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コラム
2018/11/25

現役人事が教えるエントリーシート 評価される志望動機の書き方

就活の第一関門である、エントリーシート。今回はその中でも「志望動機」について、現役人事担当者の高清水さんに解説をいただきました。 また、記事末尾には、先輩内定者の通過ES150選のダウンロードページを掲載しています。エントリーシート、志望動機に不安のある方は、ぜひ最後まで目を通してみてくださいね。
現役人事が教えるエントリーシート 評価される志望動機の書き方

企業はエントリーシートで「その就活生が活躍できるか」を判断する

ー高清水さん、本日はよろしくお願いします。

早速ですが、今回のテーマは、エントリーシートでの志望動機の書き方です。志望動機の書き方に悩む就活生は多いですが、どんな点に注意をしてESを作っていけばよいでしょうか?


高清水:まずは前提として「そもそも企業はなぜ志望動機を書かせるのか」「企業に評価される志望動機とはどんなものなのか」を知っておきましょう。

就活の大前提として、企業は「将来自分の会社で活躍してくれる就活生」を採用したいと考えています。

では、将来活躍する就活生とはどんな人物でしょうか。

―うーん、やっぱり頭が良くて仕事ができる人や、何か特定のスキルを持っている人でしょうか。

高清水:そうですね。そんな風に色々なポイントがありますが、就活において多くの企業が注目しているのは、質の高い仕事をしたり、経験から学びを得るための「考える力」、さまざまなことに挑戦する「行動する力」、先輩や周囲から物事を学び成長するための「素直さ」、物事を成し遂げるベースとなる「やる気やモチベーション、コミット」、周囲の人やお客様に信頼をされる「コミュニケーション能力」といった、社会人のベースとなる性質の部分です。

言い換えれば、こういったポイントが揃っている人物は、仕事を進めていくうちに成長し、成果を出すと言えるでしょう。

なので、企業はエントリーシート、面接、Webテストなど、さまざまな手段を通じて、こういった力や性質がその就活生に備わっているのかを評価していきます。

そして、特にエントリーシートの志望動機において評価をしているのは「モチベーション」や「コミット」の部分です。

志望動機では「モチベーション」を評価される

―モチベーション、コミットとは、どういうことでしょうか?

高清水:簡単に言ってしまえば、やる気のある新入社員と、やる気がない新入社員、どっちが活躍するか?という話ですね。

入社後に、それなりに働いて、それなりの成果を出す社員。一方で、高い目標を持ち、高い成果を出すために努力をする社員。

どちらに入社してほしいかといえば、もちろん後者ですよね。

この人は、入社後にモチベーション高く業務に取り組み、活躍をしてくれるだろうか。それを判断するために、企業は志望動機を求めるのです。

逆にいえば、志望動機を通じて「その会社でモチベーション高く働くことができる」ということを明確に示すことができれば、志望動機に関しては問題ないといえるでしょう。

―なるほど。自分のモチベーションを示す志望動機を書くためには、どうすればいいのでしょうか。

高清水:志望動機を書くためには、その会社でモチベーション高く働くことができる「具体的な理由」を考えることが一番の近道です。

例えば、コンサルティングファームへの志望動機として「将来起業をしたい、そのために力をつけられる環境としてコンサルティングファームを志望する」といったものがあるとします。

その時に重要になるのは「起業をしたい」「そのために成長したい」という思いが、どれだけ強いのか。

「なんとなく起業ってかっこいいな」ぐらいに考えている人と、「貧困で教育が受けられず辛い経験をしたので、似た境遇の人を救うような事業を作り、多くの人を助けるために絶対に起業をしたい」と考えている人がいた時に、どちらの方が一生懸命努力をして、成長し、仕事で成果を出し、会社に貢献をするでしょうか。

もちろん、後者ですよね。企業はそういった具体的なところまでを知ることで「あ、この人は本当にやる気があるんだな」と判断をします。

志望動機が他の内容であっても同様です。

「金融業を通じて、地方の経済を活性化したい」「インフラビジネスを通じて、発展途上国の生活をより良くしたい」、そんな風に様々な志望動機があるでしょう。

その上で、その目標に対する強い気持ちを知るために、「どれだけその想いが強いのか」「なぜその想いを持つようになったのか」といったところを知ろうとします。

面接では、そういった部分を深掘りしようとして質問をしますが、エントリーシートでは深掘りはできません。なので、そういったところまでを志望動機としてきちんと記載し、提出することが必要です。

良い志望動機を書くためには、自己分析・企業分析が必要

ー志望動機をできるだけ具体的に記入することで、企業に「モチベーション」を知ってもらうことが重要というわけですね。


高清水:そうですね。就活において、あるいは面接やエントリーシートといった選考を前に「自己分析」が必要と言われているのは、まさにそれが理由です。

志望動機、つまり「自分がその企業を志望する理由」に対して「なぜ」を繰り返して、深掘りをしていきましょう。

例えば「インフラ業界になんとなく興味を持っている」という場合。もちろん「なんとなく魅力的だから」という志望動機では、面接官の評価を得ることはできません。

そんな時に「『なぜ』自分はインフラに興味を持っているのか」をきちんと説明できるようになるため、自己分析をすることが重要です。

「『生活の基盤を作る』のようなインフラが社会にもたらす価値」に魅力を感じているのか。あるいは「『施設の設計や管理』のような業務内容自体」に魅力を感じているのか。

そして、そこに魅力を感じているのはなぜなのか。

これも「なんとなく『生活の基盤』って大事そうだな」「なんとなく『設計や管理』って面白そうだな」ぐらいでは、その目標に対して強いやる気を持って取り組めるのかどうかはわかりません。「『なぜ』そこに興味を持つようになったのか」をさらに考える必要があります。

