ARTICLE
記事詳細

コラム
2018/11/07

【広告業界】広告代理店、大手3社の違いは何? 業界の今後を徹底分析!

就活生から高い人気を誇る広告業界、志望する方も多いのではないでしょうか?今回はそんな広告業界の基本から、大手代理店の動向、業界の今後の変化、注目企業までを徹底解説していきます!広告志望の就活生の皆さんは是非この記事で業界理解を深めてくださいね。
【広告業界】広告代理店、大手3社の違いは何? 業界の今後を徹底分析!

広告業界、徹底分析。注目すべきは?

就活生から高い人気を誇る広告業界。中でも電通・博報堂・ADKといった大手広告代理店は「就職人気ランキング」においても、常に上位にランクインしています。

今回はそんな広告業界の動向や大手3社の紹介、そして激変する業界を捉える3つのポイントまで、就活に必須の知識をご紹介します。

さらに!広告業界を志望する皆さんにオススメの関連記事も最後に紹介しています。ぜひ最後まで読んで、内定獲得に役立てていただければと思います!

そもそも「広告代理店」ってどんな会社?

まずは広告業界の基本から。広告業界でも最も人気が高い「広告代理店」のビジネスモデルについて、知っておきましょう。

就活を始めたばかりの方は、「広告代理」と言われても、どんな仕事をしているのか、イメージがつきづらい方も多いのではないでしょうか。

では、広告代理店は具体的にどんな仕事をしているのか。

一つの事例から、広告代理店の仕事を見ていきましょう。

ある企業Aが、「女性向け美容グッズ」を新たに開発しました。すると、企業Aは、その美容グッズをたくさん売っていく中で「広告」を活用することで、まずは世の女性たちに、グッズのことを知ってほしいと考えます。

その時に活躍するのが、広告代理店です。

広告代理店は、広告の専門家。女性向け美容グッズをユーザーに知ってもらうために、どんなメディアで、どんな広告を出していくのが最適なのかを考えます。

例えば、テレビで人気の女性芸能人を活用したCMを配信することで、多くの人に知ってもらおう。あるいは、若い女性がよく使うスマートフォンアプリに広告を表示させることで、商品を知ってもらおう。

広告の方向性が決定すると、次は制作。例えばCMであれば、企画や制作、テレビ局とのCM枠の交渉までを、企業Aの代わりに行います。

そうして実際に広告を作り、配信し、消費者に商品のことを伝わるまで全てを、広告代理店が担当しているんですね。

広告の企画はもちろんのこと、制作まで携わることも多いため「アイデアで勝負するクリエイティブな職業」と認識している方も多いのではないでしょうか?

一方で、広告主である企業から巨額の広告費をいただき、商品の売上に大きく関わる「宣伝活動」を行うため、重大な責任が伴う仕事でもあります。

では、広告代理店のビジネスモデルの概要がわかったところで、次は広告業界の企業を紹介していきましょう。

大手広告代理店3社の違いは何?

広告業界といえば、3大広告代理店、電通・博報堂・ADK。でも、これらの会社はどんなところに違いがあるのでしょうか? それぞれ企業としてどんな強みがあるのでしょうか。

まずは3社の概要を知るために、各社の売上高を比較したグラフを確認してみましょう!

出典:各社決算資料より

各社の決算資料によると、電通が圧倒的な売上を叩き出していることがわかります。

2大代理店として知られる博報堂との差はまだこれだけ広く、その博報堂とADKの間にも倍以上の差があるのが現状です。

では、なぜこういった差が生まれているのでしょうか。各社の強みなどを紹介することで、違いを紐解いていきましょう。

電通

1901年の創業以来、日本の広告業界を牽引し続けてきた、言わずと知れたNO.1企業です。

電通は新聞広告に始まり、時代の変化に合わせてラジオ・テレビ広告での地位を盤石に築き現在に至ります。

電通の一番の強みは、近年注力を強めているグローバル展開です。

電通はイギリスの広告企業であるイージス社の買収を皮切りに、海外展開を拡大していきました。豊富な資金を武器に、中国、カナダ、フランスなどにおいても広告関連企業を買収し、各国での広告活動を展開するに至っています。

