はじめに
ひとくちに国家公務員といっても、さまざまな種類があり、就職するための試験が異なります。
本記事では、国家公務員試験で人気が高い19種類の仕事を、一覧にしてまとめました。具体的な業務、採用後の配属はどうなるのか、年収や待遇は良いのか、どの試験を受けるのかなどが、簡単に理解できるようになっています。
国家公務員について興味がある人もそうでない人も、読めば自分にぴったりの仕事が見つかるかもしれません。
中央省庁の行政にまつわる仕事
■国家職員(総合職・一般職) :官僚として、各府省庁で国を動かす
<業務内容> 東京にある中央官庁と、その関連施設ではたらきます。主な仕事は、国の将来にかかわるさまざまな策を立て、実行させることです。
たとえば ・厚生労働省に勤めて、新型肺炎流行の拡大を止めるための対策を練る。 ・内閣府に勤めて、災害発生時の緊急会見などの補佐をおこなう。 ・文部科学省に勤めて、子どもたちの学力を高める教育制度の改善を提案する。 ・農林水産省の研究施設に勤め、日本の農業を活発にするための研究をおこなう。 ・観光庁に勤めて、日本の魅力を海外に発信する。 などが挙げられます。
<国家公務員試験> ・国家公務員採用総合職試験 (行政、人間科学、法務、政治・国際、法律、経済、人間科学、教養、工学、数理科学・物理・地球科学、化学・生物・薬学、農業科学・水産、農業農村工学、森林・自然環境)
「キャリア官僚」といわれる、各省庁の最高幹部を採用するための難関試験です。 カッコ内の区分から、受験資格を持つ専門試験を選択して受験します。
・国家公務員採用一般職試験 (行政、電気・電子・情報、機械、土木、建築、物理、化学、農学、農業農村工学、林学、事務)
各省庁の中堅幹部や、それを事務面でサポートする職員の採用試験です。 筆記試験の合格後には、「官庁訪問」と呼ばれる二次試験があります。志望先の省庁で、面接試験や討論試験などをおこないます。
<配属先> 1府12省庁、管轄する地方機関、研究所など。
<平均年収> ・総合職 800〜1000万円程度 ・一般職 500〜800万円程度
<備考> 総合職は、官庁をまたいだ幅広い勤務を経験します。地方や海外、民間企業、国際機関などさまざまな出向先の可能性があります。一般職では、省庁をまたいだ異動は基本的にありません。
国会の運営にまつわる仕事
■衆議院/参議院事務局職員(総合職・一般職) :国会の運営のために、必要な事務的サポートをする
<業務内容> 総合職では、おもに3種類の仕事を担当します。 ①会議運営部門 連絡や書類作成など、議会や委員会の運営をサポートします。 ②調査部門 必要な資料の調査や、国勢調査の補佐をします。 ③その他議員活動補佐部門 備品や宿舎、人事の管理などをします。
一般職は、このなかでも事務業務を多く担います。
<国家公務員試験> ・衆議院事務局職員総合職採用試験 ・衆議院事務局職員一般職採用試験 衆議院試験では、法律分野の得点が重視されます。
・参議院事務局職員総合職採用試験 ・参議院事務局職員一般職採用試験 参議院試験では、経済や技術など法律以外の分野も選択できます。
<配属先> 国会議事堂、その周辺施設など。
<平均年収> 600〜800万円程度
<備考> 研修制度が非常に充実しており、短期・長期の海外留学や国内の大学院への派遣もあります。
■国立国会図書館職員(総合職・一般職) :国立図書館で、資料の保存や提供をする
<業務内容> 国会図書館には、日本のすべての出版物が保管されています。国外の資料やデータもあり、知識・文化の礎となっている場所です。
おもに、3種類の仕事を担当します。 ①調査 国会からの依頼で、法案の分析や政治にかかわる調査をする。 ②司書 国内外の書籍・資料・データを集めて保存する。 ③図書館運営 国会図書館の企画や、予算の管理をする。
総合、一般職の業務内容は基本的に同じです。
<国家公務員試験> ・国立国会図書館職員総合職採用試験 総合職は試験科目が多く、合格点が高く設定してあります。
・国立国会図書館職員一般職採用試験 総合職志望の場合、特例を申し込めば、総合職が不合格でも、一般職でも合否判定をしてもらえます。
<配属先> 国会図書館(千代田区)、国会図書館関西館(京都府)、国際子ども図書館(台東区)など。
<平均年収> 600〜700万円ほど
<備考> 試験では司書の資格は不問です。世界の図書館と交流するので、英語の長文読解試験があり、高い語学力が求められます。毎年、欠員を補充するだけの人数しか採用しないため、ほかの試験のなかでも狭き門です。
