はじめにーーコンサルティングとは? どんな仕事かを簡単に解説!
コンサルティングとは一言でいうと、相手の課題に対して解決策を示す仕事です。
もっと簡単に言えば「相手(クライアント)の困りごとを解決する仕事」。
この場合の相手は企業、経営者、個人、政府など多岐に渡ります。
困りごとを解決する相手がどんな職種・立場の人かによってコンサルティングの分類が異なります。 この記事ではまず、どんな分類があるのかを見ていきます。
分類を知ったうえで、一般企業とは大きく違う仕事の流れ、具体的な仕事内容を紹介し、コンサルティングの魅力に迫ります。
自分はコンサルティングの仕事に興味があるか、向いているか、やってみたいかを考える参考にしましょう!
就活でめざす代表的なコンサルティングファーム
就活をしていると「コンサルティングファーム」「コンサルタント」という言葉をよく聞きます。
コンサルティングファームとはコンサルティングの事業や実施する企業を指す言葉です。「コンサル」と略されます。
そしてコンサルタントとは「コンサルティングを行う人」を指します。
この記事では、就活で学生がめざす代表的なコンサルティングファームを、経営・戦略コンサルティング、業務コンサルティング、ITコンサルティング、金融コンサルティング、シンクタンクに分けて解説します。
「誰の困りごとを解決するのか」によってこれらは分類されます。
それでは、代表的なコンサルティングファームを見ていきましょう。
●経営・戦略コンサルティング
経営者やトップマネジメントの課題を解決する仕事です。
継続して優れた業績を上げるにはどのような経営をすればいいか、 この市場には参入すべきか否か、 どんな新規事業を立ち上げれば業績が伸びるか、 などの困りごとを解決していきます。
企業の経営 層を相手に、経営戦略を練り、上記のようなアドバイスをする仕事であるため、高度な知識や分析力、リサーチ能力が要求されます。
このコンサルファームは、外資系企業が多く、グローバル展開されることが多いです。そのため英語力を必要とされる場合が多いです。
戦略コンサルを強みとする代表的な企業にはマッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストンコンサルティンググループ、ベイン・アンド・カンパニー、A.T.カーニーなどがあります。
●業務コンサルティング
前述の経営・戦略コンサルに対し、経営層というよりその下のマネージャークラスの困りごとを解決する仕事です。
経営・戦略コンサルが長期の経営ビジョンやこの市場に参入すべきかという課題解決をするのに対し、業務コンサルは「どうやって業務コストを削減するか」などのより具体的な日々のテーマ、会社が抱える困りごとに対し戦略を練り、課題解決をします。
業務コンサルといっても「どんな種類の困りごとを解決するか」によってその領域は多岐に渡ります。
例えば以下があります。
・監査法人 企業の財務書類が法的に問題ないかをチェックする。 監査や税務の手続きなどは複雑で、専門的な知識を必要とすることが多いため、その代行をすることでクライアントの困りごとを解決する。
・人事コンサル 企業が優秀な人を採用するにはどうしたらいいか、人材育成をどう行うかなど戦略を考え、課題を解決する。
●ITコンサルティング
IT技術を駆使してクライアント企業の課題を解決する仕事です。
例えば、「商品の受発注の方法が部署によってバラバラで管理しにくい。
受発注のやり方を一元化したい」というクライアントの困りごとに、「こんなITシステムを導入すれば業務が改善されますよ」と提案、実際にシステムの導入から実装までを行います。
業務コンサルに内包されるものの、昨今はIT関連の発展が著しいため「ITコンサルはITの専門家」として業務コンサルと区別される傾向が強いです。
フューチャーアーキテクト、ワークスアプリケーションズ、日本IBMなどがあります。
●金融コンサルティング
資金調達などの事業戦略・M&A・不動産の投資相談などに関するコンサルティングを行います。
「新規事業立ち上げに向けて資金調達をどうしよう」「このビジネスに投資すべきか」など金融面で会社は様々な困りごとを抱えています。
金融コンサルタントは、会計や法務の専門知識を持ち、国際情勢や金融情勢にも常にアンテナを張りながら課題解決をしていきます。
PwCアドバイザリー、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリーなどがあります。
●シンクタンク
元々シンクタンクとは民間や政府の経済問題を調査する研究機関を指しました。
しかしこれらの研究機関が、自らの分野で培ったリサーチ力を生かし、他企業の問題解決、つまりコンサルティングを請け負うようになったため、シンクタンクもコンサルティング業務の一つとする分類が主流となりました。
企業からの調査案件や官公庁向けのリサーチや分析、分析をもとにした政策提言などを行います。 「〇〇の分野での投資をしたいが経済動向はどうなるのだろう」などのクライアントの悩みを専門知識や独自の調査、高い分析力で解決していきます。
代表的な会社に、野村総合研究所、大和総研、日本総合研究所などがあります。
このように「誰の課題を解決するか」「どのように解決するか」によりコンサルティング事業には様々な分類があります。
また、総合系コンサルティング会社と呼ばれる会社がありますが、これは一つの会社のなかに、戦略コンサルの仕事も、業務コンサルの仕事もある会社を指します。
具体的にはアクセンチュア、デロイト トーマツ コンサルティング、アビームコンサルティングなどがあります。
総合系コンサルはアメリカや欧米に本社を構える外資系が多く、クライアントも大企業であるのに対し、国内独立系は日本発のコンサルティングファームです。
クライアント規模も中小企業など様々で、会社の生産・製造など現場に入り込んだコンサルティングを行います。
メーカーが製造した商品を売っていたり、銀行や保険会社が金融商品を売っているのに対し、コンサルティング会社は「課題を解決すること」を売っているといえます。
そのため、商品やエリアごとに部署が分けられるメーカーや金融業界とは仕事の流れ、部署の編成が大きく異なるのが特徴です。
コンサルティング会社の仕事の流れ 一般企業との大きな違い
コンサルティング会社の実際の仕事の流れを具体的に解説します。
クライアントがコンサルティング会社に依頼する。 或いはコンサルティング会社が営業をしたり、競合他社とのプレゼンをする。 ↓ クライアントに提案を受け入れてもらえると、コンサルティング会社が正式に受注する。 ↓ 社内から適切な人材を集め、プロジェクトチームが編成される。 ↓ キックオフ・ミーティングでチームの顔合わせやスケジュール確認をする。 ↓ インタビューやデータ収集、解決に向けての仮説をたてる。 ↓ チーム内で議論を重ね、課題解決方法を決定する。 ↓ 経営層に報告。クライアントと一緒に実行支援まで行うことも。 ↓ チームは解散し、また新しいプロジェクトに割り当てられる。
つまり、一般企業が商品・サービスやエリアなどによって部署が分けられてるのに対し、具体的な所属部署はなく、編成されたプロジェクトチームに参加して業務を担当します。
そのためプロジェクトごとに一緒に働く上司や同僚が変わります。
場合によってはプロジェクトを同時に2~3個担当することもあったり、クライアント先に常駐するケースもあります。
コンサルティングの役職の具体的な仕事内容とは?
