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リクルートの文化を創った男が語る「企業活性化コンサルティングの魅力」

今回お話を伺ったのは「企業活性化のサポート」を行なっている株式会社ゼロイン、取締役副社長兼COOの並河さん。並河さんは、リクルートの社内報や社内イベントにも長年携わってきた、まさに「企業活性化」のプロ。そんな並河さんに、仕事の魅力を伺いました!

リクルートの文化を作った並河氏の経歴

―本日は、よろしくお願いいたします。並河さんはリクルートの文化形成にも大きく関わった方だとお話を伺っています。まずは簡単にご経歴をお伺いできますでしょうか。

並河:よろしくお願いします。株式会社ゼロインで取締役副社長兼COOを務めている、並河です。

経歴について話をすると、私は1984年、昭和の59年ですね。新卒でリクルートに入社をしました。

リクルートへの入社を決めた理由は様々ありますが、一番のきっかけになったのは、リクルートの20周年の記念誌、いわゆる「社内報」を読んだことでした。

社員の方々がそれぞれ経験や学びを語っているものだったのですが、どの方々も自分の経験を、自分の言葉ですごく魅力的に、オリジナリティある形で書かれていて。

一人ひとりが自分の仕事について深く考えて、それを伝える。それを読んだ時の感覚を伝えるのは難しいですが、社員一人ひとりが非常に魅力的な、良い会社だなと思って。それがリクルートに入社を決めたきっかけです。

そして入社後。リクルートといえばやはり「営業が強い会社」というイメージがありますよね。私も人材領域などの営業に携わるのかなと何となく考えていたのですが、広報室に配属になり、なんとその社内報を担当することになりました。

―社内報といえば、まさに社内文化を作り上げるものの一つですよね。そこから社内文化に関わっていくのでしょうか。

並河:そうですね。あくまでも「社内へのコミュニケーション」という側面からですが、文化形成に一定の寄与をさせていただけたのではないかと思っています。

広報室に配属され、しばらく社内報の仕事に携わっているうちに「ビデオ社内報」というものを任されまして。ビデオを通じて社内の課題を解決するために、どんな企画を作ればいいのか、ということを考えることになりました。

その時社内で問題になっていたのは、部署間の連携でした。

営業部と制作部にヒアリングをしてみると、どちらの側からも「仕事の受け渡しに問題があるから、やりにくい」という声が上がってくるんです。

そこで「部署間連携の失敗例」というテーマで、芝居のような映像を作りまして。

社内でも有名な営業担当者、制作担当者に出演をしてもらって「こんな失敗ってよくあるよね」みたいな事例を、コミカルに演じた映像を作ったんです。

すると、営業部・制作部からすごく満足をしてもらって。

映像を見て「こういうのありがちだよね」なんてシーンを笑って見てもらいながらも、「でもこういうやり方をしてしまってるかもな」なんて風に、それぞれが仕事の仕方を省みて、より良くするきっかけを作ることができたんですね。

そうした経験を経て「映像」というツールを通じて社内を活性化させたり、社内の課題を解決することに大きなやりがいを覚えたんです。

そうして経験を積んでいき、大きな事例で言えば、武道館で8,000人の社員総会の企画・政策を行う、といったことも携わりました。

社員全員が集まる場で、皆に会社をもっと好きになってもらおうと、自分の仕事にもっと誇りを持って取り組んでもらおうと、そのためには、社員総会という場を通じてどうしたらいいんだろうとか。

そういったことを考えて企画をしていましたね。

具体的な事例で言えば、社内で活躍した人のドキュメンタリー映像を流して学んでもらおうとか。

あとは、人材事業で採用をお手伝いしているクライアント企業の入社式から中継をして「これまで頑張ってきた結果が、こうして形になっています!」

と、その成果をみんなで共有したり。同様に、リクルートは媒体制作なども行なっていますから「みんなが頑張って作った情報誌が、今日発売されました!」と書店から中継を行なったり。

そうして作り上げた社員総会で「モチベーションが上がりました!」なんて声を頂いて、社内の活性化を実感する、というような仕事をしていましたね。

「会社らしさ」を作る、ゼロインの仕事とは

―馴染みがない方も多いかもしれませんが、リクルートの社員総会といえば、その規模や演出、そして社員の満足度などで、かなり有名ですよね。その源流を作り上げるような活動をしていたのが、並河さんだったのですね。

ゼロイン社も、そういった領域でのお仕事をされているのでしょうか。

並河:ゼロインも、そういった「イベント」や「社内報」「ナレッジ共有」といった「インナーコミュニケーション」と呼ばれる領域からクライアント企業様の社内活性化に携わる事業を行なっています。

ただ、それだけではなく、もっと広い視点である「『会社らしさ』を向上させる」という視点から「オフィスの設計」や「総務のアウトソーシング」といった領域も含め、様々な領域でクライアント企業を後方から支援する業務を行なっています。

―「会社らしさ」を作るための「コミュニケーション」「オフィス」「総務」ですか。そもそも「会社らしさ」とは一体どんなもので、ゼロインの事業にはどんな価値があるのでしょうか?

並河:会社には、それぞれの会社の「文化」や「文脈」というものがあるんですよね。

就活生の皆さんにとっては、例えば「早稲田らしさ」「慶應らしさ」「明治らしさ」というと、なんとなくのイメージがつくのではないでしょうか?