国のお金や税金にまつわる仕事
■財務専門官 :国の予算や財産を、有効に使えるようにする
<業務内容> 財務専門官は、お金の幅広い知識を持つプロフェッショナルです。
経済情勢を分析して、政府の金融施策にアドバイスします。
災害時の復旧予算の管理や、銀行・信用金庫、保険・証券会社、貸金業者などの金融機関の監督もしています。
国有地を公園などとして地方自治体に貸して有効活用するのも、主な業務のひとつです。
<国家公務員試験> ・財務専門官採用試験 平成24年度から設けられた、比較的新しい国家公務員試験です。試験は、設問の出題数が多いため、特に短時間で多くを正確に読みこなす力が求められます。
<配属先> 財務省、全国財務局(福岡財務支部、沖縄総合事務局財務部含む)など。
<平均年収> 700〜800万円程度
<備考> 試験合格後は、2ヶ月の研修期間を経て財務局や財務支部に配属されます。本配属後も、海外研修や国内外の留学を含めたさまざまな研修を受けられます。
■国税専門官 :調査から徴収まで、税金に関するすべてを担う
<業務内容> 法律や経済、会計などの専門知識で、日本の税制度を支えています。
国税専門官は、業務内容でさらに3種類に分類されます。試験は共通です。 ①国税調査官 税金をきちんと申告しているか、調査・検査・指導をします。 ②国税徴収官 税金を督促し、滞納した場合の処分や納税の指導をおこないます。 ③国税査察官 通称「マルサ」。悪質な脱税者の、強制捜査・捜索・差し押え・告発をおこないます。
<国家公務員試験> ・国税専門官採用試験 専門試験では、民法・商法・会計学が必須科目です。ほかの試験よりもこの配点比率が高いため、きちんと対策しておきましょう。
<配属先> 国税局、全国税務署など。
<平均年収> 500〜700万円程度
<備考> 試験合格後、税務大学で専門官基礎研修を3ヶ月受け、各地の税務署に配属されます。研修期間を終えたら、晴れて国税専門官になることができます。
■税務職員 :国税専門官と同じ、税制度のサポーター
<業務内容> 会社や事業主のもとに行き、帳簿を確認することで正しい税金申告がされているか調査します。違反があった場合、督促や納税指導をおこないます。 基本的には、国税専門官と同じ仕事です。
<試験> ・税務職員採用試験 国税専門官とのちがいは、試験にあります。試験科目が異なるほか、税務職員は受験可能な年齢が21歳までです。
<配属先> 国税局、全国の税務署など。
<平均年収> 500〜700万円程度
<備考> 国税専門官との給与差は若干で、大きなちがいはありません。試験合格後は、全員が税務大学校地方研修所で1年間の寮生活を送ります。滞納者への対応など、精神力が求められる仕事のため、コミュニケーションやメンタルケアを学びます。
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裁判所にまつわる仕事
■裁判所職員(総合職・一般職) :裁判所の事務や、事件の原因調査をする
<業務内容> 総合職は、2種類の仕事があります。 ①裁判所事務官 さまざまな事務業務で、裁判所の仕事をサポートします。一定期間はたらくと、より専門的な裁判所書記官にステップアップできます。裁判所書記官は、裁判の記録や調書を作る仕事です。
②家庭裁判所調査官補 離婚裁判や少年の非行など、事件や争いの原因を調査して明確にし、正しい判決を出すための手伝いをします。
一般職は、主に事務業務を担います。
<国家公務員試験> ・裁判所職員総合職採用試験(裁判所事務官) ・裁判所職員一般職採用試験(裁判所事務官) ・裁判所職員総合職採用試験(家庭裁判所調査官補)
総合職志望の場合、特例を申し込めば総合職が不合格でも、一般職でも合否判定をしてもらえます。
<配属先> 全国の高等裁判所、最高裁判所、家庭裁判所とその支部、出張所など。
<平均年収> ・裁判所事務官 600〜800万円程度 ・家庭裁判所調査官補 600〜700万円程度
<備考> 勤務地域の希望が出せます。その範囲内での異動が基本となりますが、特に総合職は、勤務地域にかかわらず、東京の最高裁判所での勤務を経験することも多いです。
少年院や刑務所にまつわる仕事
■法務省専門職員 :心理分野の専門家として、非行少年らを更生させる
<業務内容> 罪を犯した人の心のケアをし、再犯を防止します。依存症や金銭問題など、犯罪の原因も含めてサポートします。
職務によって、さらに3種類の仕事に分類されています。
