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コラム
2018/11/17

【職種研究】就活生が意外と知らない「営業企画」の魅力とは?

営業で頑張りたいと思っている方、企画職を目指す人、そんな方には、営業企画というキャリアを目指してもよいのでは?そこで教育大手で「営業企画」を3年務めたAさんにインタビュー。今回は営業企画の仕事内容や難しさ、身につくスキルをお伝えします。
【職種研究】就活生が意外と知らない「営業企画」の魅力とは?

就活生が意外と知らない、営業企画の仕事内容

ー営業と言えば、顧客のニーズを聞き出し、商品を売る仕事ですよね。この営業は就活生にとっても馴染みが深いと思います。一方で、企画職の1つである「営業企画」は聞いたことがあるけど、良く知られていないと思います。営業企画とはどんな仕事ですか。

Aさん:簡単に言うと、営業がうまくいくための企画/戦略を立てる仕事、です。営業活動を成功させることがミッションで、その業務範囲は多岐にわたります。

専門の部署がない場合や、営業企画だけを担当する専任がいない場合もあります。企業や部署によっても、扱う商品によっても役割は異なります。

-では営業企画と商品企画の違いとはなんですか?

Aさん:商品企画の仕事は、その名の通り新商品を企画したり、既存商品のリニューアルを担当します。情報収集の上、商品のコンセプトやターゲットを設定して、競合との差別化や価格設定も踏まえて、仕上げた企画を社内で経営幹部にプレゼンします。

そこでは本当に売れるのかという点について様々な角度から説得力ある説明が必要です。一方、営業企画はすでにある商品を営業が売るための仕掛けを作っていく仕事です。

ーよく混同してしまうのですが、営業企画と企画営業の違いはどこにあるのですか?

Aさん:企画営業は、「企画」を「営業」する仕事のことを指します。営業職の1つの種類と考えるとよいでしょう。顧客のことを理解し、自社の商品やサービスをどのように組み合わせたり活用したりすれば顧客の課題解決になるのかを考え、提案する仕事です。

一方で、営業企画は営業が商品を売るための「企画」を立てる仕事です。企画職の1つと言えるでしょう。

就職活動において営業企画を研究する上で、非常に重要なポイントはその企業の「お客様は誰か」かと思います。それによって、営業のスタイルも異なりますし、営業企画の仕事も変わってきます。

BtoBかBtoCか、商品は無形か有形か、ルート営業か新規営業中心か、これらのポイントだけでも営業企画の仕事は変わるので。

営業企画の失敗は営業全体の失敗に直結する

ーありがとうございます。では、営業企画職の難しさとは、どこにあるのでしょう?

Aさん:営業企画は、営業メンバーが成功するための支援をすることであって、自分が営業するというではありません。自分は営業しないのですが、営業が売るためのサポートや顧客との接点を作る重要な仕事。そこが難しいポイントですね。

ー具体的に、営業企画で働く中で、苦労したエピソードなどあれば教えてください。

Aさん:思い当たるのは、法人向けの販促イベントの企画をしていたときのお話しです。イベントを開き、多くの顧客との接点を作った上で自社製品の売り込みをする狙いでした。

イベントの集客自体は上手くいきましたね。営業メンバーの協力を得て、取引のある顧客や見込み客に声をかけ、イベント当日は十分な人数を集めることが出来ました。そこで新しい商品の理論的な背景を説明するために大学の先生に登壇頂いたのですが、この方が失敗でした。

事前に十分すり合わせをしたつもりだったのですが、先生は自分の考えを思うままに話してしまい、自社商品に不利になる情報まで発信してしまったのです。営業活動を成功に導くはずが、逆の効果になってしまいました。営業企画として非常に悔しい思いをしましたね。

このように、営業企画が立てた戦略がうまくいかないと、商品の売上やマーケティング効果も薄れる。そのため営業企画は非常に重要な仕事なんです。

ー営業活動をサポートするイベント設計を行ったり、自社サービスを魅力的に伝えるために、多くの関係者と密接なコミュニケーションを取る。そうして自社サービスを売るシナリオを描く仕事なんですね。

営業企画のメリットは事業全体を見渡せるポジションであること

ー一方で、営業企画のメリットはどこにあるのでしょう?

Aさん:2つありますね。1つ目は、事業全体を見渡せるポジションであること。2つ目は、将来の経営幹部に繋がりうる仕事であること。

1つ目の事業全体を見渡せるポジションについて説明致します。営業企画とは、決してアイディア勝負ではなく、顧客の置かれた状況や、営業の活動を把握し、商品の特性を理解することが成功に導くために非常に重要です。

これらの意識は営業企画という仕事についたから重要なのではなく、営業をしていても重要です。つまり営業時代に事業全体をみる意識で仕事をしていない人は専任の営業企画になるのは難しいです。

2つ目は、将来の経営幹部コースにつながるる仕事であること。
基本的に、営業企画は営業で実績を出した人が次のステップとして営業企画の仕事をすることが多いです。企業の規模によっても異なりますが、営業だけでなく、経営幹部や、商品、マーケティングなど多数の部署と関わる仕事です。

