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しくじり先輩 ~こんな就活はするな!~【GDクラッシャー編】

【GD対策】本連載『しくじり先輩 ~こんな就活はするな!~』では、就活の先輩方のしくじり体験をもとに、同じ轍を踏まないような対策を考えていきます。

GD対策。先輩のしくじりから選考対策をしよう。

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ESや面接に比べると、圧倒的に対策情報が少ないグループディスカッション(GD)。

集団で行われることもあり、ほぼ対策せずに受けるという就活生も多いそう。

しかし、油断するなかれ。GDでも面接と変わらぬ数、いやそれ以上の就活生がお祈りを受けているのです。 では、どうすればGDを通過できるのか?

今回のしくじり先輩の失敗談から、対策を考えていきましょう。

――Iさん、本日はよろしくお願いします。

Iさん:なにとぞよろしくお願いします。私は、コンサル業界を中心に就活していたのですが、選考の途中で入って来るGDがどうしても鬼門で......。

やや控えめな印象を受けるIさんは、現在は実務系のコンサルタントとして活躍する、聞き上手な女性です。就活当時は、一対一の面接では評価してもらえることが多く、ロジカルシンキングやケース面接の対策もたくさんしていたそうです。 何が、Iさんのしくじりの原因だったのでしょう?

Iさん:人見知りなので、大勢の人と話すのは苦手だったんですよ。でも、GD対策には「リーダーシップを持ってしっかり発言すべき」と書いてあって。本番でも「私、リーダーやります!」と発言して場を仕切ろうとしたんです。

――おお、あえての挑戦を。ご自身の体感としてはどうでした?

Iさん:慣れないことをやっていたので、テンパっている自覚はありました(泣)。 制限時間に焦っているのと、面接官に「自分を評価してほしい!」という思いが強すぎて、GDメンバーの意見をよく聞かずに進めてしまったり......。同じグループになった人には、本当に申し訳なかったです。雰囲気が悪くなって、私以外ほぼ発言しなくなったこともありました。

――それはキツいですね......。

Iさん:最悪ですよね......(泣)。そんな状態でも「頑張ったから、自分だけは評価してもらえる」と思っていたんですよ。周りが和やかに打ち解け合うのを眺めて「ライバルなのに......」と考えることもありました。 あるときは、「私○○役やります!」「制限時間△分です!」「この課題メモしました!」と、いわゆる"テンプレ"に沿ったGDができたんです。チームワークは当然なく、全員が自分の有能さをアピールするためのGDになっていたと思います。 今、振り返ってみても、課題の結論や発表内容自体は、良くできていたと思います。それでも、やっぱりお祈りをもらってしまいました。本当に、落ち込みましたね......。

グループディスカッション 対策

――どうやって、失敗から抜け出したんですか?

Iさん:ある会社のGDで、コミュニケーション能力がとても高い人と一緒になって。彼女のおかげで、私含めたメンバー全員が打ち解けられました。

そうなると、リーダー宣言も、役職決めも、制限時間を叫ぶ演出も必要なく、皆が和やかに自分の意見を出せたんです。自分用に取っていた私のメモが分かりやすいから議論に使おうとも言ってもらって、私ははじめて本当の意味でGDに貢献できたと感じました。

課題が難しかったこともあり、万全の発表はできなかったんですが、そのGDは通過することができたんですよ。

――なんと! 良かったですね。Dさんはいま、コンサル業界で働かれていて、就活に関わることもあるとか。どのような点が、当時の失敗の原因だったと思いますか?

Iさん:GDは個人戦だと思っていたのですが、チーム戦なんですよ。

グループ内の相対評価ではないので、全員が落ちることもよくあります。

逆に、良い議論ができていたグループは全員の印象が良くなります。

ロジカルシンキングや、優れた分析ができるのは素晴らしいことですが、それ以上にコミュニケーションがきちんと取れるか、場を和やかにできるかのほうが重要だったんですね......。

あとは、「リーダーやります!」というように、宣言することで周りの期待値が勝手にあがってしまうんですよ。少しでも失敗すると相手をがっかりさせてしまうので、苦手なことならなおさら、宣言しないほうがよかったと思っています。

グループディスカッション 対策

――GD対策で「リーダーシップを取ろう」とか「積極的に発言しよう」というのは、よく見かけますよね。このあたりが苦手な人は、どうしたらいいのでしょう?

Iさん:実際、コンサルティング業界で働いてみて思ったことなんですが。リーダーシップやイニシアチブがある人は有能ですが、サーバント・リーダーシップ......つまりは、聞き上手だったり、共感力が高かったり、愛想が良かったりする人のほうが評価されるんです。そして、いまは組織もそれを求めているんですね。

だから、必ずしもリーダーシップは必要なくて、自分の得意なことをどう使えば、GDを盛り上げることができるのかを考えれば良いと思います。もちろん、発言はすべきですが、変にでしゃばったり、無理をする必要はありません。 私は、メモで思考を整理するのが得意だったので、その後のGDでは書記的なポジションに徹することにしましたが、地味だからといって落とされることはありませんでした。

GD 対策

――最後に、メッセージをお願いします。

Iさん:コンサルタントの実際の業務は、常にチーム戦です。

その意味で、GDでどう動くかというのは、かなり重視されています。エゴイストとは一緒に働きたくないですよね。

私のように、就活は孤独な戦いだと思い込んで、つい気張ってしまうかもしれません。でも、リラックスして大丈夫です。武器は必ずあるはずなので、それを活かして周りの人と協力し合ってください。

きっと、一人で戦っていたときよりもずっと、見えてくるものがあると思います!

応援しています。

Iさん、ありがとうございました!

文/取材:菅野 玲

※この記事は、実際のインタビューを脚色・構成し直したものです。登場するキャラクターは実在の人物とは関係ありません。

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