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【新卒】面接で外してはいけないマナーは? 人気企業の人事が徹底解説

どんなに良い志望動機や自己PRを用意できていても面接でのマナーがなっていないと悲しいかな一瞬で落とされてしまうのが新卒採用。マナーがなっていない=社会人として適切に振る舞えないと面接官に判断されてしまうからです。今回は人気企業の元人事が、自身が就活生だった時の失敗エピソードや、人事だからこそ言えるマル秘小ネタを踏まえて、マナーのポイントを解説していきます。

<人事の実話あり!>マナーがなっていないと一瞬で新卒面接で落とされる! 面接官に減点されないように最低限押さえていこう

今回のコラムのテーマは「新卒採用の面接でのマナー」についてです。 重厚長大系の企業の面接ならマナーは大事だけれど、ベンチャー企業ならそんなに気にしなくていいのでは? と思うかもしれませんが、マナーをどれだけ重要視するかは会社によっても、その時の"面接官"によっても異なるのです。 したがって、無用な減点や印象値ダウンをなくすために最低限は絶対に押さえておくべき!

ということで、某Webサービス企業で採用業務に4年間従事したのち、複数社のスタートアップの人事支援を行っている筆者が、最低限押さえるべきテーマについて解説していきます。

<筆者 自己紹介> 2014年 某Webサービス企業新卒入社。新卒採用・中途採用担当として年間1000人以上の学生・社会人と面談を行う。 2019年 同社の事業開発職として新サービスの企画・事業推進に従事しつつ、並行して副業で2社のスタートアップの人事業務を支援中。

早速ですが、なぜ面接でマナーがチェックされるのでしょうか? それは、就活は"再現性"を確認する場のため、「この学生は会社に入っても適切なマナーで振る舞えるのか?」を会社が確認しているからです。

会社は様々な質問を通して学生の能力、姿勢、志向を確認し、社会人になってもその学生の良さが再現されるのか? という再現性を確認しています。 なので、マナーがなっていないと、入社後もマナーを守れないのではないか? と面接官に思われてしまうのです。

図でまとめるとこんな感じです。

私が採用担当をしていた会社は、ゆるい社風な上に私自身も大雑把な性格なのでマナーは気にしない方でした。ですが、それでもタメ口をきく、のけ反りながら面接を受けている、など、マナーが悪すぎる子は「きっと入社後もこんな態度なんだろうな......」と判断し、面接で落としていたのが正直なところです。

ですので、そんなことが起きないように最低限押さえるべきマナーを学んでいきましょう!

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新卒面接マナー<前日までの準備> 就活は準備が9割。面接会場への所要時間は要確認! 履歴書・エントリーシートは必需品!

さて、ここからは就活において、面接官に悪い印象を与えないマナーを体現するために必要なことを説明していきます。 まずは、前日までの準備編。

就活は、「準備が9割」と言っても過言ではありません。 みなさん就活では、業界分析、企業分析、ES対策、面接対策......等、きちんと準備をしますよね。マナーも同じなのです。

今でこそ筆者は偉そうに人事としてノウハウを語っていますが、就活生時代は「面接会場にたどり着けず面接に参加できなかった」「エントリーシートを持参できず企業ごとの志望動機で何を話すべきか忘れた」「履歴書に写真を貼り忘れて当日写真なしで臨んだ」などなど、かなりポンコツでした。 準備をきちんとしていればマナーに厳しい重厚長大企業の内定ももらっていたのだろうか......と涙を飲んでいるので、皆さんはそんな後悔をしないようにきちんと準備していきましょう。

✔︎面接当日に向けて確認しておくべきこと 面接当日に向けて確認しておくべきことは以下の3点です。

1、面接会場 2、出発地から面接会場までの所要時間とそこから逆算した出発すべき時刻 3、緊急連絡先

1、面接会場 遅刻を防ぐため、グーグルマップ等で事前に面接会場を調べておきましょう。住所と、ビル名と待ち合わせるフロア、この3点を押さえると良いです。 また、東京駅、品川駅などのオフィス街はビルがたくさんありどのビルが面接会場かわかりづらいこともあるので、ビル名も調べて画像検索でビルの入り口や外観も見ておくと良いかもしれません。

2、出発地から面接会場までの所要時間とそこから逆算した出発すべき時刻 当日出発する場所から面接会場までの所要時間を調べ、出発すべき時刻を割り出しておきましょう。

具体例)13時から東京駅のとあるビルでの面接がある場合 グーグルマップで検索すると以下が表示された。  自宅から駅まで歩いて10分  駅から東京駅まで電車で15分  東京駅から面接会場まで5分

