサービス企画や開発を検討することも行なっています。

鉄道会社の事業②「不動産開発事業」

次に「不動産開発」です。具体的には、毎日人が通ることで安定的な収益が生まれる駅構内の施設の開発を行なっています。

不動産会社が手がける開発との最も大きな違いは、各鉄道会社沿線にあるマンションやホテル・商業施設の開発に力を入れているところです。
鉄道会社が不動産事業に取り組む最も大きな理由としては、沿線付近の住みやすさをより高めることで、メイン事業の鉄道の利用者を増やすことにあると言えるでしょう。

「阪急百貨店」「東急REIホテル」など、鉄道会社の名前を冠した商業施設が多い理由は、このように鉄道各社が不動産開発に力を入れているからですね。

以上のように、鉄道会社は鉄道事業+不動産開発事業の2つを営むことを通して鉄道沿線周りの住環境を整える、都市開発の役割を果たしていると言えます。
不動産業界などに現在興味を持っていたり、都市開発で人々の住環境を向上させていく仕事に興味がある人は、鉄道会社を検討してみても良いかもしれません。

鉄道会社の事業③「金融・決済事業」

「金融・決済事業」について、事業の多角化として参入する企業がIT企業を中心に多いことは知られていますが、鉄道会社も取り組んでいます。

各鉄道会社はクレジットカードを発行し、自社開発の商業施設と連携することで手数料収入を得たり、交通系ICカードを発行し、利用客の利便性向上などを図っています。

一番有名なJR東日本の「Suica」を始めとして、「Pasmo」「PiTaPa」など、様々な会社が交通系ICを発行しています。

鉄道会社の事業④「旅行代理店事業」

最後は「旅行代理店」です。鉄道会社の資産である新幹線・特急・ホテルをうまく活用できるという点が強みになるので、多くの会社が参入しています。

「JR東海ツアーズ」「びゅうトラベルサービス」「日本旅行」はそれぞれJR東海・東日本・西日本の連結子会社です。

特にJR西日本は日本交通との関係を生かした訪日外国人向けのツアーを多岐に渡り企画していて、「西日本エリアでの訪日外国人専用プランの展開」「関西空港や大阪駅にインバウンド向けカウンターの設置」など、インバウンド需要への対応を加速させています。

このように、鉄道会社の事業は多岐に渡っていることが理解できたと思います。
次に、そこで働く社員はどのような仕事をしているのか見ていきましょう。

鉄道会社の主な職種と仕事内容

事務職(総合職)

「事務職(総合職)」の仕事内容は多岐に渡っています。
この記事を読んでいる方の多くは、この職種に興味を持っているのではないでしょうか?
ここでは事務職(総合職)の仕事内容について紹介します。

具体的な業務としては、例えばJR東日本では商業施設である「アトレ」や「ルミネ」などの出店戦略や、営業利益の改善新たな旅客需要を創出すること、利便性の高い旅客ダイヤの設計やマネジメント、「Suica」のような交通系ICの利用拡大のための営業、コーポレート部門である経営企画・経理・法務・人事・総務・広報なども含まれます。

尚、このような鉄道の現場ではなく、後方から企画・マネジメントという形で事業に関わっていくのが総合職の仕事ですが、JR東海では入社後、新入社員全員を対象とした2カ月ほどの研修の後、鉄道の現場での研修を受けます。

実際に新幹線や在来線の駅係員、車掌として勤務を経験し、実際の現場を知るそうです。「お客様の安全」という鉄道業の根幹をしっかりと知ることで、サービスの提供における重要な観点を学ぶことができるそうです。

鉄道というインフラを通して、都市のような大きい範囲を開発し発展させていくような仕事したいと思っている人や、鉄道に関することであれば何でもトライしたい人に向いていると言えるでしょう。

一方、鉄道会社に関する様々な事業のいずれかに配属される可能性があるため、「絶対にマーケティングがしたい」「不動産事業に必ず関わりたい」と決めている人には必ずしも向いているとは言えないかもしれません。

