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【徹底解説】就活における、正しい電話対応の作法と具体的な対応例

就活の際には、必ず電話対応が必要です。しかし、就活のときになって正しい電話対応がどのような対応なのかを考え始める人も少なくありません。この記事では、そんな方に向けて、就活における正しい電話対応の作法を説明します。

就活における電話かけ方のマナー

就活には様々なマナーがありますが、迷いやすいのは電話のかけ方です。企業に電話をするという経験はあまりないことが普通ですから、電話のかけ方で迷いやすいのは当然です。しかし、就活における電話にもマナーがありますから、きちんとマナーを守って対応しなければなりません。

就活の際、自分から企業側に対して電話をかける場合には、まず自分が誰であるのかを相手にきちんと伝えなければなりません。企業が採用活動や面接を行っているのはあなただけではありません。多くの就活生たちが同時に就職活動を行っています。そのため、企業の面接担当者も一人ひとりの就活生の顔を覚えているわけではありません。したがって、就活で自分から企業に電話をかける場合には、まずはきちんと自分の名前と所属を明かす必要があります。

相手に自分の名前と所属を伝えたら、次に自分が電話をかけた目的を伝えます。就職活動の件であれば、きちんとその旨を伝えるようにしましょう。企業側としては、様々な目的で電話を書けてくる人がいるので、まずは目的を伝えてくれた方が適切な担当者に電話をつなぐことができます。目的がわからないと、適切な担当者につなぐことができないので、目的は必ずと伝えるようにしましょう。

もし、自分が適切な担当者がわかるのであれば、電話先の方に担当者の名前を告げます。この意味で、就活をする際には、きちんと面接担当の人の名前と所属は覚えておくようにしなければなりません。自分が電話をかけたい担当者がいる場合には、その方の部署名と名前を伝えるようにしましょう。会社は部署ごとに分かれていることが多いので、適切な部署に電話を繋がなければなりません。たとえば、佐藤さんに電話をかけようと思っても、同じ会社にたくさんの佐藤さんがいる場合があります。そのため、名前に加えてきちんと部署も伝えることが大切です。

上記を前提として風邪をひいて予定をキャンセルする場合のトークスクリプトを以下で示していきます。 「お世話になっております。就職活動をしております。〇〇大学の山田太郎(自分の名前)と申します。このたびは、採用前の面談の件の予定をキャンセルさせていただきたく、お電話させていただきました。人事部採用担当の佐藤二朗はおられますでしょうか?」

このように、就活の電話のマナーとして、きちんと重要な事項を過不足なく端的に伝えることが大切です。

就活における電話受け方のマナー

就活の際には、企業に電話をかける機会以外にも、電話を受ける機会があります。就活の際は、自分から電話をかけるよりも、企業の面接担当者からの電話を受けることの方が多いでしょう。

電話を受ける際にも当然守るべきマナーがあります。きちんとした電話対応をしなければ、採用担当者に悪い印象を与えてしまうこともあるので注意が必要です。就活において企業からの電話を受ける際には、どんなことが相手の失礼にあたるのかをきちんと理解しておかなければなりません。

まず、電話を受ける場合には静かな場所で受けるようにしましょう。駅構内や電車内などで電話を受けると、騒音で相手の声が聞き取りにくく、大切な用件が正確に伝わらない可能性があります。面接担当者が就活生にわざわざ電話をしているということは、重要なことを伝えようとしているのです。その際に、騒音で面接担当者の声が聞こえなかったら、重要な情報を聞き逃してしまうかもしれません。聞き逃して重要な予定を逃してしまうなどの問題が起こることもあります。そうなれば、完全にマナー違反となってしまいます。そのため、電話を受ける場合には静かな場所で受けるようにしなければなりません。

その上で、電話を受ける際には、メモとスケジュールを確実に用意するようにしましょう。企業の面接担当者はあなたに用件を伝えたくて電話をしてきているわけですから、その用件を忘れないようにきちんとメモをとるようにしましょう。日時を指定されることもあるので、その際に併せてスケジュールについても確認することが大切です。

就活で電話をかける際は「時間」に注意せよ

上記では、就活で電話を掛ける際の基本的なマナーについて説明してきました。就活で電話を自分からかける際には、時間にも注意しなければなりません。基本的には就業時間内に電話をかけるようにします。就業時間内であっても、お昼休みの時間には面接担当者が席を外している場合があります。

電話をかけても良い時間は2つです。1つ目は、就業開始時間からお昼休みの前までの10~12時の間。2つ目はお昼休みが開けて、業務終了時間つまり、13時~18時までの時間です。