①矯正心理専門職 非行少年や受刑者の犯罪原因を分析し、矯正プログラムを提案します。
②法務教官 非行少年や受刑者が社会復帰できるように、指導やサポートを行います。
③保護観察官 非行少年や受刑者が社会復帰後に、再犯・再非行しないように見守ります。
<国家公務員試験> ・矯正心理専門職採用試験 ・法務教官採用試験 ・保護観察官採用試験
職務ごとに試験が分かれており、それぞれの業務に必要な専門知識が問われます。面接試験では、職務に必要な対人能力も測ります。
<配属先> 全国の少年院、少年鑑別所、少年刑務所、刑務所、拘置所など。
<平均年収> ・矯正心理専門職 600〜700万円程度 ・法務教官 600〜800万円程度 ・保護観察官 600〜700万円程度
<備考> 法務省専門職は青少年の矯正サポートを主としますが、後述の刑務官は、成人受刑者の管理や社会復帰を支援する仕事です。
■刑務官 :受刑者の指導や、刑務所の警備をおこなう
<業務内容> 刑務所・少年刑務所においては、生活指導や職業訓練で受刑者の更生をサポートします。
拘置所では、被疑者・被告人の逃走や、証拠隠滅を防止します。このほか、施設の管理や警備も重要な業務です。
<国家公務員試験> ・刑務官採用試験 40歳未満の社会人採用もおこなっています。倍率は7倍と、国家公務員のなかでは比較的受かりやすい試験といえます。職務に必要な、視力・身体・体力を測る試験も実施されます。
<配属先> 全国の少年刑務所、刑務所、拘留所など。
<平均年収> 500〜600万円程度
<備考> 採用後の研修では、憲法や刑法、教育心理学や医学など幅広い知識を学びます。護身術や集団行動訓練、救急法など、刑務官ならではの研修もあります。
治安維持にまつわる仕事
■警察官 :国民を犯罪から守り、治安を維持する
<業務内容> 所属機関によって、業務にちがいがあります。
①警視庁 警察組織全体の管理をおこない、政治事件やテロなど国の脅威に立ち向かいます。
②都道府県警察 パトロールで地域の安全を守り、殺人、詐欺、窃盗などの事件解決をします。交通安全のための取締りや、イベント時の警備をおこないます。
警察官は、国家公務員と地方公務員がおり、国家公務員は「キャリア組」と呼ばれるごく少数です。地方公務員の採用が毎年15000人前後おこなわれるのに対し、国家公務員は10数人程度しか試験に受からず、非常に狭き門といえます。
国家公務員試験に受かった警察官は、警視庁に配属されて、事件を直接扱うよりも司令塔の仕事をすることが多いです。地方公務員採用の場合も、階級が警視正以上になると国家公務員になります。
<国家公務員試験> ・国家公務員採用総合職試験 ほかの省庁と共通の総合職試験を受けて、二次試験で警視庁に志望することになります。 地方公務員での採用は、各都道府県の警察本部試験を受験します。
<配属先> ・国家公務員 警視庁、全国の警察本部や警察署など。 ・地方公務員 全国の警察署や交番など。
<平均年収> ・国家公務員 800〜1000万円程度 ・地方公務員 600〜800万円程度
<備考> 試験合格後は、警察学校に入学します。
警察官の階級システムは、「巡査→巡査長→巡査部長→警部補→警部→警視→警視正→警視長→警視監→警視総監→警視庁長官」となっています。
巡査部長以上の昇進には試験や選考があります。キャリア組は警部補または巡査部長としてスタートできるうえ、その後の昇進もしやすいです。警察内で高い地位に就きたいのであればキャリア組を狙うべきでしょう。
■自衛官 :陸・海・空から日本の平和・独立・安全を守る
<業務内容> 地震や水害などの災害時に、人命救助や炊き出し、物資の支給をおこない、復旧のためのさまざまな活動をします。
外国が日本を攻撃した場合、ミサイルの迎撃や、侵略してきた船や航空機への武力的な威嚇をおこなうこともあります。
国際平和のために、他国から要請された場合は、内乱や戦争が起きている国に日本の物資などを提供します。
陸上・海上・航空自衛隊があり、そのなかにもさまざまな種類の業務があります。戦車やヘリコプターを扱う隊や、怪我や病気の治療をおこなう衛生隊、隊員の士気を高めるため音楽演奏をする隊もあります。
<国家公務員試験> ・自衛隊幹部候補生採用試験(区分:一般、歯科・薬剤科) 合格後は曹長として幹部候補生学校に入ります。
・自衛隊一般曹候補生採用試験 高卒、高専卒、大卒、社会人など受験資格が広い試験です。一定の期間はたらいたのち、幹部候補生の試験を受けることもできます。
