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【就活面接】「最近気になるニュース」を聞かれた時の答え方とは

就職面接の中においては「自己PR」「学生時代に頑張った事」などの鉄板の質問があります。その一方で「最近気になるニュースはありますか?」という趣旨が掴めない様な質問をされる場合があります。今回はこの「気になるニュース」を聞く背景を解説致します。

「最近気になるニュース」を聞く人事の意図とは?

就活の流れは大きく履歴書、エントリーシートと言った書類選考を行った後に複数の面接を実施して、本人の人間像を確認していくという構成になっています。面接は企業によって回数は異なりますが、2,3回が平均的でしょう。

その2,3回の面接で本人の人間像を確認し、受験企業とのマッチングを見ていく事になります。しかしながら、所詮人間が人間を見極めるという曖昧な作業はお互いの相性や、面接官の気分・・・など多くの要素で簡単に変わってしまいます。

ではなぜ「最近気になるニュース」を聞くのでしょうか?大きくは以下の3つが考えられます。

1.受験者の情報を一つでも引き出す為 前述の通り、面接という作業の曖昧さを理解しているからこそ、面接官も多くの質問をして情報を引き出し、受験者の人間像を明確にしていくのです。

最近の就活生も多くの情報を持っており、様々な質問に的確に返答できる様になっています。つまり、質疑応答のやり取りを繰り返しても人間像が見えない事があります。逆に本音で答えていても、それが伝わらない可能性もあるのです。情報の発達の弊害とも言えますが、、、

2.本人の社会性、意識を見極める 新聞、ネット、テレビでは日々多くのニュースが配信されています。そして社会に数多ある企業は必ずそのニュースと関係をしています。つまり、受験企業はニュースの関係者、当事者でもあるのです。

それはこれから社会人になる就活生に意識をしてもらいたい事でもあります。最近では毎日「働き方改革」が叫ばれています。これは全ての社会人に当てはまる事象なのです。

つまりそのニュースを知っているか?知っていないか?で「社会人になるのに、こんな事も考えていないのか、、、」という判断をしているのです。この質問にはこの様な意図があるのです。

3.最近の若手の考えを知りたい、企業とのマッチングを知りたい 末端に販売をしており、マーケティングの部署を持っている企業であれば良いですが、実は若手や学生の考えを聞く機能を有していない企業は沢山あります。

つまり、気になるニュースという質問を通して、最近の若手の意見、トレンドを知るという側面に合わせて、その嗜好が受験企業に合っているのかというマッチングを確認する側面もあります。

「最近気になるニュース」、どれくらい前までが最近?

最近のニュースと言われても人によって当然時間軸が異なります。1週間という人もいれば、3ヶ月という人もいるでしょう。ここではポイントとして以下の2つを記載します。

1. 基本的に「最近」は長くても1か月前まで ニュースは日々止めどもなく配信をされています。ついこの間だったと思った事でもすでに1か月経過している様な場合も珍しい事ではありません。ニュースは継続的に流されるものと、一回流されるとしばらく止まるものもあります。

しかし社会人の一般常識レベルとして、最初のニュースとして配信をされた段階で知っている事が重要になります。つまり「消費税増税が決定」というニュースを最近気になるニュースとして、2ヶ月、3ヶ月後に語ったのでは遅い気がします。

社会は常に動いているので、そういった動向を気にしている事アピールする意味でも、「最近」の定義は1か月程度と理解をしてください。

2. ニュースによってはその鮮度は異なってくる。 前項で「最近」の定義を1か月とお話しましたが、ニュースによってはその鮮度が1ヶ月を超える継続的なものもあります。例えば今の企業では「働き方改革」が大きな話題になっています。4月1日から法律として施行をされたものです。

しかしこの働き方改革は施行された終わりではなく、1年、2年と時間を掛けて企業の影響は表面化してくるものです。消費増税についてもこれからその影響が表面化されてくるものです。

「働き方改革施行」「消費税増税が開始」自体は序章に過ぎず、本章はこれからなのです。つまりニュースによっては2ヶ月、3ヶ月が経過をしても問題がない場合があるという事です。質問としては一律ですが、ニュースのテーマによっては時間の定義が異なる場合もあるのです。

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「最近気になるニュース」の答え方のポイント

ここでは、もし「最近気になるニュース」をという質問の答え方のポイントをお話します。

1.避けるべきニューステーマは扱わない 人によって興味は様々ではありますが、面接の場合には避けるべきテーマとして以下の様なものがあります。

① 宗教関係 就活面接においては聞いてはいけない項目があります。その中に個人情報として思想・信条があります。非常にデリケートな事象ですので、特定の宗教に関するニュース等は避けるべきです。

② スポーツ 野球、サッカー多くの方が興味を持たれていると思います。当然ながらスポーツ好きの面接官も沢山いるのは事実ですが、しかしながら、これから社会人になる皆さんをアピールする意味ではスポーツ関連のニュースは避けるべきでしょう。スポーツは自己PRや頑張って事から広がり持たせた方が得策です。

③ ギャンブル関係 スポーツと近しいのですが、ギャンブル関係のニュースについても誤解を生じかねませんので、避けるべきです。競馬などはテレビでも健全性をアピールする様になっています。しかし、ギャンブルはギャンブルです。

④ ゲーム、アニメ関係 ゲームもアニメも十分に市民権を得ています。それは事実です。その一方で面接官によってはその様なジャンルに対して未だ偏見を持っている場合もありますので、ゲームやアニメに関連しない企業の面接では避けるべきでしょう。