業務終了時間は会社によって異なりますが、18時以降に会社に電話を掛けるのはマナー違反となります。どんなに急ぎの用事であっても、18時以降に電話を掛けないようにしなければなりません。

業務時間内であっても、始業したばかりの時間帯(9時〰10時)は、始業開始のミーティング、メールチェック、前日からの仕事の引き継ぎなどを慌ただしく行っている可能性があるので避けたほうが無難と言えます。10時以降~12時前までの時間に電話をかけるのがベストと言えるでしょう。この時間帯であれば、始業開始直後の慌ただしさもなくなり、比較的時間に余裕もできてくるので、電話を掛けるのに最適と言えるでしょう。

一方、就業時間前の1時間(17時~18時)は、その日の業務の取りまとめをしていたり、次の日に業務の引き継ぎを行っているなど、慌ただしくしていることが多いです。そのため、この時間帯についても避けたほうが無難と言えます。

折り返しの電話を掛ける際のポイント

企業の採用担当者から電話があっても状況によっては電話に出られないこともありますよね?採用担当者からの電話に気づかないこともあります。電話がかかってきた場合には、上記で説明した電話を掛ける時間について十分気をつけた上で、折返しの電話をするのがマナーです。

折返しの電話には2つのケースがあります。企業の採用担当者が留守電にメッセージを残していくケースと、留守電にメッセージを残していないケースです。

留守電にメッセージが残されている場合は、まずはきちんとそのメッセージを確認することが大切して下さい。もし時間を改めて電話しますというメッセージが残されていたとしても、自分から適切な時間に折り返しの電話をかけることがマナーです。そのようにすれば、自分の積極的な姿勢を企業の採用担当者にもアピールすることができます。

メッセージの内容について十分に確認した上で、折返しの電話をする場合、まずはきちんと電話を頂いた旨を伝えます。次に、自分の用件を伝えることが大切です。

もちろん、その際には上で説明したように自分の所属と名前をきちんと電話の相手に伝えることが大前提。留守電にメッセージが残されていない場合には、電話先に電話があった旨を電話先に伝えるようにします。

折返しの電話をする際のトークスクリプトはたとえば次のようなものです。

「〇〇大学の山田太郎と申します。先日、御社からお電話をいただきまして、面接の日程のことで伝えたいことがある旨ご連絡をいただきました。人事部採用担当の佐藤二朗様はおられますでしょうか」

このように、基本的には電話を自分からかける場合と変わりありません。電話をもらったことについては確実に相手に伝えるようにするのがポイントです。

企業に悪印象を与えない電話の言葉遣い

企業の面接担当者に電話をする場合には、悪い印象を与えないことが大切です。悪い意味で目立ってしまうと、面接時に良い評価を与えられない可能性があります。面接の時だけが内定にかかわるわけではありません。企業と接する機会があるときはすべて面接担当者から見られていると思って、就職活動時は行動することを心がけましょう。

面接担当者に自分から電話をかける際には、きちんとした言葉遣いをすべきです。電話における言葉遣いが少なからずとも、面接担当者に影響を与える可能性はあります。

なぜなら、電話での言葉遣いがきちんとできていない場合、たとえ採用したとしても、会社の取引先に同じような対応をされる可能性が高いからです。それで取引先との関係が悪化しては面接担当者の責任になります。

この意味で、電話対応も就職活動の一環として考えておかなければなりません。

面接担当者に電話をする場合には、きちんと端的に用件を話すようにしましょう。用件を伝えるよりも前に、きちんと自分の所属と名前を相手に伝えるようにしなければなりません。

会社には様々な電話がかかってくるので、はじめに用件を伝えた方が用件も伝わりやすいです。電話をかける際には、企業のことは「御社」と呼び、特定の誰かの名前を呼ぶ際にはきちんと「様」をつけて対応します。

相手の貴重な時間を奪っていることを忘れずに、ちゃんと感謝の意を伝えることが必要です。「ご丁寧にありがとうございます。」「お忙しいところありがとうございます。」などは、電話の際に必ず使う言葉と言っても過言ではありません。

よく間違いやすい言葉に、「了解しました」という言葉があります。「了解しました」は丁寧語ではありますが、尊敬語ではないため、就職活動の際には相応しくありません。承知しましたが正式な日本語として正しい使い方です。

どんなに良い関係を築けている面接担当者でも、決して砕けた言葉は使わないようにします。当然、相手には敬語を使うことになるので、適切な言葉がすらすらと出てくるようにしなければなりません。

電話の最後には、「それでは失礼します」という言葉を添えて、相手が電話を切ったことを確認してから、自分も電話を切った方がより丁寧です。