・自衛官候補生採用試験 終身雇用ではなく、2〜3年の勤務をする自衛官のための試験です。この期間が終了したのちは、民間企業などにも就職できますし、自衛官を続けることもできます。
<配属先> 陸上・海上・航空自衛隊の、全国基地など。
<平均年収> ・自衛隊幹部候補生 700〜800万円程度 ・自衛隊一般曹候補生 500〜700万円程度 ・自衛官候補生 500〜600万円程度
<備考> 幹部自衛官になるためには、付属大学に入るのもひとつの道です。 防衛大学では4年間の教育と実習があり、卒業後は曹長に任命されます。防衛医科大学は6年制で、医官を育てるための機関です。卒業後には、医師国家試験を受けることになっています。
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特定の場所の警備や警護にまつわる仕事
■皇室護衛官 :天皇や皇族の警護や、皇居や御所の警備をおこなう
<業務内容> 皇居、御所などに、危険物や不審人物の侵入がないように見張り、天皇・皇族の身の安全を守ります。また、庶務や人事管理なども自らおこないます。
<国家公務員試験> ・皇室護衛官採用試験 試験では、職務上必要な身長、体重、体力を測る検査もあります。
<配属先> 東京都、神奈川県、静岡県、栃木県、京都府、奈良県など。
<平均年収> 500〜600万円程度
<備考> 皇室護衛官は警察庁に所属しています。男女の区別なく、成績優秀者から受かりますが、採用人数の少なさからその倍率は20〜40倍ともいわれます。
■衆議院/参議院事務局衛視 :国会議員の警護や、議会の警備をおこなう
<業務内容> 総理大臣、内閣大臣、国会議員、海外からの来賓の身の安全を守ります。国会議事堂や分館の警護もおこない、国会の見学者案内や受付などの業務も担っています。
<国家公務員試験> ・衆議院事務局衛視採用試験 ・参議院事務局衛視採用試験 体力や身体能力が必要なため、日本選手権などの全国規模のスポーツ大会の出場経験があると、試験で有利になります。
<配属先> 国会議事堂とその分館など。
<平均年収> 500〜600万円程度
<備考> 要人警護にはSPがつけられますが、衆議院・参議院内での警護には衛視があたります。国会や衆・参議院の防災対策も衛視が担当しており、対策委員会が組織されています。
モノ・人の監視や管理にまつわる仕事
■食品衛生監視官 :輸入食品の安全を、水際で監視する
<業務内容> すべての輸入食品は、厚生労働省検疫所で安全性の検査が行われます。その業務を担うのが、食品衛生監視官です。
国内の規定に違反する食品がないか検査をし、危険性が認められる場合は業者の指導を行います。
<国家公務員試験> ・食品衛生監視官採用試験 平成24年度より始まった試験です。食品化学や衛生学などの専門試験は3問しか実施されず、ほかと比べて専門試験の配点が低めです。
<配属先> 全国の検疫所、厚生労働省、地方厚生局の食品衛生課など。
<平均年収> 600〜700万円程度
<備考> さまざまな場所で経験を積むことが求められ、およそ2〜3年ごとの異動があります。
■入国警備官 :不法入国や不法就労をする、外国人を取り締まる
<業務内容> 偽造パスポートを使って日本に入国したり、滞在期間を超えてはたらき続けたりする外国人がいないか調査します。必要があれば摘発し、収容や元の国に送還することもあります。
外国人による犯罪を防ぎ、治安を守ることが目的です。
<国家公務員試験> ・入国警備官採用試験 40歳未満の社会人採用もおこなっています。受験資格の制限が少ない試験の一つですが、高倍率で難易度も高いです。外国人と接する仕事であることから、高い語学力が求められるほか、視力・身体・体力を測る試験もあります。
<配属先> 全国の地方入国管理局や、空港・港などにある管理局支部、入国管理センターなど。
<平均年収> 600〜700万円程度
<備考> 試験合格後は、地方の入国管理官署で短期間はたらき、法務総合研究所牛久支所で研修を受けます。業務に必要な出入国管理や難民認定法などの法律を学び、武道訓練や逮捕術、拳銃のあつかいなども身につけます。
■航空管制官 :管制塔から、空の安全を守る
<業務内容> 航空機が安全に離着陸し、ほかの機体とぶつからないように、パイロットに指示や情報を与える仕事です。
空港などの管制塔で、飛行コースや高度を確認し、離着陸の許可を出します。なにかトラブルが発生した場合も、乗客や従業員の安全が確保できるよう、アドバイスを送ります。