そのため営業担当として業務をこなすよりも社内の人脈も広がります。営業戦略という企業として重要な判断に関わることになりますので、果たすべき役割・責任も大きいですが、頑張ったときに達成できる成果も非常に大きいです。

1人の営業担当として出せる成果よりも、営業企画として全体の戦略を立てて営業を成功に導くほうが成果ははるかに大きいんですよ。

営業企画は、汎用性の高い能力をつけたい就活生におすすめ

ーなるほど。では営業企画を経験することで、ビジネスパーソンとして大きな力をつけるチャンスになると。

Aさん:そうですね。営業企画は自分だけで業務が完結せず、営業戦略を立案し、営業メンバーに落とし込むことから様々な高いスキルが身につきます。

ただそのほとんどが、営業企画になってから新しく身につくものではありません。その前の仕事から意識的に磨いておく必要があります。身につく力は非常に汎用性が高いので、商品企画や経営企画の職につく人や、営業のマネジメント層になる人も多いです。

就職活動の時点では、学生時代にできる経験からこれらの能力をアピールするのはなかなか難しいです。

ーここまでお話を伺うと、営業の企画を立てる人なのだから、クリエイティブでアイディアを出す人といったイメージが営業企画にありますね。

Aさん:いや、現実は違います。営業企画で求められるのは、突飛な発想やアイデアではありません。むしろ経営層の意向を踏まえつつ、営業や商品の状況を分析して、現実的なプランに仕上げて行くことが求められます。

もっと言えば皆の意見を収集して、反対のなさそうな無難なプランを立てるのではありません。あくまで企業の戦略に沿いながら、成果を出せる実現性のある企画を立てることが重要です。

私が、営業企画で身につくスキルは2つあると考えます。1点目は具体と抽象を行き来できる論理的思考力が身につく。

経営陣に対しても、営業メンバーに対しても、納得してもらうためには論理的な説明が必要です。具体的な一つの出来事だけを説明しても、個別の事象だと思われるかもしれません。

また、抽象的なことだけ説明しても現実感が伴わなず経営陣を説得できない。実際に起きた事象はこれで、それはこういう意味があって、だからこうすべき、という説明が現場にも経営層にも求められます。

営業担当として優秀な人は、ついつい自分の成功体験に基づいて、こうすべきと発信しがちですが、一つの事例を無理なく汎用化できるかが重要です。物事を具体的かつ抽象的に捉える能力が身につきます。

また身につく能力の2つ目ですが、様々な事象をデータで把握する分析力がつくことも営業企画の魅力です。

営業企画は企画を立案する上でも、社内を説得するためにも、数字に基づく説明が必要です。そのためにデータを収集し、分析し、意味のある数字にしていく能力が身につきます。

もちろん数字に意味を持つためには、商品や顧客に関する知識も必要ですし、営業活動そのものを理解する必要もある。つまり、机上で数字だけをいじるだけではない、数字から営業活動の課題を掴み、解決策などを提案・実行していくのです。

営業企画に向いている就活生の人物像

ーでは最後になりますが、営業企画にはどんな就活生が向いているのですか?

Aさん:営業企画にはバランス型の人材のほうが向いています。つまり現場と経営層との円滑なコミュニケーションが出来て、説得力のある企画を立てられる、視座の高い人材がなる仕事ですね。

ーもしかしたら、営業は嫌だけど営業企画ならやりたい、という就活生もいるかもしれませんが、そこはどうでしょう?


Aさん:それははっきりいって無理ですね。なぜならば、営業企画は時には後方支援に徹することもありますし、時には営業の行動を管理するような立ち位置になることも。

つまり、営業企画は営業活動や営業担当者のことを深く理解しないと、成り立ちません。大企業でも営業を経験してから営業企画になることが非常に多いですし、多くの企業では営業担当者が兼務で営業企画の仕事を行うことも多いです。

ーむしろ、営業としても実績を出せる人が向いている仕事であると。


Aさん:営業企画には高いレベルのコミュニケーション能力が求められます。営業としては無理そうと判断された時点で営業企画として見出されることは難しいでしょう。

就活生の皆さんとしては、営業企画を希望しつつも、まずは営業として実績を出してから営業企画を目指すというスタンスが現実的です。

新卒の就職活動でいきなり営業企画になることは少ないですが、可能性はあります。その場合は、コミュニケーション能力、論理的思考力、企画構想力等のポテンシャルが高いことをアピールすべきです。

とはいえ、営業しか出来ない、という人でも向いてません。

営業企画は、営業としての実績を積んだ後に担うことが多いですが、対人の営業だけが得意な人に向いている仕事ではありません。自分1人が商品を売るというだけでは成り立ちません。全体の視野を持てて、商品のことを深く理解し、数字に強い人である必要があります。

基本的には、営業企画への就職には有利になる資格はありません。まずはベースとなる論理的思考力を持ち合わせており、高いコミュニケーション能力があることが前提です。

なので、物事を客観的に分析し一般化することが好きな人が向いていますね。ただあくまで就職時には1人の営業担当としても成果を出す決意も必要です。

ーAさん、ありがとうございました。

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