テンプレートでエントリーシートを効率的に
「エントリーシートを書くのがめんどくさい」「折角時間をかけて書いたエントリーシートが通らなかった」
そんな悩みを持つ就活生も多いのでは。筆者自身も就活生だった時、エントリーシートに悩まされました。
そこで、エントリーシートを効率的に書くために、エントリーシートをテンプレート化することをおすすめします。テンプレートに沿ってエントリーシートを書くことで、簡単に書くことが出来ます。
そして、このテンプレート化には効率化以上のメリットがあります。それは「通りやすいエントリーシートを書けること」です。
企業の採用担当者は膨大に送られてくるエントリーシートを読んでいます。そのため、読み方が荒くなることもあります。1枚のエントリーシートを読むのに使う時間は数十秒だったり。
すると、エントリーシートを通すためには採用担当者が読みやすいエントリーシートを書く必要に迫られます。そして、上手く作られたテンプレートを使うとその読みやすいエントリーシートを書くことが出来ます。
なぜなら、エントリーシートにはある程度の書き方があり、就活生の多くはその書き方に沿ってエントリーシートを作っているからです。採用担当者はこの書き方で書かれたエントリーシートを多く見ているため、その書き方に沿ったエントリーシートを読みやすくなります。
この書き方に沿ってテンプレートを作成すれば、常に読みやすいエントリーシートを作れます。したがって、このテンプレートを使ったエントリーシートは比較的通りやすくなるでしょう。
そこで今回、筆者が実際に使っていたエントリーシートのテンプレートをご紹介します。3大頻出質問である「自己PR」「学生時代頑張った事(ガクチカ)」「志望動機」それぞれにおいてエントリーシートのテンプレートを例文を合わせてお伝えします。
この記事を元に、効率的にエントリーシートを書いてくださいね。
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エントリーシートに使える表現技法とは
まず始めに、エントリーシートを書く際に活用すべき表現技法をお伝えします。今回ご紹介するテンプレートは全て、この表現技法を意識して作っています。
テンプレートをみたい方は読み飛ばしてください。
エントリーシートを書く際に使える表現技法は2つあります。それは、PREP法とSTAR法です。PREP法は何かを主張する際に、STAR法は自分の行動、経験について説明する時に使います。
◆PREP法
PREP法とは、Point,Reason,Example,Pointの頭文字をとったものです。実際にこの順序で何かを主張していきます。詳しく見ていきましょう。
・Point
まず最初に結論や主張を述べることで、読み手にに何の文章なのかを伝えます。端的に要点や結論を伝えることが重要です。
例)私の長所は課題発見能力です。
・Reason
次に、結論の根拠を述べます。特に因果関係を意識して、論理の飛躍がないようにすることが大切です。
例)なぜなら、大学時代に所属していたテニスサークルにおいて、サークルの参加率の悪さの原因を発見して解決したからです。
・Example
抽象的だった理由に、より具体的なエピソードを追加します。この具体性が高いほど、読み手に対して説得力のたかいものになります。
例)当初サークルの参加率は40%でした。そこで、この参加率の悪さは、週4回という練習日の多さにあると考えました。忙しい理系学生などから、「週4回は流石に多すぎていけない」との声を聞いていたからです。そこで、週4回の練習日のうち、週2回の練習を自由参加としました。すると、参加率が上がり、結果として参加率90%を達成しました。
・Point
これまでの内容をまとめ、再度主張します。その内容を読み手に強く印象付け、「何を伝えたいのか」という締めの役割も示します。
例)これらの背景から私の強みは課題発見能力と言えます。
◆STAR法
STAR法とは、Situation,Target & Task,Action,Resultの頭文字をとったものです。この表現技法を使うことで自分の行動、経験についてわかりやすく伝えることができます。
・Situation
はじめに読み手に状況を説明します。具体的なシーンを想像できるように書くのがコツです。数字を使えるとより良いでしょう。
例)学生時代に力を注いだことはテニスサークルの参加率を2倍以上にしたことです。そこでは、サークルの一体感がなく、参加率が悪くなるという課題がありました。
・Target & Task
その状況に対して、自分が解決しようとした課題や目指した目標について述べます。
例)サークルのメンバーに対するルールの押しつけにより、メンバーが負担に感じていることが課題と感じた私は、サークルの代表として「皆が楽しめて自ら参加したくなるサークル作りをする」ことを目標に掲げました。
・Action
設定した課題や目標に対して、どんな行動を起こしたのかを書きます。なぜその行動をとったのかの背景まであるとより良いでしょう。
