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就活において休学は不利?休学経験を武器に変える3つのポイント

「休学」という選択肢が一般的になりました。しかし一方で「休学は不利になる?」といった不安を抱く方も多いのでは?そこで今回はは、就活・面接における休学経験の伝え方について説明します。

面接・就活において「休学経験」は不利?

就活・面接においては、休学経験があると不利になると思われがちです。

大学は4年で卒業するのが当たり前と考えられるため、「就活生にとって休学は不利」といったイメージは強いですよね。

「休学経験が不利かどうか」気になる方も多いと思いますが、結論から申し上げると、休学は「不利である」とは言えません。

休学によって1年程度学年がずれていたところで、生き方が多様化している昨今では、多少の年齢の差が就活に影響を与えることはありません。

もっと言えば、あなたが休学をした「目的」や「理由」、そして休学経験を通じて得た「経験」や「学び」を明確に伝えることが出来れば、休学経験は就職活動において大きな武器となるでしょう。

たとえば、「海外インターンシップ」のための休学。

また、ベンチャー企業における「就労型インターン」「起業」などビジネス経験を積むための休学は、むしろ就職活動においては大きな武器となります。

一方で、合理的な理由がなく休学をしていた場合には、休学は不利になります。

例えば、なんとなくアルバイトや遊びに明け暮れていて大学に行っていなかった場合などがこれに当てはまります。

学生生活の基本は「勉学」にあるため、アルバイトなどに明け暮れていると本末転倒と採用担当者に考えられます。

つまり「休学経験」をしたからといって必ずプラスな印象を与えるのではなく、あくまで休学経験の中身が重要ということ。

そこで休学経験を武器に変えるポイントを次段落から整理していきます。

就活において休学経験を武器に変える3つのポイント

では、面接やESの場で休学経験を武器に変えるには、どんなポイントが重要か。

休学経験の「価値」を面接で伝え、休学経験を他の就活生との「差別化」に活かすために、具体的には下記の3ポイントが非常に重要です。

① 休学の目的意識を明確に伝える ② 休学期間中に積んだ経験を体系的に整理し、伝えられる ③ 休学の経験から「得た、もしくは磨いた能力」を伝えられる

1点目のポイントは、休学の「意図」「目的」を伝えること。

これは「休学した理由」を面接官に納得させる上で非常に重要な要素です。

面接官の心理として、休学をした就活生と対面した場合、「休学をして卒業を遅らせた以上何かしら理由があったに違いない」といった心理が働きます。

その際に「目的意識や理由が欠如した休学」という印象を与えるとネガティブ評価につながりかねません。

だからこそ「休学経験が自分にとって必要な過程であった」ことの裏付けとなる「目的意識」は重要なのです。

例えば、「語学力や異文化を理解した上で、人を動かすコミュニケーション能力を身に付けたく海外留学した。なぜなら自分は将来的に海外でも活躍できるビジネスマンになりたいからだ。」

といったように端的に自身の目的を伝える必要があります。

休学を経験された就活生の皆さんは、「休学に対して持っていた目的意識」「その目的意識が芽生えた背景」この2つを言語化しておきましょう。

2点目のポイントは、休学期間中に積んだ経験を体系的に整理し伝えられること。

一口に休学経験と言っても、様々な経験をされたと思います。

一例として、海外留学をあげると、語学の壁に苦しんだ経験、留学中に行なった学業の経験、また日本では出会えない「文化」や「人」に触れ影響を受けた経験など、様々なエピソードがあるでしょう。