上記で解説したプロジェクトチームには様々な役職の人が入っています。 役職によって仕事内容は異なります。
案件を獲得する人、人を集めプロジェクトチームを作る人、作られたチームの責任者、情報収集や資料作成をする人、集まった情報もとに分析し、仮説をたて、戦略を考える人。
それぞれ役職ごとに役割があります。 どんな役職があるのかをみていきましょう。
・パートナー
営業をし、案件を獲得します。 コンサルティングファームを経営します。
・マネージャー
プロジェクトが始動したら、その責任者のポジションです。プロジェクトを管理し、顧客と折衝、予算などの管理も行います。
・コンサルタント
仮説をたてて具体的な課題解決を検証していきます。
・アナリスト
新卒入社したコンサルタントのスタートポジション。 主に情報収集、資料作成、分析、クライアントへインタビューを行います。
コンサルティングの仕事はどんな人に向いてる? 資格は必要?
どの業界のコンサルタントになるか、どの企業でコンサルティングの仕事をするかによって必要な資格は異なります。
財務系であれば簿記や公認会計士などの資格、IT系であればITストラテジストや情報技術者試験などがあります。
しかし、新卒でコンサル業界を受けるのに必ずしも資格が必要というわけではありません。
コンサルの仕事はクライアントの困りごとを解決する仕事です。
企業が自分たちで解決できてしまうような簡単な困りごとであれば、わざわざお金をかけてコンサルに依頼する必要はありません。
企業の内部の人間では解決できないから、高度な知識や分析力、情報収集力、発想力を有するコンサルに相談するのです。
そのため、資格を持っていることより、相手の課題解決に向けとにかく考えることが大切になります。 課題解決に向け考えるというのは、課題を的確に洗い出し、情報を集め、データを分析し、有効な戦略を練るということです。
論理的に考える人、アイディアを出し続けられる人に向いている職種といえます。
日頃から様々な角度で考えること、 疑問に思ったことはすぐ調べること、 もし~をしたら結果はどうなるだろう、
どんな戦略が有効的だろうと仮説をたてて考えること、 自分の考えを分かやすく、説得力を持って人に伝えられるようにすることなど、
日常のなかで「つきつめて考え、発信する力」を養う必要があります。
コンサルティングの魅力
コンサルには働くうえでどのような魅力があるのでしょうか。
・年収が高い
会社や分野にもよりますが入社1~3年目のアナリストで400万~800万、パートナーまでいけば2000万以上となります。 経団連の調査によると、日本の平均年収は663.2万円であるため、コンサルティングの年収は高いといえます。
・自分が成長できる・スキルアップできる
一般的な日系企業では、やりがいが「自分の会社・部署の業績のため」「自分が仕事で担当する商品の売り上げのため」という、会社や部署に軸があるのに対し、部署編成などのないコンサルはもっと個人主義といえます。
会社のためというよりクライアントの課題解決のため、自分のキャリアアップのためという軸であることが多いでしょう。
そのため転職者も多く、コンサル業界のなかでスキルや知識など自分に合った条件の会社を探し、渡り歩く人も多いといいえます。 そういった働き方を理想とする人には合っている業界です。
・クライアントに感謝されることでやりがいを感じられる
クライアントに寄り添い、課題を洗い出し、課題解決に向けとにかく考える仕事という点で、うまくいけば感謝されますし、自分のスキルもどんどん上がっていきます。
会社内のしがらみや上下関係、変な社会慣習などもなく、実力主義の世界です。
こうした魅力がある一方、会社によっては激務であったり、「なぜそう思ったのか」を論理的に説明する能力が求められる難しさもあるといえるでしょう。
コンサルティング会社を受けるなら就活対策は念入りに!
コンサルティングと一言でいってもその領域や仕事内容は多岐に渡ります。
論理的に、つきつめて考えることが好きな人や説明力のある人、クライアントに寄り添って課題解決をし、感謝されることにやりがいを感じたい人におすすめな業界です。
それゆえに就活でも人気が高い会社が多いです。
コンサルを目指すなら自己分析や面接対策をテスト対策をきっちりすることが必須といえます。
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