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100年に1度の変革期を生きる、君のミッションは何だ?

わずか5年目にして上場し、売上約100億円を達成した株式会社GA technologies(GAテクノロジーズ)。今回は、代表取締役の樋口龍氏に、テクノロジーの最前線と、その理念について聞いた。

熱中がレガシーを打ち破る

既存のレガシー産業を先端技術で変革する〝クロステック〟の波が押し寄せている。『Real Estate Tech(リーテック)』の新旗手、株式会社GA technologies(GAテクノロジーズ)は創業わずか5年目にして上場し、売上約100億円を達成した。「テクノロジー×イノベーションで、 人々に感動を。」という理念を掲げるGAテクノロジーズの代表取締役社長、樋口龍氏にリーテックの最前線について聞いた。

課題を見つけることが仕事ではない。 解決することこそ、仕事だ。

スタートアップが成功するために、最も重要なファクターとは一体、何でしょうか。アイデア、ビジネスモデル、資金...幾つもありますが、その答えは「タイミング」です。

IT業界のガリバーであるアマゾンやグーグル、楽天、アリババなどが、その良い例です。これらの企業に共通しているのは、創業年が1995〜2000年であったこと。インターネットビジネスの始まりに、いち早く商機を掴み取れたベンチャーが、世界企業へと駆け上がっていったのです。

今また、あの1995年のような大変革期が訪れようとしています。AI、IT、ビッグデータなどの新技術により、産業構造やビジネスモデルを根本的に変える「クロステック」が各業界で進行しています。GAテクノロジーズは、リーテッ ク(不動産テック)の領域でリーディングカンパニーを目指しています。

リーテックとはReal Estate Technologyの略であり、不動産×ITのこと。不動産市場は約60兆円の巨大マーケットでありながら、業界は旧態依然。当社は、そのレガシー産業に切込み、先駆けてポジションを拡大しています。

今はまさに、リーテックの黎明期。産業が変わる、100年に1度のチャンスです。このタイミングに参入できたことが、当社の優位性です。

また、ネットとリアルが融合したビジネスモデルも、当社の強みです。

今、ビジネスの現場ではネットとリアルの垣根が急速に無くなりつつあります。GAはテクノロジー(AI技術やデータ活用)とリアルな手法(不動産取引・設計・施工・管理)を融合して事業を展開。中古不動産プラットホーム「Renosy®」や業務効率化システムを開発・運営する一方で、 人と人のつながりを大切にした高付加価値サービスを実現しています。

長年、不動産業界ではネットで集客するものの、手続きや契約は市中の仲介業者により行われてきました。これではAI時代に最も大切なデータが得られません。GAでは「知る」「探す」「買う」「創る」「管理する」というプロセスをワンストップで提供することで成約データを集積し、AI等で活用しています。

この画期的な仕組みはエンジニアやマーケッターからも評価が高く、異業界から優秀な人材がGAにキャリアチェンジするという効果をもたらしました。さらに、IT化の遅れに危機感を抱く大手不動産会社や建設会社の人材も、続々とGAに参画しています。

GAの理念は、「テクノロジー×イノベーションで、人々に感動を。」であり、不動産だけにドメインを限定していません。今後は、不動産と親和性の高いフィンテック(金融)をはじめ、インシュアテック(保険) やコンテック(建設)などへ進出したい、スポーツテックにも挑戦したいと考えています。

住まいやお金、保険などは人が生きる上で不可欠なもの。その分野をIT技術で改革していくことは未来社会のために必ず必要なことであり、社会的価値の高い仕事です。

創業5年で上場したGAは、第二創業期を迎えています。社員数が百人単位から 、千人単位へと急拡大していく、成長フェーズです。私は社員たちに「GAが成長を続けられるという保証はない。それは、働く皆さんにかかっている」「課題を見つけることが仕事ではない。解決することが、あなたの仕事だ」と常に伝えています。

問題をネガティブにとらえるのではなく、チャレンジと考えて、自分のミッションに熱中できる。そんなベンチャーマインドを持った若い人材と、共に働きたいと期待しています。