例)目標達成のために、全員参加が義務付けられていた週4回の練習日のうち、週2回の練習を自由参加としました。忙しい理系学生などから、「週4回は流石に多すぎていけない」との声を聞いていたからです。
・Result
その行動の結果、どういう成果があったのかを述べます。また、その結果から、自分がどう成長したのか、どんな学びを得たかを書きましょう。
例)結果として、40%だったサークルの参加率が90%まで上がりました。この経験から、当事者の声を聞くことで課題を発見し、その課題に対して適切な打ち手を講じることの重要性を学びました。
以上の表現技法はエントリーシートだけでなく、面接でエピソードを話す時や何かを主張する時にも使えるので覚えておくと良いでしょう。
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エントリーシートテンプレート【自己PR】
まずエントリーシートの頻出質問、自己PRの項目テンプレートをご紹介します。自己PRの回答にはPREP法を用いました。
▽自己PRの書き方についてさらに知りたい方はこちら
【テンプレート】
私の強みは【 ① 】です。
なぜなら、【 ② 】において、【 ③ 】を目標に掲げ、【 ④ 】という成果を上げたからです。
当初【 ⑤ 】という課題がありました。そこで私は課題の原因を【 ⑥ 】と考え、【 ⑦ 】といった施策を実行しました。なぜなら、【 ⑧ 】という背景があったからです。その結果、【 ⑨ 】という成果を上げました。
以上の背景から、私の強みは【 ⑩ 】と言えます。
①:一言で自分の強みを述べましょう。 ②:どの集団で強みを発揮されたかを書きましょう。 ex)サークル、アルバイトなど ③:そこで設定した目標を書きます。 ④:成果を書きます。より具体的な方が良いです。 ⑤:課題を書きます。 ⑥:自分が考えた課題の要因を書きます。 ⑦:具体的にどのような施策を施したのかを書きます。 ⑧:施策を考えた背景について述べます。 ⑨:施策の結果どうなったのかを書きます。 ⑩:最後にもう1度強みを述べましょう。
エントリーシートテンプレート【自己PR例文】
上記のテンプレートだけではESを書けることが想像できない方も多いはず。そこで、上記の自己PRのテンプレートを用いた例文をご紹介します。このテンプレートを用いると【】の部分を埋めるだけで、読みやすいエントリーシートが出来上がることが実感できると思います。
【例文】テニスサークル代表の自己PR
私の強みは課題発見能力です。
なぜなら、大学のテニスサークルにおいて、「サークルの参加率をあげる」ことを目標に掲げ、参加率の悪さの原因を発見してサークル参加率をあげるという成果を上げたからからです。
当初、サークルの参加率が過半数を下回る40%しかないという課題がありました。そこで、私は課題の要因を「全員参加必須の練習日が週に4回もあること」と考え、週4回の練習日のうち週2回を自由参加にするという施策を実行しました。なぜなら、理系学生などの忙しいメンバーが付いていけないという背景があったからです。
その結果、40%だった参加率を90%まで引き上げるという成果を上げました。
以上の背景から、私の強みは課題発見能力と言えます。
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エントリーシートテンプレート【ガクチカ】
次に学生時代頑張ったことガクチカのテンプレートについてご紹介します。ガクチカも自己PRと並び頻出の質問です。ガクチカのテンプレートにはSTAR法を用いました。
▽ガクチカの書き方についてさらに知りたい方はこちら
【テンプレート】
私が学生時代に頑張ったことは【 ① 】です。そこでは、【 ② 】という課題がありました。
【 ③ 】に原因があると考えた私は、【 ④ 】の立場として【 ⑤ 】を目標に掲げました。
そこで、目標達成のために、【 ⑥ 】にする施策を実行しました。なぜなら、【 ⑦ 】という背景があったからです。
結果として、以前は【 ⑧ 】でしたが、【 ⑨ 】になりました。この経験から【 ⑩ 】の重要性を学びました。
①:頑張ったことの概要を書きます。 ②:そこでの課題を書きます。 ③:課題の原因として何を考えたのかを述べます。 ④:集団の中でどの立ち位置だったのかを書きます。具体的な役職があると伝わりやすいです。 ⑤:どのような目標を設定したのかを書きます。自分らしさを表現できる目標だとより良いです。 ⑥:具体的にどのような施策を講じたのかを述べましょう。 ⑦:施策を講じるに至って背景について書きます。 ⑧:施策を講じる前の状態を書きます。 ⑨:施策を講じる後の状態を書きます。⑧からの変化を書くことで、施策の妥当性を示せます。 ⑩:最後にこの経験から何を学んだかを書きます。この学びは企業に入社後にも活かせるものが良いです。
エントリーシートテンプレート【ガクチカ例文】
上記のテンプレートを使って、例文を作成してみます。
【例文】テニスサークル代表のガクチカ
私が学生時代に頑張ったことは、テニスサークルの参加率を2倍以上にしたことです。そこでは、サークルの一体感がなく、参加率が悪いという課題がありました。