<国家公務員試験> ・航空管制官採用試験 業務はすべて英語のため、高い英語力が必須です。読解のみならず、ヒアリングや会話の試験があります。実際の業務をシミュレーションすることで、記憶力と空間把握能力を測る試験もあります。
<配属先> 日本全国の空港、航空交通管制部(札幌、東京、福岡、那覇)など。
<平均年収> 500〜600万円程度
<備考> 試験合格後は、航空保安大学校に入り、8ヶ月の研修を受けます。全国の空港で1〜2年の実地訓練を経て技能試験に合格すれば、晴れて正式に航空管制官としてはたらけます。
■労働基準監督官 :労働者の健康と安全を守り、より良い職場作りを指導する
<業務内容> 職場に入り、労働環境や条件を調査します。必要なときは改善命令を出す権利も持っています。調査に応じず、悪質な場合は、強制捜査を行うこともできます。
また、職場の安全指導や、労災が起きた場合の補償業務も担っています。
<国家公務員試験> ・労働基準監督官(区分:法文系、理工系) 試験では労働関連法規の配点比率が大きいですが、法規の改正が多いため、最新情報をきちんと把握して試験に臨みましょう
<配属先> 全国の都道府県労働局、労働基準監督署、厚生労働省など。
<平均年収> 600〜700万円程度
<備考> さまざまな場所で経験を積むことが求められるため、全国単位での異動が多い職種です。
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海外との関係にまつわる仕事
■外務専門職員(外交官) :世界各地に駐在し、日本と海外の良好な関係を支える
<業務内容> 国交のある諸外国との、経済や安全保障、環境問題に関する交渉や交流をおこないます。日本を正しく理解してもらうための情報発信もしています。
また、海外でテロや疫病、事件などが起きた場合の、日本人の安全を保障するためのさまざまな業務も担います。
<国家公務員試験> ・外務省専門職員採用試験 高い言語能力が求められる外国語試験では、英語を含む16言語のうちから1語を選択します。
<配属先> 外務省、世界各国の大使館、総領事館など。
<平均年収> 1000〜1300万円程度
<備考> 試験合格後は、外務事務官として1年程度の国内研修があります。そののち、海外の在外公館に外交官補として配属され、大学などで2〜3年の研修を受けるのが通例です。 海外勤務・住宅手当の額が大きく、配属先の国によっても年収差が大きいです。5〜6年ごとに日本の外務省と海外駐在を繰り返す場合がほとんどです。
■防衛省専門職員 :国際・軍事情勢を知り尽くし、脅威から日本を守る
<業務内容> 自衛官への語学教育のほか、防衛に関する事務サポートや通訳をおこないます。
常に最新の国際関係や地域・軍事情勢を集めて分析し、正しい対応をするための策を練ります。
<国家公務員試験> ・防衛省専門職員採用試験(区分:英語、ロシア後、中国語、朝鮮語) 区分内の4種類から、専門言語を選択できます。社会情勢によって、専門言語は変わる可能性があるため、最新の試験情報を把握しておきましょう。
<配属先> 防衛省内部部局、自衛隊、情報本部など。
<平均年収> 600〜700万円程度
<備考> 特定言語での、高い語学能力が求められます。ときに、外務省に出向して海外に駐在することもあります。面接試験では、人柄のみならず、職務に必要な議論の能力も測られます。
おわりに
国家公務員の人気職19種類を紹介しました。よく知られている職業以外にも、魅力的な仕事が多くあったと思います。
国家公務員になるには、試験に合格することが絶対条件です。試験スケジュールや傾向・対策を知り、万全の状態で臨みましょう。
各省庁や機関、内閣人事院のHPなどで、今回紹介した仕事や試験詳細が紹介されています。説明会やワークショップの案内が出ていることもあるので、気になったらぜひチェックしてみましょう。
※本記事に掲載している年収情報などは、あくまで参考です。
試験や業務内容についても、詳細は各ホームページなどで最新の情報を手に入れるようにしてください。
※参照: ・北里敏明監修、コンデックス情報研究所編著、『21年版 公務員をめざす人の本』、成美堂出版、2019年 ・人事院ホームページ、2020年 ・内閣官房ホームページ、2020年 ・総務省ホームページ、2020年 ・防衛省ホームページ、2020年 ・警視庁ホームページ、2020年
公務員志望の皆さんは、コチラの記事もぜひ参考に! ▼詳細は以下のリンクから▼
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