技術職

次に「技術職」について解説します。技術職の仕事は「安全に鉄道を走行させること」「新たな付加価値を生み出し、より便利に鉄道を走行させること」の2つが主になっています。

列車制御システム・エネルギー・線路のメンテナンス・ITシステムの導入など、インフラに関わる部分を多く担っています。

鉄道会社の事業の根幹である「安全性」を支える職種であり、日本の交通インフラを作っていく上で最も重要な職種です。

強い責任感を持っている人、またインフラ・安全の研究に携わっている理系の大学院生などに向いていると言えるでしょう。

現業職

最後は「現業職」です。鉄道の安全で適切な走行に関する現場の部分を担当する仕事です。

駅員、車掌、運転士などの運輸部分に関わる職種と、車両や線路、電気信号燈の設備保守を担当する職種に分かれています。

皆さんの普段の最寄りの駅でアナウンスや質問・トラブル対応されていたり、車掌・運転士として電車の運行に関わっている方は現業職です。実際にお客様の安全な輸送を支援していきたい人に向いていると言えるでしょう。

基本的に採用フローは総合職(事務職)とは分かれており、現業職を志望する人は別でエントリーすることになっています。

例えば2019年度のJR東日本新卒採用では、総合職(事務職)をポテンシャル採用、現業職をプロフェッショナル採用という形でエントリーが分かれていました。


以上、鉄道会社の概要や、業務内容を理解していただけたと思います。

さて、次に気になるのは、鉄道会社毎の違いだと思います。日本の鉄道会社はJR・大手私鉄・地下鉄だけで20社以上あり、地方の鉄道会社まで含めると100社以上あります。
これらの会社は注力事業・規模などの点に関してどう異なっているのでしょうか?

今回はこのような鉄道会社の中でも特に人気のあるJR東海・東日本・西日本の特徴を解説した上で、各社の比較を行なっていきます。

鉄道会社就職人気3社を徹底比較

まずは、売上高・営業利益という2つの観点でJR東海・JR東日本・JR西日本の3社を比較したいと思います。売上高や営業利益を知ることは、その会社のビジネスの肝を知る最初のステップです。どの事業がどのぐらい収益を上げていて、成長性はどうなのかを知ることが企業理解にも繋がります。

実際に面接でも、「なぜうちの会社なのか?」などの質問がなされるようです。その際にはもちろん、他社との差別化要因について語れる必要がありますよね。

売上高で鉄道3社を比較

JR東海・JR東日本・JR西日本の3社を売上高で比較してみましょう。

各社の売上高は以下の通りです。

JR東日本が約2兆5000億円と、圧倒的な首位に立っています。

最も人口の多い首都圏の交通インフラ全体をカバーしており、新幹線では5つの路線、在来線では全国最多の67の路線を運営していることから、鉄道事業で全体の85%以上の収益をあげています

鉄道会社全体の中でも最大の売上高を誇り、その背景として日本最大の駅数並びに地域を抑えていることから、顧客に与える影響力が幅広い企業で働きたい人に向いていると言えるでしょう。

営業利益で鉄道3社を比較

次にJR東海・JR東日本・JR西日本の3社を営業利益で比較してみましょう。
各社の売上高は以下の通りです。

売上高では約1兆円の差をつけてJR東日本が上回っていましたが、営業利益ではJR東海が大きく上回っています。営業利益率がJR東日本が約16.3%、JR西日本が約7.3%であるのに対して、JR東海はなんと約36.3%の営業利益を確保しています。

この理由としては、JR東海が客単価と稼働率が非常に高く、利益を生みやすい東海道新幹線に注力しているため、JR東日本・西日本より利益率が高くなっています。

また、JR東日本とJR西日本の営業利益率を比較すると東日本の方がかなり高くなっていますが、JR東日本が高収益の首都圏路線(山手線など)を持っていることに起因します。

JR西日本も利益率は低いですが、新幹線投資の負担が少ないことから、JR東海・JR東日本に比べて借金の少ない経営ができています。

そのため、収益構造の基盤がしっかりしているため安定した経営を行なっているというイメージが強い鉄道会社の中でも、設備投資などによる負債が少ないためリスクの少ない会社であり、安定した基盤の会社で働きたい人に向いていると言えるでしょう。