「自分自身、地方の生まれで不自由をしていたが、インフラの整備によって生活環境の改善を実感し、それを他の地方の人にも提供したい」

「大学で設計のプロジェクトに携わった時、それ何よりも楽しく、寝る間も惜しんで研究を続けることができて、結果として最優秀賞を獲得することもできたため、そういう仕事に就きたい」

こういった部分まで、具体的な理由を示すことができれば、志望動機の記述を通じて自分のモチベーションを伝えるという観点では充分だと思います。

―「志望動機」を深掘りして、具体的な理由やエピソードまで落とし込むことで、相手にモチベーションを証明する。それが重要なんですね。

高清水:その上で、きちんとその業界・企業のことを調べていることも重要です。

例えば「国内のインフラ事業に力を入れている企業」に「途上国の人に整備されたインフラを届けたい」と志望動機を伝えても、企業の担当者からすれば「それはうちではできないよ」となってしまいますよね。

もし偶然その企業に評価され、入社することができたとしても、海外インフラに強いモチベーションを持っているのに、それに携わることができなければ、入社後にやる気を失ってしまうことも考えられます。

ですから、志望動機を作成する際には、自分のモチベーションがどういうものなのかの理解をする「自己分析」と併せて、その企業ではそのモチベーションが満たされるのか、その企業においてモチベーションを感じられるのかを確認する、いわゆる「企業分析」と呼ばれる作業が必要になります。

その企業が、事業を通じてどのような価値を生み出しているのか。入社後に、どのような業務に取り組むことになるのか。どのような価値観を是としている企業なのか。

そういったところを調べた上で、ミスマッチをなくす努力が必要です。それが志望動機を書く際に、あるいはエントリーシートを書く際に、「業界分析」「企業分析」が重要だと言われている理由です。

例文付きエントリーシートの書き方 「PREP法」を意識しよう

―ありがとうございました。エントリーシートで書くべき志望動機の内容がわかってきたところで、エントリーシートの「書き方」「伝え方」の部分で、評価されるもの、されないものの違いはどんなところにあるでしょうか。

高清水:これまでお話ししてきた通り「自分がモチベーションを感じる理由」と、「なぜそこにモチベーションを感じるかの具体的な事例やエピソード」が揃っていれば、志望動機の内容としては充分です。

あとはその「読みやすさ」「伝わりやすさ」を担保すれば良いのですが、そこでは「PREP法」という書き方を意識するだけで、非常にわかりやすい志望動機がかけるようになると思います。

―まずは結論をシンプルに述べる、といった形ですよね!

高清水:その通りです。

PREP方法とは「主張・結論(P)」「理由(R)」「具体例(E)」「主張・結論を再度述べる(P)」といった形式で文章を作る方法で、それに沿って文章を作るだけで、非常にわかりやすい志望動機を作ることが可能です。

まず、下の例文を見てください。

通信業界への志望動機(358文字)
私は、より優れたインフラを開発し広めたいという強い思いから、インフラ業界の中でも特に最先端の研究に注力をしている貴社を志望しています。
私の実家は郊外にあり、生活インフラの基盤は整備されていたものの、通信インフラが整っていなかった地域でした。しかし、私が高校生の頃に通信の整備が行われ、インターネットにより生活水準が大幅に改善をしたという経験から、最先端のインフラが「特に不便はしない生活」を「想像もしていなかった便利な生活」に変えることができる、という実感を覚え、そういった価値を生み出せる仕事で活躍したいという強い思いを持ちました。
貴社が注力する、5GやICTといった最先端の通信技術は、まさにこれから「人の生活をさらに便利にする」取り組みであると考え、インフラ業界の中でも強い魅力を感じています。
私もそうした領域で活躍することで、世の中に大きな価値を生み出していきたく、貴社を志望しています。

少しPREPが前後する部分もありますが、上記はPREP法を元に作成されている志望動機例文です。PREP法によって作成することで、志望理由と、その志望動機を持つに至った具体的な理由を、構造的に解りやすく示すことができています。

具体的には、まずは冒頭で「インフラ業界の中でも最先端の研究に注力している貴社を志望する」という結論を述べています。

そして、その結論に対する理由や具体例を記述して行くことで「なぜ志望しているのか」を具体的に自分のモチベーションを補足していきます。

「優れたインフラを開発し広めたい」「その理由は、自分がインフラの価値を実感した経験から、そういった価値を自分も生み出したい」といった理由、そして「インフラの価値を実感したエピソード」「貴社でどういう価値を生み出せると考えているか」といった具体的な事例を記述することで、志望動機を強化します。

そして、再度結論を述べることで、全体として「こんな理由で、貴社を志望する」という構造を再認識させ、理解しやすい文章を形作っています。

よく言われる話ですが、採用担当者は選考にあたり、大量のエントリーシートに目を通す必要があります。だからこそ、就活生はひと目見ただけで理解しやすい志望動機をエントリーシートに記入しておかなければいけません。

自己分析・企業分析を通じて優れた内容の志望動機を準備すると同時に、分かりやすい・伝わりやすい文章で、その内容をきちんと伝えるという努力も重要になるわけですね。

本日解説した内容を踏まえて、ぜひ魅力的な志望動機を作ってみてくださいね。

ー高清水さん、本日はありがとうございました!

以下のページから、先輩内定者のエントリーシート150選をダウンロードできます。

内定者のエントリーシートを、ぜひ志望動機作りの参考にしてみてください。

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