社会には様々な年齢層の方がおり、それぞれが異なった価値観を持っています。皆さんは社会に出て企業に入社をした場合には、それらの方々と取引をし、評価をされていきます。従って相手の物差しを意識したニューステーマを選ぶ事が重要になるのです。

⑤ 芸能関連 芸能関連もスポーツと同様に面接官も興味を持っておりますが、しかしながら、面接という場において社会人としての心構えをアピールするには逆効果になると思われます。

2. 受験企業との関連性 色々とニュースがありますが、受験企業との関連性の高いものをニューステーマとして選ぶ事で面接官の心象は良いものになると思います。「最近気になる」と聞かれたからと言っても採用面接の中である限りは、自己PRの側面も考えて受験企業に関連するニュースを選ぶ事をお勧めします。

3. 正しい情報の提供 これは面接を通して当たり前の話でもあるのですが、正しく情報を伝える事は必須です。敢えて細かい情報まで仕入れる必要がありません。5W1Hを意識されると良いと思います。

消費税増税であれば、「10月1日より国は消費税を現在の8%から10%に引き上げを行う。これは社会保障費の不足が背景にある」という形です。(この場合はWhere:どこは日本全域になりますので割愛しています)

4. 自分の意見を加える 当然に気になるニュースを披露しただけでは意味がありません。面接官はそのニュースについての意見を求められますので、自分なりの意見を付け加える様にしてください。

当然の事ではありますが、自分なりの意見が一番重要なポイントです。自分の意見の付け加え方について私が重要と思うポイントは2つあります。

① ニュースによる今後の影響について言及する 「増税がされた」「雇用統計が悪くなった」・・・こういったニュースを選んだ場合に、その事象が社会に与える影響について自分なりの見解が必要になります。増税であれば、「消費が伸び悩む事が懸念される」。

雇用統計が悪くなったのであれば、「企業の採用人員が減る可能性がある、失業者が増える可能性がある」といったところになります。ニュースには当然社会的な影響についても言及されていますので、それを引用しても構いません。

② 自分なりの改善策について言及する 企業で働く上で必要な重要な要素に「問題解決力」があります。仕事をしていれば、毎日問題の連続です。企業内の会議では毎日「解決策」を考える会議が行われています。

この政策について個人でどうにかできるものではありませんが、面接においてはそういった課題に対し考える力があるのかをアピールする機会になります。

例えば「増税のニュース」は一般国民にとってネガティブなものです。しかし日本の社会保障費、年金制度における財源は限界に来ています。それであれば、増税は避けられない側面もあります。増税はするのであれば、「所得税を減税すれば良い」「手当を拡充すれば良い」など適正である必要はありませんので、必ず改善策を提示してみてください。

ニュースを把握できるおすすめのサービス

今の日本ではあらゆるメディアでニュースが配信されていますが、就活中の面接を意識した情報ソースとしては以下の3つをお勧めします。

1.日経新聞(紙面、ネット配信) 以前に比べると電車の中で新聞を読むサラリーマンは大幅に減った印象を受けます。しかし紙面でなくても、情報ソースとしてネットを含む新聞から情報を得ているサラリーマンは未だ沢山います。

その中でも日経新聞は政治色が薄く経済にフォーカスした記事の構成になっているので、面接用の気になるニュースの情報ソースとしてはお勧めです。

結果的に社会人になった際の商談などのアイスブレイクの場面で「今朝の日経読みました?」という会話は意外と多いものです。今の段階から日経新聞の1面だけでも読む癖をつけておくと社会人になった際に準備ができている事になります。

2.東洋経済オンライン ネットで読むのであれば、東洋経済オンラインも非常に有用です。運営をしている東洋経済新報社は会社四季報を発行している会社で、企業分析を通じて社会を捉える事を生業にしています。

若干難しい単語、知らない単語が出てくるとは思いますが、ウィキペディアで調べながらトピックを読むと10分、20分は簡単に掛かってしまいます。通学時間の片道を使うには丁度良い量だと思います。またここには前項でかいた様な避けるべきニューステーマはあまりありません。

3. カンブリア宮殿・ガイアの夜明け どちらもテレビ東京系列の情報番組になります。視聴者層はほぼ社会人になると思います。カンブリア宮殿は勢いのある企業、ユニークな企業の代表者などをゲストに呼びその企業の取り組みを紹介してゆきます。ガイアの夜明けはもう少し領域が広くなり、事業・業界にフォーカスをしています。

これは少し高度な対応になると思いますが、受験企業が決まった場合にはネットでバックナンバーを確認してみてください。そして関連するトピックがある様であればオンデマンド視聴をしてみてください。業界のリアルな現場、業界をリードする企業、新しい試みを知る事ができます。

面接官としてもこれらの番組を見ている学生の評価は高くなると思います。

ヤフーなどのポータルサイトにあるトップニュースを斜め読みする事は悪い事ではありませんが、これらのニュースは寄せ集めの結果であり、自分の中でニューステーマとして落とし込むには不十分です。前提としては上記の様に専門性のあるところからニュースを選ぶ事をお勧めします。

最後になりますが、「最近気になるニュース」と質問された場合に面接官との共通項があるテーマを選ぶなど、相手を意識した対応が求められます。社会人の大原則は「相手のニーズ」を意識する事を忘れないでください。

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