鉄道3社の注力事業や今後の展望について

最後に、注力事業や今後の展望について述べたいと思います。

面接では各社が取り組んでいるプロジェクトについてどう関心があるか問われることもあります。その際に自信を持って答えられるよう知識を付けておきましょう。

JR東海:「リニアモーターカー」と「鉄道技術の海外輸出」

前述のようにJR東海は東海道新幹線で利益の大半を稼いでいますが、その新幹線事業に置いて新たな取り組みを行なっています。

それは時速500kmとも言われる最新鋭の新幹線「リニアモーターカー」です。もしこれが開通すれば、東京大阪間が最短1時間7分で結ばれると言われていて、周辺知識や日本全体に大きな経済効果をもたらすと考えられています。

また、JR東海は世界最高峰の新幹線の技術力を海外に輸出する試みも行なっています。

アメリカのワシントンD.C~ニューヨーク・ダラス〜ヒューストンなど、世界の中心となる地域にもJR東海が高速鉄道システムを提案するなど、世界中で技術輸出を展開しています。

このように日本の成長を支える新技術と、日本の最先端技術を世界に届ける仕事の両方が存在するのがJR東海の魅力と言えるでしょう。

JR東日本:「駅ナカ開発」と「Suica」を軸にした非運輸事業の成長

前述のように、JR東日本は首都圏の在来線運営を中心とした鉄道事業で安定的な収益を得ています。

日本の人口が減少しても首都圏では都市機能が成熟しているため安定した需要が見込まれるため、流通・不動産で次の収益の柱を作っていこうという動きが見られます。

2020年には渋谷・そしてその先には品川の再開発案件が控えており、「駅ナカ開発」を更に進めていることが分かります。

JR東日本は品川再開発プロジェクトを国際交流拠点「グローバルゲートウェイ品川」と位置付け、世界中から先進的な企業と人材が集まり、さまざまな交流から新たなビジネス・文化が生まれる街づくりを目指しています。

2018年に発表され新駅名が「高輪ゲートウェイ」であることで話題の、新駅周辺は駅舎と街が一体となった開発を推進しています。2024年ごろの一部開業では、賑やかなストリート型の街づくりを展開するしています。

また、交通系ICカードである「Suica」の普及にも力を入れており、これらの購買記録から得られるビッグデータを生かして更なるマーケティング活動に力を入れていくようです。

JR東日本「変革2027」によると、2017年度には運輸:非運輸の売上比率が7:3であるのを、非運輸領域の売上拡大により2027年度には6:4程度の比率にしていくことを計画しているようです。

このように、鉄道事業だけでなく生活サービス事業にも関わりたい人に向いている企業と言えるでしょう。

JR西日本:「地方活性化」と「大阪を中心としたインバウンド需要の創出」

JR西日本はJR東海・JR東日本には収益面では劣っていますが、売上高は約1兆5000億円と西日本最大の鉄道グループとなっています。

2005年の福知山線脱線事故の教訓から「鉄道事業の安全性の向上」を中期経営計画のトップに据えるほど、安全に力を入れています。

また瀬戸内や山陰地方の地方活性化にも力を入れており、各地のプロモーションやブランディングにも取り組んでいます。

中期経営計画においては、需要高まる訪日外国人向けのインフラ整備に取り組むことを発表しており、「関空特急はるか」の増発や訪日外国人向けのWi-fiサービスの導入にも取り組んでいます。

このように、インバウンドや地方創生に関わりたい人、また西日本のインフラ発展に取り組みたい人に向いている企業だと言えるでしょう。

鉄道会社への理解を深めるためには

鉄道会社の理解を深めるためには、このようなデータで把握できる情報と、社風や風土など、説明会やOB訪問などを通じて、実際に社員と接することで分かる情報の両方が必要です。

そういった情報を得ることで、知名度や規模だけでなく、事業内容、社会的意義、そして社風などを吟味してご自身に本当にマッチした企業選びを心がけてくださいね。

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