サークルのメンバーに対するルールの押しつけにより、メンバーが負担に感じていることに原因があると感じた私は、サークル代表の立場として「皆が楽しめて自ら参加したくなるサークル作りをすること」を目標に掲げました。
そこで、目標達成のために、全員参加が義務付けられていた週4回の練習日のうち、週2回の練習を自由参加にする施策を実行しました。なぜなら、「忙しい理系学生などが週4回の練習に参加できない」という背景があったからです。
結果として、以前はサークルの参加率が40%でしたが、90%という2倍以上の参加率になりました。この経験から、当事者の声を聞くことで課題を発見し、その課題に対して適切な打ち手を講じることの重要性を学びました。
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エントリーシートテンプレート【志望動機】
最後に志望動機のテンプレートです。志望動機はどの企業においても必ず質問される、就活とは切って離せない質問です。
そして、自己PRやガクチカより「何を書けば良いのか」がわかりづらく、就活生を悩ませる質問でもあります。
そんな志望動機のテンプレートをご紹介します。しかし、志望動機には多くのアプローチ方法があります。そのうちの一つをご紹介しますが、例えば、強みベースの志望動機と価値観ベースの志望動機のように、他にも多くの書き方があることは意識してください。
その多くの書き方について知りたい方は以下の記事をご一読ください。
▽志望動機の書き方についてさらに知りたい方はこちら
【テンプレート】
私は【 ① 】という貴社の姿勢に共感したため志望しました。
私は【 ② 】として、【 ③ 】という課題解決に取り組んだ経験があります。そこでは、【 ④ 】した結果、【 ⑤ 】という成果を出しました。
この経験から、【 ⑥ 】の重要性を学びました。このことは、【 ⑦ 】においても同様だと考えており、【 ⑧ 】が必要不可欠と考えています。
特に【 ⑨ 】している貴社であれば、私の【 ⑩ 】を最大限実現できると思い志望しました。
①:志望企業のミッションやビジョン、仕事の仕方などであなたが共感できたポイントを書きます。 ②:どの団体でどの立場として課題解決に取り組んだのかを書きます。 ③:取り組んだ課題解決について具体的に書きます。 ④:具体的にどのような施策を講じたのかを書きます。 ⑤:施策の成果を書きます。 ⑥:経験から得た学びを書きます。 ⑦:志望業界の仕事を書きます。 ⑧:⑥の経験からの学びが、⑦の業界の仕事においても言えることを書きます。 ⑨:⑧のことを、志望企業がどのように実現しているのかを書きます。 ⑩:あなたの想いを書きます。その企業できちんと実現できるかが大事です。
エントリーシートテンプレート【志望動機例文】
志望動機についても例文を見てみましょう。例文をもとに志望動機の書き方をイメージしてください。
【例文】テニスサークル代表が不動産ディベロッパーに書いた志望動機
私は、地域住民の想いと会社の想いを繋げた町づくりを行うという貴社の姿勢に共感したため志望しました。
私はテニスサークルの代表として、「サークルの結束力を高める」という課題解決に取り組んだ経験があります。そこでは、部員一人一人との対話から練習に対するニーズを収集して練習に適用した結果、サークルの参加率を2倍以上にするという成果を出しました。
この経験から、私は対話を重ねることの重要性を学びました。このことは、都市作りにおいても同様だと考えており、地域住民一人一人と対話し続け、共に進化する都市づくりが必要不可欠と考えています。
特に、虎ノ門の開発において住人との対話を大事にしている貴社でなら、私の【地域住民と共に進化する都市作り】を最大限実現できると思い志望しました。
▼志望動機が設問にある難関企業通過エントリーシートはこちら
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エントリーシートをさらに充実させるために
エントリーシート頻出質問のテンプレート、例文をご紹介しましたがいかがだったでしょうか。このテンプレートを使えば、簡単かつ読みやすい構造のエントリーシートを作れると思います。ぜひご活用ください。
しかし書き方は大事ですが、もちろんそれだけではエントリーシートは完結しません。
あくまで、今回紹介したものは「中身をうまく見せるためのES書き方」だということを忘れないでください。
最も重要なのは中身です。読みやすいのはもちろん大切ですが、基本的にエントリーシートで見られているのは中身の充実度です。
例えば、「この人と会って話してみたい。」「この人とは話す必要はないな。」この明確な判断基準になるのは綺麗な文章ではなく中身です。
この中身を充実させるために、「今後の大学生活を充実させる」「自己分析をして自身のエピソードをブラッシュアップする」などの行動は怠らないでくださいね。
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