つまり一口に「語学留学」といっても、あなたの「語学留学」には様々な切り口や場面があるはず。

つまり、休学経験の中で印象的だった出来事や場面を、一つ一つエピソードとして整理することが重要です。

理由として、面接官は様々な質問方法で休学経験の価値や、あなたが持つ価値観を問うてきます。

例えば「休学経験で苦労したことは?」「休学中もっとも頑張ったことは?」「休学中にあげた成果は?」などなど。

そうした質問に答えるには、大きな「休学経験」の全体から適切なエピソードを切り出し伝える必要があります。

「休学」の中で経験したこと、印象的だったエピソードを部分的に切り出し整理して、どんな深掘りにも答えられるようにしましょう。

3点目のポイントは、休学の経験から「得た、もしくは磨いた能力」を伝えること。

このポイントは「休学経験」を武器に変える上でもっとも重要なポイントとなります。

では「スキル」を考え、そして武器に変える上で重要なポイントとは何か。

これを考える上で、そもそもビジネスの世界で「能力」とはどのように考えられているかをお伝えします。

いわゆる「スキル」「能力」とは、以下の3つに分解されます。

▼スタンス スタンスとは、その人が物事に対峙する際に取る立場や姿勢のこと。

いわゆる「当事者意識の強さ」などが該当する。

▼ポータブルスキル ポータブルスキルとは、ビジネスの場で普遍的に必要とされる「性格」や「人柄」に関連する能力を指す。

例えば「コミュニケーション能力」や「真面目」などが該当する。

▼テクニカルスキル テクニカルスキルとは、特定の業種・職種において必要とされる能力のこと。

意味合いとしては知識や資格に近く、プログラミングや簿記などが該当する。

そして就活の場で、就活生に求められるのは「スタンス」と「ポータブルスキル」の2つ。

なぜならこの2つは「性格」や「価値観」など、これまでの経験や環境によって育まれる意味合いが強く、人間的な資質に深く根ざしたもののため。

また「当事者意識の強さ」といったスタンスや「真面目さ」といった性格は、普遍的に必要とされます。

一方で「テクニカルスキル」は、勉強や学習で身に付けられるものが多く、企業側は「入社後に教育すれば良い」と考えているため、優先度は低いのです。

注意するべきは、テクニカルスキルのアピール一辺倒にならないようにすること。

例えば、語学留学に言った就活生が陥りがちなのは「語学力」といったテクニカルスキルのアピールに終始すること。

しかし語学力を強くアピールしても、企業側からすれば「語学は勉強すれば身に付く能力」と定義されている可能性もあり、大きな武器にならない危険性もあります。

もちろん、機械学習やAI研究など、ビジネスの市場において高く求められる高度な専門知識を身に付けたり、そもそも特定の専門分野の知見を必要とされる選考は例外です。

しかし基本的には「スタンス」「ポータブルスキル」という観点から、休学経験を経て磨いた能力を整理しましょう。

例えば、営業のインターンを行い休学していた場合は、実際にあげた実績とともに「顧客のニーズに合わせて商品を提案する力」をアピールする。

休学中学生団体の代表として経験していた場合は、「適切な目標設定を行なった上で、10人単位のチームを動かすマネジメント力」など。

休学経験を経て得た能力や事に向き合う際の考え方を伝えることが重要なポイントです。

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面接における「休学経験」の伝え方とは?