実は今の社会では、そういった「らしさ」がより重要になっているんですね。

例えば「サービス」や「製品」で考えてみましょう。

世の中が豊かになって、企業の技術力も上がって、世の中のサービス・製品が飽和している状況です。パソコンにしても、スマートフォンにしても同じような性能のものが並んでいる。

すると、どれを選んでも同じじゃないかと。

でも、その中で敢えてAppleの製品を選ぶ人もいますよね。そういう人は「機能」や「価格」が変わらない中でも、Appleというものの「らしさ」や「ブランド」を、自分にとっての価値として選んでいるんです。

そう考えると、企業においても、そういった「らしさ」や「ブランド」が重要になってきます。

先ほどの「製品」を「働く場所」として置き換えてみるとどうでしょうか。

就活生の皆さんも「どの企業も同じように見える」と感じたことはないですか?業種が同じであれば、やる仕事はあまり変わらないし、賃金や福利厚生といった点も大きく変わらないのではないかと。

そんな中で、敢えてその企業に入社することを「選ぶ」もそうですし、すでに入社している社員がその企業を好きになって「この会社で頑張ろう!」と思うかどうか。

そこでは、条件や環境だけでなく「らしさ」や「ブランド」が重要になるんですね。

しかし多くの企業は、外向けには「こんな会社です」と伝える努力はしていますが、内向けにそれを伝える努力がなかなかできていないんです。

そのため、その企業の「魅力」や「らしさ」を社内にきちんと伝えていき、社員がその会社をもっと好きになって、楽しく働けるような環境を作る、そして会社の生産性を向上させることを、我々がお手伝いしようと。それがゼロインの行なっている仕事です。

3つの領域から、クライアント企業を「魅力的な会社」にする

―「その会社らしさ」をきちんと社内に伝えることで、その会社で社員が活き活きと働き、活躍できるような環境を作ることが、ゼロインの仕事であると。

そういった側面から企業の活性化に貢献するために「インナーコミュニケーション」「オフィス」「総務」の領域では、どんな仕事を行うのでしょうか?

並河:まず「インナーコミュニケーション」は、まさに先ほどリクルートでのお話のように「イベント」や「社内報」「映像」を通じて、会社らしさを伝えることで社内を活性化させていこうという取り組みですね。

先ほどもお話をしたので簡単にまとめると、社内で活躍している人がどのような価値観を持って仕事をしているかであったり、経営者の会社や事業への想いをきちんと社内に浸透させることで、その会社らしさを明確化し、伝えていく。

そういった取り組みがまだ充分でなく、社内活性化が実現されていないというクライアント企業と共に、こんな取り組みをすればいいんじゃないか、こんなものを作りましょうと考え、実現までをサポートしていく仕事です。

そして「オフィスデザイン」の仕事。

社員の皆さんがその会社を好きになるために、その会社で気持ちよく働けるために、どんな風にオフィスをデザインするか、というのを考えて、それを実現していく仕事です。

会社の雰囲気に合わせた、いわゆる「デザイン」的な部分にも携わりますし、業務の効率や部署間の連携を考えて「便利な」オフィスをロジカルかつエモーショナルに作り上げていく。

会社の魅力を「オフィス」という側面から作り上げていく、創造的な仕事ですね。

最後に「総務アウトソーシング」の仕事は、就活生の皆さんにはなかなかイメージがつきづらいかもしれませんね。

「総務」というのはいわゆるバックヤードの仕事で現場の人が活躍する基盤を作るような仕事です。

例えば「社内のレイアウトをどうしよう」や「社内の備品や設備の使い方をどうしよう」のような「オフィスのルール」を決めていったり。

一見地味な仕事に見えるかもしれませんが、その部分にも「会社らしさ」というものが表れるんですよね。

働く環境が変化すれば、居心地が変化しますし、それによって社員の生産性も変化する。

そうしたところを整備するために、会社のやり方を決めたり、改革したり。

そうした「総務」の仕事ですが、近年では働き方の多様化もあって、バックヤードに人員を割くことが難しくなってきているんです。社員は最前線、営業やプロモーション、商品開発、マーケティングとかに工数を使って、バックヤードにはなかなか工数を避けない。

そうした結果、社内を整備する人がいなくなり、居心地の悪い環境になってしまう。

その状態を避けて、働きやすい会社を作るために、ゼロインは総務の仕事を肩代わりすることで、クライアント企業に貢献します。

その企業がどういう文化を持つ会社なのか、どういうルールが適した会社なのかを理解した上で、それにあった制度を作り上げていく。そんな仕事です。

―ゼロインという会社は、そういった様々な領域から「クライアント企業の社員が、その会社を好きになる」という状態を作る事業を行なっているんですね。

並河:手前味噌ですが、「企業活性化」というテーマはすごく魅力的な仕事だと思います。

ベースとして「お客様に貢献する」ということに興味のある人は、そのことを凄く身近に感じられる仕事だと思いますし、どの仕事であっても、プロジェクトマネージャー、コンサルタントとしてお客様の会社をサポートする力を身につけられる環境です。

その上で私のようにインナーコミュニケーションを専門として、自らの創作意欲を満たしていったり、バックヤードから会社を支える専門家になったり、オフィスデザインという専門性を身につけたりと、幅広い領域から自らの専門性を伸ばして行くことができるでしょう。

市場としても、欧米ではインナーの領域は大きく成長している中、日本においてもこれからその必要性が増していく、非常に魅力的な環境と言えるでしょう。

多くの会社を活性化させ、日本全体の生産性を向上させていく。新しい、そして自分らしい働き方をつくっていく。そんな仕事を行っているゼロインに、ぜひ多くの方に興味を持っていただき、共に仕事をしていければと思います。

―「会社らしさ」という側面から、クライアント企業の経営活動を支える。そんな仕事に興味を持った方は、ぜひゼロインという会社に触れてみてはいかがでしょうか。並河さん、今日はありがとうございました!