現在電通は、グローバル社員60,000人のうち約70%が海外事業に関わる社員。売上総利益の59%を海外で稼ぎ出しています。

同じく有名広告代理店である博報堂の海外売上総利益比率は12.5%に過ぎないことからも、電通がどれだけ海外の広告市場に展開しているかということがわかります。

実は、国内広告市場におけるシェアは、電通が24%、博報堂が21 %。国内で圧倒的な成果を誇るこの2社ですが、国内シェアにそれほどの差がないにも関わらず、売上において大きな差があるのは、国外市場における売上の差が要因なんですね。

博報堂

電通に並び、日本の2大広告代理店として知られる博報堂の創業は1895年と、実は電通よりも古い歴史を持っています。

出版広告を中心に規模を拡大し、テレビ広告にも参戦して現在の地位に至ります。

博報堂の強みは、デジタル領域とクリエイティブ。

後述しますが、現在広告業界ではインターネット広告の市場が勢いよく成長しており、シェアの奪い合いになっています。

博報堂はデジタル領域での売上において、サイバーエージェントに次ぐ業界第2位の成績。電通にも約二倍の差をつけており、今後注目されるインターネット広告の領域においては、一歩リードしていると言えるでしょう。

また、「クリエイティブに強い」と言われているのも、博報堂の特徴です。

2017年には、広告領域における世界最大規模の祭典である、カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・ フェスティバル2017にて16の賞を獲得、また日本国内最大の祭典であるACC TOKYO CREATIVITY AWARDSではグランプリ3賞を含む33の賞の獲得など、クリエイティブ領域において高い評価を獲得していることを前面に打ち出しています。

また近年では、デザイン・クリエイティブ専門のエージェンシーであり、Apple初期のマウスの開発や、P&Gといった会社と商品設計を行うことでも有名なIDEO社の一部事業を買収するなど、そういった領域にさらに磨きをかけています。

アサツーディ・ケー(ADK)

大手代理店の一角として名を連ねるADKは、1999年に旭通信社と第一企画が合併して誕生しました。この時世界最大の広告代理店グループのWPPも資本参加しています。

ADKと言えば、投資ファンドであるベインキャピタルの買収を受け、傘下に入ったことは、業界を震撼させました。

投資ファンドのビジネスモデルの一つは、ある企業を買収し、その企業の経営に参画。企業の売上・利益を成長させ企業価値を向上させた後、その企業を売却することで、値上がり分の利益を得るというものです。

「買収」というと、良くないイメージを持つ方もいるかもしれませんが、これからベインキャピタルという投資・経営のプロフェッショナルが経営改善活動に注力していくことを考えると、逆にADKには今後の成長が期待できると言えるかもしれません。

そんなADKの特徴の一つは、やはり「IP(版権)」に強みを持つという部分でしょう。

例えば「ドラえもん」。皆さんも、コンビニやスーパーなどで、ドラえもんとコラボした商品が売っているのを目にしたことがあるのではないでしょうか。

企業が、ドラえもんを活用した広告を配信したいと考えると、電通や博報堂と話をしても、それを実現することはできません。

他にも「クレヨンしんちゃん」や「ワンピース」など様々な人気アニメのライセンスビジネスを行なっており、そういったコンテンツから広告制作を受注する、という強力な強みがあります。

ADKは自社コンテンツの制作にも力を入れるなど、さらにこの強みを伸ばしていこうという特徴があります。

広告業界では、インターネット広告に注目が集まる

さて、有名広告代理店3社の概要を知ったところで、一度広告業界全体のことを考え直してみましょう。

株式会社電通が発行している「2017年 日本の広告費」によると、2017年度の総広告費(企業が広告の制作や配信などに費やした費用の合計)は6兆3,907億円となっています。

数字が大きすぎてピンとこない、という方もいるかもしれません。

ここで重要なのは「媒体別」に見た時の、広告費用の変遷です。

出典:電通・日本の広告費(2017年)より


上記は、国内の媒体別広告費を表しています。一つだけ急成長している媒体があるのに気付きましたか?

インターネット広告の市場規模は2010年と比べて約二倍に成長しており、2019年から2020年には、テレビ広告に追いつくと言われています。

あなたが広告業界における経営者だとしたら、どう考えるでしょうか?