先ほどまで休学経験を大きな武器に変えるポイントをご紹介していきました。

このポイントは面接で休学経験について聞かれた際にも基本となります。

その上で、企業に対する志望度やアピールが必要となる面接で、実際にどう休学経験を話すべきか。

ここでは、「学生時代頑張ったことは何か?」というよくある質問に対して「休学経験」を用いるケースを想定し、伝え方をお伝えします。

またここで紹介する話し方は「休学経験について教えて下さい」「休学中どんな活動をしていたか?」といった抽象的な質問にも対応できる内容です。

ぜひ面接対策としてご活用下さい。

休学経験の話し方 「目的意識」と「概要」をセットで

まず冒頭で、休学経験の概要を話した上で、「目的意識」と「概要」をセットで伝えます。

明確な目的のもと休学という意思決定を行なった事を伝える。

その上で休学経験自体の簡単な「概要」について触れましょう。

例えば「私は○○という目的から休学を決め、休学期間中は▽▽(休学中の活動内容)に取り組みました。」と伝えるイメージです。

休学経験の簡単な概要や目的を結論として冒頭で伝え、これから展開する具体的なエピソードの簡単な頭出しを行います。

休学経験の話し方 休学経験の中でももっとも注力した/印象的だったエピソードを具体的に述べる

冒頭で、休学経験の概要と目的を述べたら、その後は具体的なエピソードを展開していきます。

ポイントは「休学中の具体的な取り組み内容」に触れること。

例えば、ベンチャー企業の長期インターンを例にあげると、「WEBメディアの立ち上げに関わった。

そこでSNSマーケティングを行い、メディアへの集客を強化する役割を担った」など、休学の概要に対して具体的に肉付けを行います。

肉付けを行うポイントは、自分はどんな役割を担い、具体的にどういった試行錯誤をしたのか、また最終的にどんな結果に至ったのか、これら3つが明確に伝わる話し方をすること。

話し方の型としては「▽▽(休学中の活動内容)では、自分は□□に注力をしました。そこで〇〇といった課題、壁にぶつかり、それを乗り越えるため〜〜という行動を起こした。結果◇◇という成果、結果を残すことができた。」といった伝え方が該当します。

「壁にぶつかりそれをどんな方法で乗り越えた」といったストーリー性を持たせるイメージです。

休学経験の話し方 休学経験の中で身に付けた能力を明確にし、ビジネスマンとして能力の活かし方を述べる

前段階で経験内容を具体的に述べた後、「身に付けた能力」を言及し、その能力を活かして入社後どんな貢献ができるかを明確にします。

この部分は「能力を活かして入社後こんな活躍ができる。だから、私を採用すると得ですよ」とアピールするために必要な内容となります。

伝え方としては、「この経験を通じて私は[  ]という能力を身に付けました。御社に入社後はこの能力を活かしてこういった貢献ができます」というイメージです。

ここでは面接を想定し、休学経験の話し方をお伝えしました。

最後に、面接における話し方のイメージをよりもって頂けるよう例文をご紹介していきます。

面接における「休学経験」の伝え方例文

以下では、まず就活・面接で「海外インターン」を理由とする「休学経験」について伝える場合の例文について説明していきます。

海外インターンを経験している就活生が非常に少ないので積極的に就活時にはアピールしていきましょう。

私には1年間の休学し海外インターンを行いました。

(休学の概要)

目的としては、異なるバックグラウンドを持つ人と協同する力、またビジネスレベルの語学力を身に着けるためです。

(休学の目的意識)

具体的には、イギリスにある〇〇という会社で、世界各国から集まったインターン生と一緒に□□という仕事をしていました。

この会社ではプロジェクトのリーダーとして、作業の進捗管理を行いました。

ここで苦労したのは、異なる文化や考え方を持つメンバーが揃っていたため、メンバー間で仕事の完成度や進捗のスピードに大きなムラがあったこと。

それにより、プロジェクト自体の進捗が大きく変わる課題がありました。

そこで私は、チームメンバー各員の進捗状況が集約されたダッシュボードを作り、進捗度の徹底的な可視化を行いました。

さらにチームにおける基準を「納期内に決められた仕事を終えることが絶対である」と明記し、組織における規範を明確にしました。

それにより、インターン生によるプロジェクトを成功に導きました。

(具体的な行動内容)

その経験によって、ビジネスレベルの英語力はもちろんのこと、異なる文化を持つ組織全体を統率し改善策を生み出せるマネジメント力が身についたと考えます。

御社に入社後自分が部下、チームを持った際にこの経験を活かして、成果をあげる組織作りができると考えます。

(入社後の活躍する姿)

いかがでしょうか?

今回は「休学」をテーマに、面接における話し方をお伝えしました。

「休学」をされた就活生の皆さんは、一般的な就活生がしたことのない経験をたくさん積まれているはず。

だからこそ、ポイントを抑えた正しい話し方をできないのは本当に勿体無いことです。

今回ご紹介したポイントを踏まえて、ぜひ「理想の就職先」を手に入れて下さいね。

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