逆算すると、12時30分に家を出れば間に合う計算だが、東京駅から面接会場は迷う可能性があるため、10〜15分かかることを見積もり、余裕を持って12時20分〜12時25分に家を出る。

面接会場の最寄りの駅から会場まで意外と徒歩で時間がかかることもあるので、余裕を持って時刻を算出することをおすすめします。

また当日は面接会場から別の企業の面接会場へと2、3箇所移動することもあるので、面接会場から別の会場への移動時間もしっかり調べておきましょう。

3、緊急連絡先 きちんと面接会場を確認し、所要時間や出発すべき時刻を確認しても、当日電車の事故などで間に合わないこともあるかと思います。 そんな時のために企業の緊急連絡先も確認しておき、すぐ連絡できるようにしておきましょう。無断遅刻は絶対にダメですが、事前に理由とともに遅刻してしまう旨を伝えておければ、面接官も問答無用で面接に落とすということはありません。焦らず電話で要件を伝えましょう。

✔︎当日の持ち物 前日中にカバンに入れておくと良いものは以下です。

・必須アイテム:履歴書、エントリーシート、証明写真、ハサミ、ノリ 面接前日までの準備でカバンに入れておくべきものは、履歴書、エントリーシート、証明写真、ハサミ、ノリです。

履歴書とエントリーシートを持っておくメリットは、面接前に自分がどんな志望動機や自己PRを記載したかを確認できることにあります。面接前に最終チェックができ、緊張緩和にも繋がるため、持参することをおすすめします。

また、面接当日の午前中に1次面接を受けたあと、すぐ合格の電話がかかってきて同日に2次面接の日程が組まれることもあるのです。そんな時のためにも受検する企業の履歴書、エントリーシートは持参しておきましょう。

また、履歴書の証明写真がはがれてしまった......、という不慮の事態に備えてのり、ハサミ、証明写真も合わせて持っておくとベストです。

・便利アイテム:ヘアピン、ワックス 意外と持っていて便利なのはヘアピンやワックスです。 湿気や雨風、もしくは緊張で汗をかき、髪の毛が崩れることも多々あるかと思います。そんな時にピンとワックスがあればすぐ直すことができるのでおすすめです。 面接では清潔感のある身なりで臨むことが大事ですし、何より、自分が納得いく身なりの方が自信を持って選考を受けられますよね! 

新卒面接マナー<受付〜入室> 到着は5〜10分前、早すぎても印象低下につながる!

さて、万全な準備で面接会場にたどり着きました。ここからは面接会場の受付の仕方と入室する時のマナーについてです。

✔︎受付 面接会場には、5〜10分前に受付を済ますようにしましょう。遅刻はもってのほかですが、実は早すぎるのもNGなのです。 なぜなら到着が早すぎると企業側の面接会場の準備が整っておらず、どこで待機してもらおう......などと面接官が対応に困るから。 私も過去面接の1時間前に会場にきた学生の対応をしたことがありましたが、1時間放置して待機させるのも忍びないので、彼のためだけに部屋を用意してあげるというイレギュラーな対応をしたこともありました。正直印象はよくないです。 また、面接官によってはその悪印象に引っ張られて面接の評価を下げてしまう、ということもあるので気をつけましょう。 現地に早く着きすぎてしまった場合は、面接会場がどこにあるかを確認した上で近くのカフェなどで時間を潰すことをおすすめします!

✔︎入室 会社や面接官によっては入室時のマナーも見られているので以下の流れを丸暗記してください。

入室の流れ 1、ノック:ドアを3回ノックし、「はい」と言う声が聞こえたら「失礼します」と言いながら入室する。 2、ドア閉め:ドアの方を向いてドアを閉める。 3、お辞儀:ドアを閉めたらその場で面接官の方を向きお辞儀。一言「よろしくお願いします」など言うと尚良し。 4、椅子へ接近&着席:「どうぞ」と言われたら座る。

集団面接の際はノックとドアを開けるのは最初の人のみです。後に続く人たちはドアの前で立ち止まり「失礼します」と言って一礼してから入室しましょう。また、最後の人がドアを閉めましょう。 集団面接の際は個人面接の時とは異なりドアでの挨拶は「失礼します」のみで問題ありません。

先に学生が部屋に通されて、後から面接官が入ってくるケースもあるかと思いますが、その際は、面接官が来るまで立ったままでいた方が良いでしょう。

新卒面接マナー<面接中> よく聞かれる質問対策! 個人面接・集団面接時のポイント!