インターネット広告に強みを持ち、シェアを獲得することができれば、その売上規模はどんどん大きくなっていきます。

そのため、各社がこぞってインターネット広告の領域に参入、しのぎを削っているのが今の広告業界の現状なのですね。

ここで出てくるのが、サイバーエージェントやオプトなど、インターネット広告を専門に取り扱う広告代理店です。

インターネット広告の領域においては、どの企業が活躍しているのでしょうか?大手広告代理店3社と、インターネット専業の広告代理店を比較した時に、どれくらいの差があるのでしょうか?

それを表したのが、以下のグラフになります。

出典:各社決算資料より

インターネット広告の分野ではサイバーエージェントが大幅な伸びを見せており、博報堂が続いています。電通はやや後塵を拝していますね。2020年にテレビ広告を追い越すと言われるインターネット広告、大手広告代理店は、今後ピンチと言えるのでしょうか。

しかし、答えはそうとも限りません。

なぜなら、今後はインターネット広告とテレビや新聞などのマスメディアをかけ合わせた広告スタイルが重要となります。

テレビでも広告を出しながら、同時にインターネットでも配信をしていきたい、そんな場合は、マスメディアに競争優位性がある大手広告代理店が圧倒的に有利です。

また、大手各社は潤沢な資金を活かした、ネット広告に専門性のある企業の買収を進めています。専門性を1から育てるのではなく、すでに高い専門性をもつ企業を取り込むことで、競争していこうというのですね。

電通は、日本のデジタル領域大手、サイバー・コミュニケーションズを買収した他、海外企業の買収においても特にデジタル領域の企業買収に注力しています。

また博報堂はデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社(DAC)を子会社化するなど、インターネット広告の知見を自社に取り入れています。

ここまで、大手広告代理店3社の企業分析や、急成長しているインターネット広告における伸びについて解説してきました。これまでマスメディアで圧倒的に優位であった各社も、インターネット領域の変化に対応しようとしていることが理解できたかと思います。

最後に、激変する広告業界の今後をさらに深く知るために、業界で起こっている変化のポイントをまとめていきます。

激変する広告業界の今後は?

これまでお話ししてきたように、広告業界はインターネットの発展やグローバル化などで、大きく変化し、その勢力図にも変化が見られます。

それでは、今後の広告業界は、どんな風に変化をしていくのでしょうか?そんな広告業界の動向を理解するポイントを3つご紹介します。

就活生の皆さんの中には、「広告業界に興味があるけど、どんなことを知っておいたらいいのかわからない」という方もいるのでは。

業界の現状・今後を把握した上で、皆さんの志望先の企業がどんな戦略を立てているか、今後どうなっていくのかの理解に役立ててくださいね。

①全ての広告媒体に、インターネットが関わってくる

ポイントの1つ目は、あらゆる広告媒体にネットが関わるということです。

例えば、皆さんはRadiko(ラジコ)というサービスを知っていますか?インターネットで無料でラジオが聞けるサービスです。それではRadikoとは、ラジオなのでしょうか。それともインターネットなのでしょうか。

企業が今まで通り「ラジオで広告を出したい」と考えていては、Radikoという媒体で広告を出すという答えにはたどり着かないかもしれません。逆に「インターネットで広告を出したいな」と思っても、ネット×ラジオの強みを理解して居なければ、効率的な広告活動はできないかもしれません。

このように、「インターネット×既存の媒体」の特性を活かした広告戦略の立案が必要になる時代になっています。

他にも、YoutubeやAbemaTVで広告が流れてくるのを見たことがある人もいるかもしれません。

いわば「テレビ×インターネット」です。しかし、その媒体に広告を出すときは、テレビCMと同じような広告を作るだけで、効果が最大化されるのでしょうか?