受付も適切な時間に済ませ、入室もミスなくできました。さて、ここからは面接中のマナーのポイントです。

✔︎個人面接や集団面接で気をつけるべきポイント

面接時は、面接官の目を見て、ハキハキ話すようにしましょう。 そして「結論から」「簡潔に話しましょう。

また、身振り手振りは控えめにした方が良いかもしれません。なぜなら、これは実話ですが、私がいる会社で当時最終面接を担当していた役員が「言葉だけで適切に説明できないから身振り手振りが出てしまう。きっとあまり言語化能力が高くないってことだからうちの会社とはマッチしないかも......」と言っていたこともあるからです。あくまでも役員個人の意見ですが、参考にしてみてください。

また、特に集団面接ではしゃべりすぎず、必ず指定された時間内で話せるようにしましょう。協調性を持って面接を受けられているか? というマナーを見られているケースもあるためです。 集団面接では先に回答した人と同じ内容はよくないのでは? と思うかもしれませんが、あまり意識せず質問に対してのありのまま自分の回答ができるようにしましょう。 他の人との回答の被りが気になる場合は、自己PR、志望動機など絶対に聞かれるであろう質問に対しては2、3つほど具体例を用意しておくと丸かぶりにならないのでなお良いかと思います。

集団面接についてより詳しく知りたい人はこちら!>>

✔︎よく聞かれる質問 面接でよく聞かれる典型的な質問は対策しておきましょう。

質問例  自己紹介(自己PR)、学生時代頑張ったこと、強み・弱み  人生で一番辛かったことと乗り越え方、  志望動機、就活の軸

なお面接とはその学生が会社とマッチしているか? を企業が確認するために存在しています。 面接では基本的に「能力」と「姿勢」と「志向」を見ており、これらを確認するために様々な質問がなされるのです。

新卒面接マナー<退室〜帰り道> 帰り道も気を抜くのはNG! 実録! 面接官は見た

✔︎退室 退室時も入室時同様マナーを見ている会社があるので以下の流れを丸暗記してしまいましょう。

1、起立とお礼とお辞儀:椅子から立ち上がり、「本日はありがとうございました」と一言伝えた上でお辞儀をする。 2、ドアの前でお辞儀:退室前に面接官の方へ向いてお辞儀。「失礼いたします」と一言添え、退室。

✔︎退室後も気を抜いちゃダメ! ちなみに、退室後のオフィスのエレベータや帰り道で気を抜かないようにしましょう。なぜなら近くにその会社の人事や面接官がいる可能性があるからです。 面接後は気が緩むとは思いますが、例えば同じ面接会場にいた就活仲間と大声で面接ぶっちゃけトークをする、帰り道信号無視して歩く......などは絶対にNGです。 人事界隈ではそんな学生を面接後に目撃し、合格にしようと思っていたけど後から不合格にした、なんて逸話もあるので気をつけましょう。

新卒面接マナー<その他留意すべきこと> マスクはしたまま? 就活におけるカバンのサイズや形は? 前髪はあってもいい?

最後に、マナーにまつわるよくある質問を記載しておきます。

Q.マスクはしたままでいいの? 面接では取った方がいいの? A.マスクはしたままでOKです。 コロナ禍なのでエチケットとして着用しましょう。マスクは無地のもので白やベージュなど薄い色を着用しましょう。柄物や濃い色のマスクは面接官によってはあまり良い印象を持たれません。 また、ウレタンのマスクでも良いですが、世の中的には不織布マスクが1番ウイルスを防げるとのことですので極力不織布マスクを用意するのが無難でしょう。

面接官に「外していいですよ」と言われた時のためにマスクケースを持っているとなお良いです。

Q.カバンサイズや形はどんなものが適切なの? A.カバンのサイズや形はエントリーシート、履歴書が入るA4サイズ以上のものにしましょう。リュックは控えておきましょう。 筆者が今の会社に入社し、営業活動をリュックでしていたらとあるお客さんにかなり怒られました。会社によってはリュックはマナーがなっていないと思われるのでやめておいた方が無難です。

Q.前髪はあってもいい? 無い方がいい? A.前髪はあってもいいですが、顔全体が見えることが大事です。 筆者(♀)は就活生の時見栄えを気にして触角ヘアにしていましたが、面接官からからしたら可愛さなんて見ておらず、清潔感の方が大事です。表情全体が見えるの方が清潔感があり、好印象につながるので気をつけましょう。

おわりに

今日は、「面接時のマナー」をテーマに最低限押さえるべきポイントについてお伝えしましたが、どこまでマナーに気をつければいいかは会社や面接官によって異なります。 行きたい企業はどうなんだろう......? と気になりますよね。 そんな時におすすめしたいのがエンカレッジのメンター制度。

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