このようにインターネットと既存メディアをかけ合わせたサービスの広告がいくつも存在し、もはや「ネット対テレビ」などという構図ではありません。すべてのメディアで、今後ネットがどう関わるかを考える必要があります。


②コンサルティングファームの広告業界への参入

ポイントの2つ目は、業界への新たなプレイヤーの参入です。

ネット広告の雄、サイバーエージェントの売上はADKを上回りました。ですが大手広告代理店を脅かしているのはネット広告代理店だけではありません。

近年、欧米の広告業界ではアクセンチュアやIBMといったコンサルティングファームが広告業界に進出し、既存の企業の競合となっています。

彼らは、持ち前の力が広告領域に活かせるのではないかと考えています。

顧客の経営戦略を考えてきた知見から、顧客の広告戦略を考える。あるいは、数値データを分析し改善するという知見は、特にデジタル広告の領域での効果改善などにおいて、大きな強みとなります。

そうした部分を活かし、広告領域で活躍するコンサルティングファーム。今後の動向から、目が離せません。



③通信規格「5G」の発展

最後のポイントは、ずばり5Gの到来です。大手広告代理店はもちろんのこと、業界全体が5G到来後の広告のあり方について戦略を立てており、就活生の皆さんの必須知識となるキーワードです。

そもそも皆さんは5Gという言葉を聞いたことがありますか?

2020年のオリンピックに向けて開発が進むこの技術。簡単に言うと「インターネット回線でより多くの情報量を届けられるようになる」、その上で「あらゆる場所で、あらゆるモノがインターネットに接続する」という世界を実現する、通信規格のことです。

5Gの導入によって、通信速度が今までの10倍になると言われています。通信速度が速くなると、どういうことが起きるのでしょうか。

例えばスマートフォンで動画を見るとき。これまでの10倍の情報量を持つ動画を見ることができるようになります。

4K並みの高解像度の動画を見ることができるようになったり。あるいは、バーチャルリアリティ(VR)を多分に活用した動画も、見ることができるようになるでしょう。

そして、あらゆるものが、インターネットに接続されるようになります。

例えば、街中で見かける看板。今はまだ大きな写真などが貼り付けられている看板が多いかもしれませんが、テレビのように動画が流れる、デジタルサイネージを見かけたことがある人がいるかもしれません。

今後、全ての看板がデジタルサイネージになるでしょう。そして、そこでは4K並みの動画が流れていたり、バーチャルリアリティとして表現された映像が流れたり。

SF映画で見たような光景が広がる未来も、そう遠くはないのかもしれません。

すると、広告業界にとっては、表現の幅が非常に大きく広がることになります。街中のあらゆる場所でVRの広告を流せるようになったら。企業が商品を消費者に知ってもらうために、VRでどんな広告を作るでしょうか?

5Gの導入によって、そういった領域で、技術や表現の競争が起きるでしょう。

社会技術の進歩によって、広告業界も発展していく。非常に面白いトピックです。

これまで3つのトピックを取り上げてきました。説明会やOB訪問で、こういったテーマで質問をしていくのも面白いかもしれません。「5Gが導入される未来のために、どんな戦略を描いていますか?」、そんな質問から、企業の将来も見えてくるでしょう。

広告業界への理解をより深めるために

ここまで、広告業界の基本から、今後の業界の変化までをご説明してきました。いかがだったでしょうか?

ただ「広告代理店に入社するとどんな仕事をするんだろう」「志望動機を明確にするために、より詳しい話が聞きたい」などと思った方も多いのではないでしょうか。しかし超人気の広告業界、そう簡単にOB・OGの話も聞けませんよね...。

そこで、エンカレッジでは、広告代理店の現役社員にインタビューを実施しました!

下記の関連記事で、広告業界で働く社会人の方に実際の仕事や今後の業界動向、求められる人材など、皆さんが気になるトピックについてインタビューした記事を掲載しています。

ぜひそちらの記事も参考にしていただき、これからの就職活動に役立ててもらえれば幸いです。

15分で業界理解が深まる!エンカレッジ編集部作成、業界情報資料は以下から

現役社員に聞いた、広告代理店の業務内容についてのインタビュー記事は以下から


現役社員に聞いた、広告代理店の業界展望についてのインタビュー記事は以下から

en-courageで、納得のいく就活を

en-courageは日本最大のキャリア支援NPO法人です。全国47都道府県72大学で活動しており、2019卒の就活生は16,000人が利用しました。
内定者の先輩があなたのメンターとなり1対1のキャリア面談を受けられるほか、特別な選考対策や企業説明会などのイベントへも参加できます。
en-courageに登録して、メンターのサポートを受けてみませんか?
詳しくはこちら